海外留学に使える奨学金まとめ|返済不要&高額支給のおすすめ制度をプロが解説

「留学したいけれど、費用のハードルが高すぎて踏み出せない…」
そんなふうに悩んでいる方は少なくありません。
でも、実はあなたの夢を応援してくれる奨学金制度はたくさんあります。
返済不要の給付型、条件付きで返済免除もある貸付型など、自分に合った制度を選ぶことで、経済的な不安をグッと減らすことができるんです。
この記事では、留学に使える奨学金の種類や選び方、活用のコツに関して、詳しく解説しています。
留学費用っていくらかかる?奨学金ってどんなのがあるの?
- 留学費用の中心は「学費」「生活費」「渡航費」の3つ
- 国や地域、学校の種類によって費用の差が大きい
- 平均的な留学費用は、1年間で約200〜400万円程度
- 返済不要の「給付型奨学金」を活用すれば負担を大幅に軽減可能
- タイミングよく情報収集すれば、学費全額免除のチャンスもある
留学を考えている方にとって、まず気になるのが「結局いくらかかるの?」という費用の問題でしょう。
例えば、アメリカの大学に1年間留学した場合、授業料だけで150万円〜300万円かかることがあります。
さらに、これに加えて、生活費が年間100万円前後、さらに渡航費やビザ取得費用などを合わせると、合計で200〜400万円以上になるケースも少なくありません。
しかし、ここで頼れるのが「給付型奨学金」と「貸与型奨学金」の存在です。
給付型は、返済不要で資金を支援してくれる制度です。代表的なものに「トビタテ!留学JAPAN」があり、授業料だけでなく生活費や渡航費まで支給され、合計で100万円以上の負担軽減につながることもあります。
またJASSOの「協定派遣支援制度」では、月額最大16万円+準備金最大25万円が支給され、1年間の留学費用の半分以上をカバーできる可能性があります。
一方、貸与型奨学金は卒業後に返済が必要ですが、利用しやすい制度も多く、家計状況や学業成績に応じて柔軟に選べるのが特長です。
給付型と貸与型、どっちを選ぶ?留学奨学金の違いをやさしく比較!
項目 | 給付型奨学金 | 貸与型奨学金 |
---|---|---|
返済の必要 | 不要(返さなくてよい) | 必要(卒業後に返済) |
経済的負担 | ほぼゼロ。生活費や渡航費もカバーされることが多い | 将来的に数百万円の返済負担が発生する可能性あり |
精神的プレッシャー | 少ない。将来設計に集中しやすい | 返済への不安やプレッシャーがつきまとう |
採用基準 | 成績・語学力・目的意識・将来性など総合評価 | 家計状況や在籍条件が中心。比較的通りやすい |
主な例 | トビタテ!留学JAPAN、JASSO協定派遣、民間財団など | JASSO第一種・第二種、地方自治体の支援制度など |
(奨学金の種類比較表)
留学に使える奨学金には「給付型」と「貸与型」の2種類があります。
給付型は、返済の必要がなく、渡航費や生活費まで支援してもらえるケースもあるため、経済的負担を大きく減らせます。
「トビタテ!留学JAPAN」や「JASSOの協定派遣支援制度」などが給付型の代表例です。
給付型奨学金の多くは、学力・語学力・目的意識など、応募者の総合的な資質が重視されるため、選考は厳しめです。
ただし、その分、返済不要という大きなメリットがあり、採用されれば精神的・経済的な安心感を得られます。
一方、貸与型は将来の返済が必要ですが、申請条件が比較的ゆるやかで採用されやすいという特長があります。
その理由は、家計基準や在学状況などの基本的な要件を満たせば利用できる制度が多く、希望者に広く開かれているからです。
たとえば、JASSOの第一種(無利子)や第二種(低利子)の奨学金は、多くの学生が利用しており、在学中から計画的に資金を確保する手段として活用されています。
結論として、給付型は「学業や将来計画に自信がある人」、貸与型は「まず資金の確保を優先したい人」におすすめです。
後悔しない奨学金選び!自分にぴったりの制度を見極めるコツ
チェック項目 | 確認すべきポイント | なぜ重要か? |
---|---|---|
対象者 | 高校生・大学生・大学院生・社会人など | 自分の立場に該当しないと応募できない |
支給額・支給対象 | 授業料のみか、生活費・渡航費も含むか | どこまで負担をカバーできるかが変わる |
応募条件 | 成績・語学スコア・家庭状況・留学目的 | 条件を満たしていないと選考に通らない |
倍率・選考方法 | 書類審査・面接・エッセイなどの有無 | 準備にかける時間と難易度を把握できる |
申請スケジュール | 募集時期、締切日、結果通知のタイミング | 準備が間に合わないとチャンスを逃す |
(奨学金を選ぶポイントと理由)
奨学金はどれも同じように見えるかもしれませんが、実は選び方を間違えると「条件が合わない」「カバー範囲が足りない」といったミスマッチが起こりがちです。
まず確認したいのが、自分が対象になっているかです。
高校生・大学生・大学院生・社会人など、制度によって応募できる人がはっきり分かれているので「自分がどの奨学金を使えるのか?」を予め調べておきましょう。
次に注目したいのが支給額と内容です。
奨学金の中には授業料のみ支給されるものと、生活費や渡航費まで支給されるものでは、負担の軽減度合いがまったく異なります。
また、条件や選考方法も重要です。
JASSOの協定派遣は大学の推薦が必要ですが、キーエンス財団は書類・面接・語学スコアが重視されます。
競争率が高い奨学金ほど、準備期間も長く見積もっておいた方が安心できるでしょう
そして意外と見落とされがちなのが、申請スケジュールです。
なぜなら、奨学金の募集は年に一度だけのケースも多く、締切を一度逃すと次のチャンスは1年後という場合もあるからです。
実際に「気づいたときには募集が終わっていた」「必要な書類が間に合わなかった」という声もよく聞かれます。
だからこそ、早めの情報収集と締切から逆算した書類準備やスケジュール管理が欠かせません。
このように奨学金を選ぶときは、「もらえる金額」だけを見て決めるのではなく、自分が応募条件を満たしているかどうか、そして何がカバーされるのかをしっかり確認することが大切です。
もらえる額で選ぶならコレ!返済不要の留学に使える高額奨学金ランキングBEST5
順位 | 奨学金名 | 年間支給額(目安) | 対象者 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
1位 | 柳井正財団海外奨学金 | 約800万円 | 海外トップ大に進学する大学生 | 学費・生活費・渡航費すべて支給。長期サポートあり |
2位 | キーエンス財団 奨学金 | 年間240万円 | 大学生(全国の指定大学) | 月額20万円。自由度の高い支援。返済不要 |
3位 | JASSO 協定派遣支援制度 | 約200万円 | 大学・大学院在籍の留学生 | 月額16万円+準備金25万円+授業料支援も |
4位 | トビタテ!留学JAPAN | 最大160万円 | 高校生・大学生 | 目的に応じたプラン設計。語学力不問の枠もあり |
5位 | 松下幸之助 国際スカラシップ | 約150万円 | 大学院留学を目指す学生 | 研究目的の支援に強く、OB交流なども充実 |
(返済不要の高額支給奨学金ランキング)
留学費用が不安でも、返済不要の「給付型奨学金」を活用すれば、負担を大きく減らすことができます。
中でも、高額支給が期待できる制度は、生活費や渡航費までしっかりカバーされており、自己負担ゼロでの留学も夢ではありません。
例えば、柳井正財団の奨学金は年間800万円という圧倒的な支援額で、海外トップ大学を目指す学生にとっては最強クラスの制度です。
なお、給付型の留学に使える奨学金を選ぶ際には支給額だけでなく、「どのタイミングで支給されるか」「条件に合っているか」も重要なチェックすべきポイントです。
この章では、返済不要の留学に使える高額奨学金の種類について詳しく解説します。
高校卒業後の名門大進学を応援!柳井正財団海外奨学金
高校卒業予定者や既卒者で、海外大学の学部課程に進学する者が対象
年間最大約800万円支給(学費・生活費・渡航費等)。実額は個別に異なる
支給対象や金額には条件があり、全額支給を保証するものではない
柳井正財団海外奨学金は、世界のトップ大学を目指す日本の若者を対象とした高額給付型の奨学金です。
対象は「日本の高校を卒業した者または卒業予定者」で、海外の学部課程に進学する方に限られます。
なお大学在学中の応募はできません。
支給額は年間最大800万円と非常に手厚いですが、進学先の地域や生活費の違いによって実額は変動します。
学費・生活費・渡航費などが支給対象ですが、すべての費用が常に全額支給されるとは限りません。
選考においては、学業成績・語学力・将来の志などが重視されます。申請書類の準備は早期に始めるようにしましょう。
挑戦する学生に力強い味方!キーエンス財団奨学金
キーエンス財団が指定する大学の学部生が対象(対象校一覧あり)
月額20万円、年間最大240万円を返済不要で支給
学業や社会貢献活動などに関係する使途での活用が前提
キーエンス財団の奨学金は、返済不要で自由度の高い支援が特徴ですが、対象者は「指定された全国の大学に在籍する学部生」に限られています。
支給額は月額20万円、年間最大240万円で、その用途は原則自由ですが、学業や挑戦に関係するものであることが前提とされています。
当然ながら、留学中の私的な娯楽や無関係な支出への使用は推奨されていません。
奨学金の選考では、成績だけでなく、「大学で何を学びたいか」「学びを将来どのように活かしたいか」「社会にどんな形で貢献したいか」といった将来ビジョンや社会性が問われます。
例えば「教育格差の解消に取り組みたい」「地方の産業をグローバル展開したい」といった明確なテーマがあると、評価されやすくなります。
こうした留学するための目的意識を伝えるためのエッセイや面接は、「この人になら支援したい」と思わせるストーリー作りがカギです。
そのためにも、過去の経験や挫折から学んだこと、そこから芽生えた志などを整理し、具体的に語れるようにしておきましょう。
協定校への留学なら注目!JASSO協定派遣支援制度
- 大学・大学院の協定校に派遣される学生が対象(大学の推薦あり)
- 月額8〜16万円+渡航準備金25万円(地域により支給額は変動)
- 授業料支援は協定校との取り決めによる免除が多く、JASSO自体は不支給
JASSO(日本学生支援機構)の協定派遣支援制度は、留学先の地域に応じた生活費支援が受けられる公的制度です。
その対象は、日本の大学または大学院に在籍し、所属校の協定大学へ派遣される学生です。
月額の支給額は派遣先により異なり、アジア圏で8万円前後、欧米圏では最大16万円。加えて渡航準備金として25万円が支給されます。
授業料については、JASSOが直接支給するのではなく、多くの場合、大学間の「授業料相互免除」などの協定により、留学先の授業料が免除となります。
この協定は、日本の大学と海外の提携大学が「自大学の学生を相互に派遣・受け入れする際に、授業料を徴収しない」という合意に基づいています。
また、学内選考を通過しないとJASSO協定派遣支援制度の正式な応募資格を得られない場合もあります。
これは、各大学に割り当てられる推薦枠が限られており、候補者の選抜を大学が事前に行う必要があるためです。
そのため、申請を考えている方は、自分の大学がどの協定校と提携しているか、どのような内部選考があるかを早めに国際交流課などで確認しておくようにしてください。
自分だけの留学をデザイン!トビタテ!留学JAPAN
高校生・大学生が対象。個人の留学プランに応じて支援金額が決定
支給額は最大160万円だが、内容により変動するケースが多い
語学力不要な枠もあるが、プログラムによってはスコア提出が必要
トビタテ!留学JAPANは、文部科学省と民間企業の官民協働で運営されている、柔軟で実践的な支援を重視する留学推進プログラムです。
対象は高校生および大学生で、自分自身で設計した留学計画に対して資金面の支援が行われる点が最大の特徴です。
支給額は最大160万円ですが、金額は留学先の地域や滞在期間、活動内容(例:インターン・研究・ボランティア)によって個別に算定されます。長期滞在で実践的な内容ほど支給額が高くなる傾向があります。
語学力が不要とされる「多様性人材コース(大学生対象)」などの枠もある一方で、「グローバル人材コース」など一部のプログラムでは、**英語インタビューやTOEFL iBTスコア(目安:61点以上)**が必要です。枠によって要件が異なるため、募集要項をよく読み、自分に合ったコースを選ぶことが大切です。
このプログラムの選考では、成績よりも「なぜその留学をするのか」「その経験をどう社会に還元するか」といった目的意識や熱意が重視されます。
また、テーマ・地域・期間・活動内容などを自由に設計できるため、「型にはまらない留学をしたい」「自分のビジョンを形にしたい」と考えている人に特におすすめです。サポート体制も充実しており、帰国後も報告会や交流の機会があります。
研究志望の大学院生向け!松下幸之助国際スカラシップ
- 海外の大学院へ進学予定の日本人学生が対象
- 月額12万円×12ヶ月=144万円+渡航準備金支給あり
- 学費補助は上限あり。全額カバーされるわけではない
松下幸之助国際スカラシップは、研究分野に特化した大学院進学支援型の奨学金制度です。対象は、海外の大学院に進学予定の日本人学生。
月額12万円が1年間にわたって支給され、さらに渡航準備金も別途支給されます。
学費の補助も受けられますが、松下幸之助国際スカラシップでは、授業料に対して「年額上限」と「対象費目の制限」が設定されているため、進学先の大学によっては全額カバーにならないケースもあります。
奨学金への応募時には、「留学先での研究計画書」「大学の指導教員からの推薦状」「語学スコア(英語圏であればTOEFL iBT90点以上が目安)」などが必要です。
奨学金へ応募した際に評価されるのは、研究内容が明確で論理的に整理されており、社会的意義や応用可能性があるかどうか、そして将来的に研究を通じて国際的に活躍し、日本社会にも貢献できる可能性があるかという点です。
さらに、松下幸之助国際スカラシップでは支給期間中および帰国後には、成果報告や近況報告などの提出義務があります。
また、この奨学金制度は、資金支援だけでなく、OB・OGとの交流会やキャリア形成のセミナーなども充実しており、「研究者としての成長支援」にも力を入れている点が特長です。 単にお金をもらう制度ではなく、学問を軸に、国際社会で通用する人材を育てるための包括的なプログラムになっています。
借りやすい!留学に使える貸付型奨学金ランキングBEST5
順位 | 奨学金名 | 月額支給額 | 金利 | 対象者・特徴 |
---|---|---|---|---|
1位 | JASSO 第二種奨学金(海外) | 3万円〜16万円 | 有利子(年0.1〜上限3%) | 大学生は成績要件なし(※高校生は基準あり)。家計基準が中心。学校推薦が必要なケースも |
2位 | JASSO 第一種奨学金(海外) | 6万円〜14万円 | 無利子 | 評定平均3.5以上+TOEFLなどの語学力基準あり。成績優秀で意欲の高い学生向け |
3位 | 東京都育英資金(海外留学枠) | 最大6万円 | 無利子 | 都内在住・在学者対象。返済免除制度は条件付きで適用。年度により異なる |
4位 | 地方自治体の海外留学貸付制度 | 月額3万〜10万円程度 | 自治体により異なる | 一部に返済免除条件あり。ただし制度停止や枠縮小も多く、事前確認が必須 |
5位 | あしなが育英会 海外留学奨学金 | 月額6万円(変動あり) | 無利子 | 保護者を亡くした学生対象。返済義務あり。心のケア支援は別枠で実施 |
(頼れる貸付型奨学金ランキング)
「成績が不安」「語学試験のスコアが足りない」そんな理由で奨学金を諦めかけていませんか?
実は、留学向けの貸付型奨学金には、学力要件が緩やかで、申請しやすい制度も数多く存在します。
JASSOの第二種奨学金(海外枠)は、大学生であれば成績基準なしで申し込むことができ、家計状況さえ合えば比較的借りやすいのが特長です。
また、第一種(無利子)には評定平均やTOEFLスコアなどの条件がありますが、それに見合う手厚い支援が期待できます。
さらに、地方自治体や育英会の奨学金制度も存在し、条件によっては返済免除の可能性がある制度も。
一方で、募集停止や予算縮小の動きもあるため、最新の情報を事前に調べることがとても重要になります。
貸付型は返済の必要があるとはいえ、金利が低く計画的に返せる仕組みが整っているため、初期費用を工面する手段として非常に現実的です。
この章では、貸付型奨学金について詳しく解説します。
※申請条件や支援内容は年度により変更されることがありますので、公式サイトなどで最新情報をご確認ください。
柔軟に選べる!JASSO 第二種奨学金(海外)
- 本人申込の場合は大学生に限り成績基準なし。高校・専門学校生は成績要件あり
- 月額3〜16万円を有利子で貸与。在学中は無利子、卒業後から利息発生
- 金利は「利率固定」または「利率見直し」方式。学校推薦枠では成績基準あり
JASSOの第二種奨学金(海外)は、第一種奨学金(無利子型)や給付型奨学金に比べて比較的申請しやすい制度です。
特に大学生であれば、「本人申込」の場合に限り、成績基準なしで申し込むことができます(※高校生や専門学校生は評定平均などの学力要件あり)。
貸与額は月額3万〜16万円の範囲で自分で選択できる仕組みになっており、必要な留学費用に応じて調整が可能です。
在学中は利息が発生せず無利子で利用でき、卒業後から年0.1%〜3%の範囲で利息が発生します。
利率は「固定方式」か「見直し方式」から選ぶことができ、いずれも年3%が上限と法律で定められているため、返済計画も立てやすいのが特長です。
ただし、学校推薦枠で申し込む場合は、成績条件が設けられることがあるため、事前に在籍校の奨学金担当窓口で条件を確認するようにしましょう。
また、この制度は留学期間・地域・必要経費などの用途に応じて貸与額を柔軟に選べるため、「まずは資金面のハードルをクリアしたい」という方にも取り組みやすい奨学金です。
初めて留学を考える学生にとって、現実的で利用しやすい選択肢のひとつといえます。
無利子が魅力!JASSO 第一種奨学金(海外)
- 高校生は評定平均3.5以上、大学生はGPA2.3以上など成績基準あり
- 月額6〜14万円を無利子で貸与。生活費や滞在費に充当可能
- 語学力はTOEFLやIELTS等が必要(※基準スコアは地域・年度により異なる)
第一種奨学金(海外)は、返済時に利息が一切かからない「無利子貸与型」の奨学金です。
返済義務がそもそもない「給付型奨学金」とは異なり、卒業後には全額を返済する必要がありますが、利子がかからない分、経済的負担を抑えられるのが特徴です。
この制度の対象となるのは、一定の学力と語学力を備えた学生で、誰でも申し込めるわけではありません。
高校生であれば評定平均が3.5以上、大学生や大学院生であればGPA2.3以上が目安とされており、これらの学力基準をクリアすることが必要です。
また、語学スコアの提出も求められ、TOEFL iBTやIELTSなどのスコアが必要になります。
具体的な点数は応募年度や留学先の地域により異なりますが、あくまで例として、TOEFL iBT72点程度が一つの目安として挙げられます。
支給額は月額6万〜14万円の範囲で、滞在先の物価や学費、生活スタイルに応じて柔軟に選べる制度設計になっています。
支給される奨学金は学費補助や生活費の補填としても使えるため、長期の正規留学や交換留学を目指す学生にとって非常に心強い制度といえるでしょう。
都民限定!東京都育英資金(海外留学枠)
- 都内在住・在学の高校生または大学生が対象(制度は分かれている)
- 月額最大6万円を無利子で貸与。高校・大学で制度設計が異なる
- 教育・福祉職で都内勤務等の条件を満たすと返済免除の可能性あり
東京都育英資金(海外留学枠)は、東京都が実施する公的な貸付型奨学金制度で、都民による海外留学を経済面から支援しています。
対象者は東京都内に在住または在学している高校生または大学生です。
ただし、奨学金の制度の設計高校生と大学生では、別々になっており、学年や進路、留学目的によって支給条件や申請プロセス、必要書類が大きく異なるので注意が必要です。
高校生用と大学生用で申請窓口や応募時期、審査内容も異なることが多く、それぞれの申請要項を個別に確認するようにしましょう。
貸与額は月額最大6万円で、利子はかからず無利子での貸与となります。留学中の生活費補助や授業料の支払いに活用できます。
また、一定の条件を満たすことで返済免除を受けられる制度も存在します。
例えば、留学後に教育・福祉・保健分野などの職種に就き、東京都内の事業所で引き続き5年以上正規雇用として勤務することなどの条件を満たす場合、奨学金の返済が免除されることがあります。
さらに、奨学金の免除には在学中の成績・勤務開始時期・報告書提出など複数の要件をすべて満たす必要もあり、留学中から気が抜けません。
このように、返済免除は誰にでも適用されるわけではなく、かなり限定的です。
免除を前提に考える場合は、事前に東京都の教育委員会や奨学金担当部署に詳細を確認しておくようにしてください。
参考東京都育英資金
地元から支援!地方自治体の海外留学貸付制度
- 各自治体が独自運営。出身地または在住地が対象となるケースが多い
- 支給額は月1万〜10万円と幅あり。無利子・低利子型が主流
- 一部自治体では返済免除制度あり。例:大阪府は2022年に制度停止
地方自治体が実施する海外留学奨学金制度は、地元にゆかりのある学生を応援したいという地域貢献の想いから運営されている支援制度です。
対象者は、その自治体に「在住」「出身」「在学」などの条件がある場合が多く、地元から世界へ羽ばたこうとする学生の背中を押してくれます。
支給額は自治体によってさまざまで、月額1万円程度から、上限10万円程度まで幅があります。
多くは無利子またはごく低金利の貸与型奨学金であり、経済的負担を抑えて留学を実現できる手段として注目されています。
ただし、制度の規模や条件は年々変化しています。
その背景には、自治体の財政状況や人口減少・少子化、地方移住促進などの地域戦略の変化が関係しています。
大阪府では財政見直しの一環として、2022年度から留学奨学金の新規募集を停止しました。
一方で、一部の自治体では「卒業後に地元企業に就職した場合は返済免除」など、Uターンを促進する条件付き免除制度を導入していることもあります。
このように、制度の内容は地域によって大きく異なるため、応募前には必ず自治体の公式サイトや教育委員会を確認しましょう。
地方自治体が実施する海外留学奨学金制度を利用する際に、確認すべきポイントは以下の通りです。
- 現在、制度が実施中かどうか(※廃止・停止中の可能性も)
- 応募資格(在住・出身・在学などの条件)
- 支給額・支給期間・利率(または無利子か)
- 返済条件と、免除制度の有無と要件
- 必要書類・申請期限・選考方法(書類審査、面接など)
制度が毎年更新されるケースも多いため、「昨年あったから今年もある」と思わず、最新情報を必ず確認するようにしてください。
※自治体ごとに制度の有無・内容は異なります。
経済的・精神的な支援が受けられる!あしなが育英会 海外留学奨学金
保護者を亡くした学生が対象。大学生・高校卒業生など幅広く対応
月額6万円を無利子で貸与。加算は家庭状況やプログラム内容による
「心のケア」は奨学金制度とは別の支援活動として実施されている
あしなが育英会の海外留学奨学金は、保護者を亡くした遺児学生の経済的自立と、国際的な学びの機会を支援する制度です。
月額6万円が無利子で貸与され、対象となるのは大学に在籍している学生、または高校卒業後に海外大学・短大・専門学校などへ進学予定の人です。
また、加算支給が行われる場合もありますが、これは現地の生活費ではなく、家庭の経済状況や留学の目的、期間、渡航先などの個別事情に応じて判断されます。
例えば「医療分野での国際協力を学ぶ」「開発途上国でのフィールドワークを含む留学」など、社会性や独自性の高い内容であれば、より手厚い支援を受けられる可能性があります。
さらに、留学準備に必要な計画立てや、帰国後の進路相談、同じ立場の学生とのネットワーク支援なども提供されており、単なる金銭支援にとどまらないのがあしなが育英会の海外留学奨学金の特長です。
留学前から帰国後まで、一人ひとりに寄り添いながら伴走してくれる、非常に温かく心強い支援制度と言えるでしょう。
奨学金で夢をカタチに!海外留学はもっと身近になる
海外留学ってお金がかかるイメージ、ありませんか?
しかし、実際には「返済不要の給付型奨学金」や「条件付きで免除もある貸付型奨学金」を上手に使えば、学費や生活費の不安はかなり軽減できます。
記事の中でご紹介したように、奨学金の種類は多く、支援の手は意外とたくさんあるのです。
だからこそ留学先や目的に合った制度を選ぶことで、「行きたい!」を現実にできるチャンスがグッと広がります。
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