留学するとき携帯電話やスマホはどうしたらいいの?国別の利用方法も解説
日本から海外留学のために短い間だと大体1ヶ月以上、長期になると1~2年の間、日本を離れ海外で生活することになります。しかし、現代社会において携帯電話(主にスマホ)はもはや多くの人のライフスタイルに組み込まれ、なくてはならない存在になっています。
日本では普通に使えても、海外に行った時に同じように使えるのかと疑問に思う方もいるはずです。
そこで、日本の携帯を海外で使えるようにするために、契約状況を変更すべきなのかどうかなどについてご紹介してみたいと思います。
日本の携帯電話は大手3社にほぼ限られる
日本において携帯電話の大手と言えば、ご存知のように、「NTTドコモ」「AU(KDDI)」「ソフトバンク」の3社に限られます。なぜかというとこの3社だけで携帯電話市場のシェア率は合算して驚異の99%!、だからです。
他にもヤフーモバイルや沖縄セルラー電話、その他UQモバイルなどのMVNOといったものもありますが、残念ながら市場規模から見た場合のシェア率は1%未満なのが現状です。
NTTドコモやAUに比べ、ソフトバンクが携帯電話市場に参入したのは2000年代頃ではあります。それでも遅れを取らないさまざまなサービスを打ち出して、時に他の2社がそれに追随するような形をとっていることもあり、後から参入した会社と言えども、今では肩を並べるぐらい大規模な携帯電話会社のイメージが定着しているといっても過言ではありません。
また楽天がMVNOではない携帯電話市場に参入することを発表しており、この大手3社の牙城を取り崩そうとしていて、大手4社体制になってくる様相も呈しています。
大手3社の海外プランについて
海外留学でスマホを利用する上で、SIMの交換などせずに日本で使用している携帯をそのまま利用する国際ローミングという方法があります。携帯大手3社の国際ローミング海外プランを比べてみることにします。それぞれ名称は若干違いますが、プランの目的は同じ方向性を向いています。
DoCoMoの場合
まずドコモの場合、『海外でつかう』(WORLD WING/ワールドウィング)というサービスがあります。
日本で利用しているドコモの携帯を電話番号も変えず、メールアドレスも変えずにそのまま利用することができるようになっています。1日約24.4MBまでの利用であれば、1,980円/日、それを超えると2,980円/日に設定されています。
auの場合
次にauの場合、『海外データサービス』というサービスがあります。
このサービスは、日本で利用しているauのスマホをそのまま利用できるサービスで、『世界データ定額』というサービスと『海外データeSIM』という2つで用意されています。
『世界データ定額』は、auが対象としている150以上の国や地域で1日490円の定額(キャンペーン実施時)でネットの利用やSNSの利用などが可能というものです。但し電話などの音声通話は対象外です。通信量は日本で契約している通信量分を消費していく形となっているようです。
『海外データeSIM』は、最新のiPhone限定にはなりますが、専用アプリを事前にダウンロードしてお使いのスマホで海外でデータ通信が長期でお得になる1ヵ月5,800円で利用できるというサービスです。
ソフトバンクの場合
最後にソフトバンクの場合は『海外で使う』というものがいわゆる【海外プラン】となっております。
こちらは「アメリカでの利用」と「アメリカ以外での利用」の2つに分かれます。アメリカでの利用は『アメリカ放題』、アメリカ以外での利用は『海外パケットし放題』というサービス名になっています。
『アメリカ放題』では、iPhone限定ではありますが、日本でお使いのスマホをアメリカで利用する場合、月980円(キャンペーン実施時は無料)で通話もデータ通信もし放題というサービスです。
『海外パケットし放題』では、データ通信が一定のデータ利用料に応じて1日定額というサービスです。1日25MBまでの利用で1,980円/日、25MBを超えると2,980円/日となります。この海外パケットし放題は、少し高いかもしれませんね。
ドコモとソフトバンクで共通しているのは、1日単位における海外定額データローミングサービス(パケット通信)として1日最大で約25MB以上利用しても2,980円しかかからないという点です(ソフトバンクのアメリカ放題除く)。ただ、安くても1日1,980円かかると思うと少し高いと感じてしまうのが現状ではないでしょうか。
その点、auは、この2社の先駆けを行くように海外留学や海外渡航を意識したお得なサービスを提供している印象です。
音声通話においては3社において大きな差がないのが特徴的です。海外プランを組む時は、3社の細かい違いを見極めて、有利な条件でプランを組むのが理想的です。
SIMを利用する場合
大手3社が提供する海外プラン以外で携帯やスマホを利用するのであれば、『SIMフリー』という方法があります。
このSIMフリーのやり方が、恐らく一番とられているやり方だと思います。というのも、場合によっては上記の海外プランよりは安く利用できるからです。
その為には、お持ちの携帯やスマホのSIMロックを解除してもらわなければなりません。
日本では、各社でSIMロック解除の条件がありますが一部の機種を除いて無料でSIMロック解除が可能です。その上で、現地の留学先で現地で利用できるSIMカード購入し利用することになります。SIMカードがないと、携帯電話が使えない仕組みとなっておりますので…。
最近では、Amazonなどのネット通販で、日本にいながら事前に海外で利用できるSIMカードを購入できたりするので、そういったものを事前に購入し利用すれば、飛行機が現地空港に着陸した瞬間から携帯やスマホが利用できるようになります。
利用する方法として一番多いのが、現地でプリペイド式のSIMカードを購入して、日本で事前にSIM解除した携帯に差し込んで使うか、もしくは最初からSIMフリー携帯を購入して用意したものに上記同様のSIMカードを利用するかといったところです。
現地で携帯電話を購入
滞在期間の長さによって変わってきますが、現地で携帯電話やスマホを購入してそれを利用するという手段もあります。
アメリカやオーストラリアなどの先進国であれば機能的に問題はありませんが、発展途上国を留学先として選んだ場合は、携帯電話の機能の観点からして購入はオススメできない場合もあります。
日本での携帯契約を解約すべき?
特に長期留学を計画していて、留学先の現地でスマホ契約を検討しているため日本で使っているスマホは利用することが無いと考えて日本での携帯契約は解約した方が良いでしょうか。
長期の留学や出張で日本の携帯を利用しない場合、携帯大手3社それそれで電話番号やメールアドレスを解約することなく「保管」というサービスを提供しています。長年利用してきた携帯番号やメールアドレスでもありますので、保管期間内に帰国する予定があればこういった保管サービスの利用も検討してみるのもどうでしょうか。
ドコモの場合
ドコモの場合は、最長3年間の保管期間で、手数料1,000円、電話番号保管:月400円、メールアドレス保管:月100円でサービスを提供しています。
auの場合
auの場合は、最長5年間の保管期間で、手数料2,000円、保管料:月372円でサービスを提供しています。
ソフトバンクの場合
ソフトバンクの場合は、最長5年間の保管期間で、手数料3,000円、保管料:月390円でサービスを提供しています。
最後に
日本から海外留学する時において、あらかじめその国に合わせ、有利な状態で海外プランを組んでおきましょう。そうすれば、日本の携帯でも海外で使えるようになります。
ただ日本にいた頃とは勝手が違うので、1日の通話・通信状況を見直す必要もあります。データ通信料のことも考えれば、必要な時に通話やメールなどを送った方がベストだと考えます。