トロントの四季別の気候と服装
カナダと聞くと、「寒い!」と言うイメージが真っ先に来る方も多いと思います。確かに日本より冬が長く、冬の間はかなり気温が低くなるのですが、トロントにも四季があります。その上夏は日本より気温が高いこともあります。
ところが冬は日本とは全く違うので、トロントで楽しく過ごすにはそれなりの準備が必要です。
では、トロントで留学したいとかワーホリしようと考えている時に、トロントの気温や気候をどのよに想定しておき、服装はどいったものを考えておけば良いのでしょうか。このページではトロントの四季別の服装や体感気温についてご紹介します。
トロントの春の気候と服装
「春」、と言っても、トロントでは4月に雪が降ることもあるので、何月になったら「春」と言うのはとても難しいことです。だいたい4月頃までは冬のコートを着てブーツを履いていることが多いので、トロントではやはり5月頃が「春」と言えるかもしれません。
5月初めの週には桜が咲き、薄手の長袖シャツ1枚で外出できるくらいの温かさになってきます。日本では4月中旬くらいに感じる温かさかもしれません。そうかと思えば、5月の中旬に急に夏日になることもあります。
それで現地の人は春には半袖Tシャツにパーカーとか、半袖Tシャツにカーディガン、といった服装をして、気温の変化の臨機応変に対応しています。
そして女性はストールがあれば、肌寒い日にも対応できて、とっても便利です。実際にカナダに住んで、便利で使えるストールの数が倍増しました。
男性は普通のパーカーや、ナイロン製のアウトドアブランドのパーカーがあると、トロントの春の気温の変化に対応するのに役立つかもしれません。
夏の気候と服装
冬が長いカナダでは皆が首を長くして待っている夏。さほど暑くなくても、芝生の上で水着一枚で日焼けをしている人が現れ始めます。実際に気温が25℃以上になってきた、「暑いな」と感じてくるのは6月くらいですが、20℃でもカナダの人にとっては十分「夏」なので、5月下旬には街の人はほとんど半袖になってきます。
8月には35℃くらいになる日もあり、日差しがとても強いのがトロントの特徴かもしれません。そのため、トロントではサングラスは手放せません。紫外線がきついので、ファッションと言うよりも目を守るためにサングラスは本当に必須です!
でもなんと言っても湿度が低いので、真夏でも日本のように汗ダラダラ…ということをあまり経験しません。トロントのカラッとした夏はとても過ごしやすいです。
そんな夏のトロントの街は、女性は半袖かノースリーブ、スカートや短パン、靴はサンダルという格好の人が多いように思います。男性もTシャツに半パンという人がとっても多いです。
ただ、トロントの夏はショッピングモールやビルなど、建物内の冷房がとっても効いています。それで女性は半袖やノースリーブで出かけても、建物内の寒さ対策にカーディガンや羽織れるものを持っていきます。
私がトロントに住んでみて、日本にいる時以上に「これ便利だなぁ。」とあらためて感じてのが、七分袖のシャツや、綿の薄手の長袖シャツです。先ほども触れたように、トロントの夏は日差しが強いので日差し対策にも、腕が隠れる薄手のシャツはとっても便利です。湿度が少なく汗をかきにくいので、長袖でもそれほど暑くもなく、おススメです。
余談ですがカナダは家全体の空調の調節を大家さんが行います。それで、ホームステイ先の大家さんが暑がりな場合は家の中がかなり寒くなる場合もあるので、夏でも家には厚手のパーカーや厚手の靴下を用意しておく方がよいかもしれません!
8月、9月中旬くらいまでは半袖で過ごせて、夜も9時頃まで明るいのでトロントで一番楽しめる季節かもしれません。
トロントの秋の気候と服装
カナダの秋と言えば美しいメープルの紅葉が有名です。10月頃から紅葉が始まってきますが、このころから街でもトレンチコートや、薄手のコートを羽織っている人が増えてきます。
秋と言うより、「日本の冬の温かい日」のような感じで、何となく冬の気配をもう感じ出します。
女性がブーツやタイツを履きだすのもこの時期です。薄手のセーターもこの頃から着始めます。
そして秋も気温が変化しやすく、とっても寒い日もあるので、やはりストールが一枚あれば便利です。夜には気温がぐっと下がってくるので、夜出かけるときはもう冬のウールコートでもよいほどです。
昼間は20℃を下回ってきますし、夜には15℃を下回ることもあります。トロントは春だけでなく秋も比較的短く、強いて言えば9月後半と10月が「秋」と呼べるかもしれません。
冬の気候と服装
日本と一番服装が違ってくるのがトロントの冬です。
11月くらいから雪が降り始め、12月くらいから徐々にマイナス気温の日が増えてきます。11月初旬はまだウールコートでも間に合いますが、それ以降はダウンコートが必須です。
12月くらいにいよいよマイナス気温になると、「マイナス対応コート」が必要になってきます。
カナダのお店にはマイナス気温対応のかなり分厚い、風を通しにくいコートが売っていて、タグに「マイナス〇〇℃まで対応」という表記されていることもあります。
重ね着して日本のダウンコートで乗り切る人もいますが、カナダのマイナス対応のコートは中に重ね着しなくてもそれ1枚でかなり温かいので、予算が許す人はカナダのコートを買うことをおススメします。
マイナス10℃になると、顔や、出ている皮膚がピリピリ痛く感じます。マイナス15℃くらいになると、デニムを履いていても足の皮膚がピリピリと痛くなります。鼻の中が凍るように感じたり、走ってマイナスの冷気を大量に吸ってしまうと、肺が痛くなることも。
実際の気温がマイナス15℃でも、吹き付ける風によっては、体感気温はマイナス20℃、30℃にも感じることがあります。体感気温がマイナス42℃になったこともありました。
それで、12月から3月くらいまでは、マイナス対応のコート、雪の冷たさから足を守るカナダのスノーブーツ、分厚い手袋、顔まで覆る太いマフラー、耳まで覆る帽子は必須になります。
そして日本ではそれほど気にしていませんでしたが、トロントの冬を乗り切るためには必ずフード付きのアウターが必要です。フードを被ることで、後ろから来る冷気から頭、首、顔を守ることができ、ずいぶん寒さの感じ方が違ってきます。
しかしここにも落とし穴がひとつ。
冬のトロントの建物内はとってもあったかいです。ホームステイの家もアパートも自分では空調をコントロールできないので、建物内は真夏のように暑いことも。
それで出かける時、マイナス対応コートの下は、暑い時に調整できるように半袖と長袖を重ね着しておき、暑くなってきたら脱げるようにしておくと便利です。
日本とカナダは気温や湿度が違うので、日本から持って行ったものが案外役に立たない場合も少なくありません。
また、季節に関係なく、カナダの街行く人を観察すると多くの人はとってもカジュアルです。
日本人のようにばっちりおしゃれをしてショッピングに行く、という感覚ではないので、最初は戸惑うかもしれませんが、郷に入れば郷に従えで、カナダ式のカジュアルファッションに慣れると、カナダステイがきっとより楽しくなるはずです!