カナダ国名の正式名称と英語表記

日本が「日本国」、アメリカが「アメリカ合衆国」であるように、カナダには国名の正式名称が定められているのでしょうか。

カナダはブリティッシュコロンビア州やオンタリオ州など州が10あり、かつユーコン準州などの準州も3つある連邦立憲君主国家です。そのため国の正式名称はカナダ連邦と勘違いされる場合もあるのですが、カナダはコモンウェルスというイギリスの英連邦にも属しています。そのため、「連邦」という政治システムを表す言葉は使われていません。

そのため、カナダの国名の正式名称は、【カナダ】です。カナダそのままの名称が正式な国名となっています。

英語表記も【CANADA】そのままです。

過去のカナダ国名

カナダは、かつてはイギリス領であったことから今でもイギリス連邦(コモンウェルス)を形成する国の一つです。

今ではカナダという国の正式名称にはなっていますが、イギリスから自治を認められた1867年からは「カナダ自治領」(Dominion of Canada)という名称で呼ばれていました。

王国を意味するKingdomという名称も検討されていたようですが、Dominionという名称がつけられました。

その後は、Dominionもほどんど使われることなく、国名としてもそのまま「カナダ」として現在使用されるに至っています。

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カナダという名前の由来

カナダとなぜ呼ばれるようになったのかですが、この国名の由来も過去を紐解く必要があります。

カナダを含めた北アメリカ一帯の原住民族でもある、イロコイ族やヒューロン族が使用していた言葉"kanata"を由来としています。

この【kanata】という言葉ですが、村という意味があります。

この先住民族が、フランスから来た探検家に、ケベックにある村を紹介した時にKanataという言葉を使用したことから始まっています。

そして、このフランスの探検家が、セントローレンス川より北の地域(主にケベック州)の周辺をCanadaという言葉を使用し、セントローレンス川より北のエリア全てがCanadaと地図上で表記されるようになりました。

セントローレンス川も当時はカナダ川と呼ばれていて、その周辺一帯も長らくカナダと呼ばれていました。

その後、フランスの領土も西や南へと広がり、広がったフランスの領土(現在のアメリカの一部も含む)も非公式でそのままカナダと呼ばれ続けていました。

イギリスの統治開始後

1763年にイギリスがフランスの領土を統治し始めて以降、フランス領だった地域はケベック地方と呼ばれるようになりました。

1791年に憲法法典(カナダ法)でケベック地方を北カナダと南カナダに分けたことで、公式に初めてカナダという名称が使用されるようになりました。

1841年には、このケベックが統一され、この時にケベックと呼ばれていた2つのカナダ地方が、Province of Canada(カナダ地方)と名前を改めるようになりました。

その後、カナダ地方がオンタリオやノバスコシアの地域を、カナダという名称で1つの自治領(dominion)として統合していきました。

カナダの政治体制は?

国の正式名称といえば、共和国やら連邦やら、何かしらその国の政治体制を意味する言葉がくっついている場合が多いです。

しかし、カナダにはこういった政治体制を表す言葉も国の正式名称には付いていません。

ちなみに、カナダの政治体制は議院内閣制で連邦主義の立憲君主制を採っています。

まとめ

カナダの国の正式名称は、【カナダ】です。

共和国・連邦共和国など国の政治体制を表す名称も付きません。

英語表記もそのまま、Canadaと表記されています。

カナダのことについて書籍などでじっくり理解してみるのも良いと思います。

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