英語力だけじゃない!留学経験を活かせる仕事の種類職種をご紹介
留学経験を活かした仕事に就きたいと考えている方は多いですが、具体的に留学経験が仕事にどのように活かすことができ、どんな仕事に就けるのか知らないという方も多いのではないでしょうか。
仕事で活かせる留学経験は英語力だけではなく、留学を通じて得ることのできるさまざまなスキルを活かすことできます。
また、企業によって求める英語力は異なるため、注意が必要です。
ここでは、留学を通じて得られる仕事に活かせる能力や、留学経験を活かせる仕事の種類などについて詳しく解説してみたいと思います。
仕事に活かせる留学で得られる能力
仕事に活かせる留学で得られる能力には以下のようなものがあると考えられます。
- 英語力
- コミュニケーション能力
- 主体性
- 問題解決能力
これらの能力について、以下で詳しく見ていきたいと思います。
1.英語力
留学経験で得られる能力として、まず挙げられるのは英語力でしょう。
日本の企業も英語を使って仕事をする場面も多いですし、インバウンドや在日の方を対象とした仕事をする場合には英語力は欠かせません。
とはいえ、仕事の内容によって求められる英語力は異なるため、簡単なコミュニケーションしか取れないという方でもお土産屋さんやレストラン、ホテルスタッフなどで英語力を活かすことができます。
また、英語力に自信があるという方は外資系企業や英語教師などを目指すのもいいでしょう。
ただし、英語力を証明するのは難しいため、TOEICや英検などの試験を受けて実力を証明する必要があります。
2.コミュニケーション能力
留学先では生まれ育った環境も文化も言語も異なる人たちとコミュニケーションを取るため、仕事でも活かせるコミュニケーション能力を養うことができます。
日本人は相手を察する能力が高いことから、ストレートに物事を伝えなくても汲み取ってくれることも多いですが、海外ではストレートに言わないと伝わらないこともあるでしょう。
このように、さまざまな人とコミュニケーションを取ることで、ビジネスにおいても相手に合わせたコミュニケーションを取ることができるのです。
3.主体性
主体性とは、”自分の意思や判断によって行動すること”を指しますが、留学経験者には主体性が備わっていることが多いです。
たとえば、留学先を選ぶときや、留学先での食事や娯楽を選ぶとき、学びたい内容を選ぶときなど、さまざまな部分で主体性を養うことができます。
日本だけにいる場合は、なんとなく周りに合わせていれば問題なく生活できることも多いですが、留学先では主体性が求められるのです。
4.問題解決能力
言語の異なる留学先では、さまざまな問題に直面しますが、その問題を解決しようと行動することで問題解決能力が身につきます。
たとえば、英語の勉強で分からない部分を調べたり、講師や友達に質問することも問題解決能力ですし、日本とは大きく異なる環境で生活面でのトラブルが発生したときに対処することも問題解決能力です。
このように、問題解決能力は自分自身で解決するだけでなく、自分より知識を持っている人に相談することも問題解決には必要な能力となります。
留学経験を活かせる仕事の種類や職種
留学経験を活かせる仕事の種類として以下の業種や仕事を取り上げてみました。もちろんこれら以外にも留学経験が活かせる職種や業種は存在すると思うので、代表的な例として参考にしてみてください。
- 外資系企業
- 海外営業のある企業
- ITエンジニア
- サービス業
- 英語講師
- 通訳・翻訳
それでは詳しく留学での経験がどう活かせるかみてみます。
気を付けてい頂きたいのは、これらの職種でも英語力だけで判断されることはまずないので、英語力が備わっているうえに業界や仕事での経験、人間性やポテンシャルなども必要になってくるケースもある事は十分ご承知ください。
1.外資系企業
外資系企業とは、日本に進出した海外企業の100%子会社や日本法人を指しますが、英語力を活かせる代表的な仕事です。
取引先が日本企業だけであれば英語力が活かせる場面は少ないですが、キャリアアップすれば海外出張や海外企業との取引ができるケースもあります。
2.海外営業のある企業
海外市場をターゲットにしている企業は海外営業をする必要があるため、営業担当として英語力を活かすことができます。
日本企業で海外営業がある企業としては、商社やメーカー、貿易会社などが代表的です。海外に現地法人を構えている企業も多いので、現地法人への出向ということも考えられます。
また、海外の人達に対してどういったコミュニケーションをとっていけば良いのかを知っている留学経験者は優遇されやすいでしょう。
3.ITエンジニア
プログラミングは世界共通言語ですので、日本の企業では世界中のエンジニアが在籍している企業も多いです。
たとえば、楽天グループ株式会社では開発部の50%が外国籍社員となっています。
また、ITに関する情報は英語で発信されることも多いため、最先端の情報を得るためにも英語力は欠かせません。
4.サービス業
日本は世界で見ても人気の観光地ですので、インバウンド旅行客が多いため、ホテルやレストラン、お土産屋さん、航空会社や空港のスタッフ、観光ガイドなど、さまざまなサービス業で英語力を活かすことができます。
サービス業の場合は、ビジネスで使うほどの英語力は求められないため、留学経験があるものの英語力にそこまで自信がないという方でもチャレンジしやすいでしょう。
5.英語講師
留学経験を活かして英語講師になりたいという方は多いです。特に留学先で、CELTA・TESOL・Jshineなどの英語講師資格を目指す方にはこの傾向が強いです。
英語講師といっても、小中高校や大学の教師だけではなく、子ども向けの英語教室やビジネス英語を教える講師の選択肢もあります。
その他、学習塾で教科としての英語を教えるといった仕事にもつながります。
6.通訳・翻訳
通訳や翻訳にはスラングの考え方や文化を反映する必要があることも多いため、留学経験者にはぴったりの仕事といえます。
通訳や翻訳をするためには十分な英語力と日本語力の両方が求められますが、企業内だけで通訳・翻訳する「インハウス通訳・翻訳」と呼ばれる仕事の場合、ほかの通訳・翻訳の仕事に比べると求められる英語力が低い傾向にあります。
留学経験を活かせる求人の探し方
留学経験を活かせる求人を探すにはどうしたらよいのでしょうか?留学経験を活かせるような仕事を探す方法として、よく見られるパターンとして以下の例を取り上げてみます。
- 求人サイト
- リファラル採用
- 直接企業に問い合わせる
1.求人サイト
留学経験を活かせる求人の探し方についても、一般的に通常通り日本で行う仕事探しのように求人サイトから探すことが一般的です。
求人サイト内で「留学経験」や「英語力を活かせる」、「TOEIC〇〇点以上」などと検索することで、留学経験を活かせる仕事を探すことができます。
また、求人サイトは求人数が多すぎて選べないという方は、転職エージェントにお願いすることでぴったりの転職先を探してもらうことも可能です。
ただし、ハイクラス転職になると英語力だけでなく、実務経験が問われることも多いため注意しましょう。
2.リファラル採用
リファラル採用とは、企業にすでに勤めている社員からの紹介で面接および採用を行う採用方法です。
“社員紹介採用”とも呼ばれ、信頼できる社員からの紹介ということもあり、定着率や採用コスト削減など、企業にもメリットのある手法となります。
周りの友達に留学経験を活かした仕事をしている人がいる場合は、紹介してもらうことで採用してもらいやすく仕事に対するイメージもしやすいでしょう。
3.直接企業に問い合わせる
日本ではあまり馴染みのある方法ではないですが、働きたい場所に直接アプローチする方法は海外では一般的な仕事の探し方です。
日本においても、直接企業に問い合わせをすることがマイナスになることはなく、逆に「そこまでしてうちで働きたいのか」と興味を持ってもらえる可能性が高くなります。
企業であればホームページから問い合わせをすることもできますし、レストランなどの店舗の場合は直接店長に話を持ちかけるといいでしょう。
TOEIC(トーイック)は英語力の基準になる?
英語力を証明できる仕事は「TOEFL」や「IELTS」、「英検」などもありますが、英語力を活かして日系企業に就職したいのであれば、「TOEIC」がおすすめです。
以下では、仕事の職種ごとに必要となるTOEICの点数について詳しく解説します。
※一般的にTOEICではLRテスト中心でスピーキング能力に関する技能を測っておりません。その為、TOEICがどこまで有効かという賛否はありますが、ここではあくまで目安として言われているスコアで分けてご紹介しています。
1.TOEIC500点以上が求められる仕事
TOEIC500点は、平均前後のレベルであるため仕事では役に立たないと思われがちですが、簡単な日常会話レベルとなるため、外国人観光客と簡単なコミュニケーションを取る仕事に活かすことができます。
具体的には、以下のような仕事にTOEIC500点以上を活かすことが可能です。
- 入国審査官
- テーマパークスタッフ
- 旅行会社
- ホテルスタッフ
ほかにも、海外の営業担当や海外のクライアントと取引がある企業、IT企業などでTOEIC500点以上が求められているケースがあります。
2.TOEIC600点以上が求められる仕事
TOEIC600点以上は、平均より少し上の点数となっており、大手企業や上場企業で求められる英語力となるため、さまざまな仕事に活かすことができることはもちろん、資格としても優秀な点数です。
具体的には、以下のような仕事にTOEIC600点以上を活かすことが可能です。
- キャビンアテンダント(CA)
- 航空管制官
- 海外旅行添乗員
- 児童英語教師
- 英文事務
- 貿易事務
- 英語保育士
- 英語教材の営業
- 英語教材の編集
- 特許技術者
このように、TOEIC600点以上は日常会話レベルの英語力が認められるため、子どもに対する英語教育や英語関連の営業、航空スタッフなど、幅広い仕事に活かすことができます。
3.TOEIC700点以上が求められる仕事
TOEIC700点以上を獲得できれば日常会話レベル以上の英語力が認められるため、ビジネスの場面でも英語を使ったコミュニケーションを取ることができるようになります。
具体的には、以下のような仕事にTOEIC700点以上を活かすことが可能です。
- 外資系企業
- 商社
- バイヤー
- 弁護士
- 秘書
- ファンドマネージャー
- 留学サポート
- 税理士補助
外資系企業や商社などではTOEIC700点以上を基準にしていることも多いため、外資系や商社で英語力を活かしたいと考えている場合はTOEIC700点以上を獲得することがひとつの基準となります。
ほかにも、ビジネスにおいて英語のコミュニケーションが取れる仕事に活かすことができます。
4.TOEIC800点以上が求められる仕事
TOEIC800点以上を取得しているのであれば、日常会話やビジネスにおいてもまったく困ることのないレベルであると判断されるため、英語での会話が主となる企業でも働くことができます。
具体的には、以下のような仕事にTOEIC800点以上を活かすことが可能です。
- 企業内での通訳
- 企業内での翻訳
- 公認会計士
- 中学・高校の英語教師
- 英会話スクール
- ビジネス英語スクール
- 通訳案内士
- 公用語が英語の企業
TOEIC800点以上を持っていれば就職先でも有利にはたらくことがあり、たとえば「野村ホールディングス」や「NTTコミュニケーションズ」、「楽天グループ株式会社」では採用条件としてTOEIC860点以上定めている職種もありますし、「三井住友」や「KDDI」、「サイバーエージェント」ではTOEIC800点以上を昇格・昇給条件に定めている部署もあります。
このように、TOEIC800点以上は日本の最大手企業の採用条件に定められていることも多いです。
5.TOEIC900点以上が求められる仕事
TOEIC900点以上は受験者の4割ほどと言われており、海外企業に勤めることに関しても問題ないレベルだと言われているため、日本においては英語を使うほとんどの仕事に活かすことができます。
具体的には、以下のような仕事にTOEIC900点以上を活かすことが可能です。
- 通訳者
- 翻訳者
- 大学の英語講師
- 語学大学の英語講師
- 英文速記者
- 企業の海外プロジェクト
このように、TOEIC900点以上を獲得している場合は英語を教える立場になることもできますし、ビジネス英語を併せて学んでいる方は海外進出企業で海外プロジェクトのメンバーになることも可能です。
まとめ
以上、仕事に活きる留学で得られる能力や、留学経験を活かせる仕事の種類などについて詳しく解説しました。
留学経験は英語力だけでなく、コミュニケーション能力や問題解決能力など、さまざまなスキルを仕事に活かすことができますが、やはりメインの基準となるのは英語力と言えるでしょう。
というのも、英語力はTOEICや英検などで実力を証明できますが、それ以外のスキルは実力を証明しにくいからです。
そのため、留学経験を活かしたいと考えている方は、まず英語力を武器にできるように、英語試験などの資格を取得を目指してみるのもおすすめです。