カナダ高等教育機関(大学など)の学費
カナダへの留学を考えるにあたり、心配することといえばやはり金銭面があるかと思います。
その中でも、学費についての疑問が大きいのではないのでしょうか?
今回は、カナダの学部留学にかかる学費についてお話しします。
高等教育機関のタイプ
まず、学費についてお話しする前に、カナダ・アメリカには、“Post-Secondary Institution”と呼ばれる、高等教育後の教育機関が主に2つのタイプに分かれているということを理解しましょう。
そのタイプより学費も変わってきますので、そこも考慮しながらリサーチしましょう。
4年制大学
カナダでは日本でいう4年制大学のことをUniversityと呼びます。
日本には多くの私立大学が存在し、大学の水準、ランクが大きく異なります。
それに対し、カナダ国内に100近く存在するUniversityですが、その9割が公立で、ほとんどの大学の教育水準に格差はあまりありません。
Universityと定義される主な理由としては、その教育機関でDegree(学士号)、Master(修士号)、そしてDoctoralやPhD(博士号)の学部があるかどうかによります。
コミュニティカレッジ
上のUniversityに対して、2年制のDiploma,Certificateと呼ばれる2年以下で取得可能がプログラムがあり、日本の短大にあたるものがCommunity College(または単にCollege)になります。
このようなCollegeには、職務実習に力を入れた学部であったり、4年生大学に編入するための学部であったり、幅広い学部があります。
ちなみに、上記の2つのタイプの学校に加え、中間的なUniversity Collegeと呼ばれる学校も存在します。
こちらは簡単にいうと、Collegeに少数の4年制の学部を付け加えた学校になります。
高等教育機関の学費
さて、学費ですが、こちらは主に授業料とその他費用(生徒会費、バスパス、保険料)に分かれます。
その他費用額は、留学生と、市民・永住者の学生の間で差はほぼないのに対し、授業料は大きな差があります。
授業料というものは、基本的にCredit(単位)のことを指します。
つまり、カナダでは主に、1クラスが3Creditsが主流ですので、1Creditの額×3=1コース・科目の計算をすることになります。
カナダの大学の授業料、つまり1Creditの額は、留学生向けと、カナダ市民・永住者向けに設定されています。
そして、この差ですが、留学生の授業料はカナダ市民・永住者に対して約2~3倍にもなります。
さて、例を見てみましょう。
大学の学費(BC州)
まず、カナダでも有名一流大学であるブリティッシュコロンビア州のUniversity of British Columbia(UBC)の授業料です。
UBCの市民・永住者向けの1単位額が$169.60に対し、留学生は$1011.97になります(学部により多少異なる)。
例えば、Bachelor of Art(文学部)ですと、1年目の間で履修する単位が30になります。
つまり、
$1011.97×30Credits=$30,359.1にもなります。
1年間だけで日本円にして300万円近い多額を授業料として払うことになります。
コミュニティカレッジの学費(BC州)
さて、次に、同じBC州にあるLangara CollegeというCollegeの授業料を見てみましょう。
こちらの学校では、市民・永住者の場合だと、1単位$93.69~$209.10ですが、留学生の場合、1単位$590です。
こちらの学校でも1年間の間に30単位を履修することが主流のようですので、
$590×30Credits=$17,700となります。上のUBCと比べ、大差が見られます。
4年制大学の授業料がCollegeより高いように、州によっても額が多少変わります。
BCのお隣のアルバータ州ではどうでしょう?
ちなみにアルバータ州では
こちらも有名4年制大学のUniversity of Albertaでは、少し違った方法で授業料を計算しているようですが、主に、1コース・科目が$2007.6となっており、1年目で目安としてある30Credits(5科目)ですと、
$2007.6×5科目=$20,076となります。同じ4年制大学でも、州によってこんなにも差があるんですね。
デポジット
ここで一つ知っておきたい情報として、デポジットがあります。
カナダ国内の多くの中・大規模大学では、渡加前の入学予定の留学生からデポジットを取るシステムがあります。
デポジット額は大学によって違いますが、$5000~$10,000が一般的なようです。
このデポジットですが、日本から振り込むことが主流で、1学期目、または1年目の学費はまずこのデポジットから引かれる、というシステムになります。
今回は留学において大きなテーマである学費についてお話ししました。
学費は大学によって大きく差がでますので、しっかりリサーチしたいエリアです。