アメリカでの乗継便を利用する際の留意点
アメリカの航空会社(ユナイテッド・デルタ・アメリカンなど)または日本の航空会社でもコードシェア便を利用して、アメリカ国内の都市やカナダへ乗り継ぎする場合、他の国での乗り継ぎと少し異なるので注意が必要です。
例えば、成田からロサンゼルスへ一旦飛び、そしてロサンゼルス空港でアメリカの他の都市(ポートランド・サンディエゴ・デンバー・ラスベガスなど)の国内線に乗り継ぐ場合、または初めの到着地のロサンゼルスから国際線となってカナダ(バンクーバー・カルガリー・トロントなど)へ乗り継ぎする場合といったことが想定されます。
アメリカ入国扱い
たとえばカナダの都市へ乗り継ぐ場合でも、アメリカで経由する場合は、アメリカへ一旦入国扱いされます。
そこで何が必要になるかというと、ESTAの登録です。
アメリカに入国することになるので、ESTAへ事前登録しておかないとアメリカに到着する航空便に搭乗できません。そのため、アメリカで乗り継ぎをしてカナダへ移動する場合は、必ずアメリカのESTAに事前登録したうえで出発するようにしてください。
アメリカの他の都市へ乗り継ぎされる場合は、ビザをお持ちでなければESTAが必須ということは承知のことと思いますし、ビザをお持ちであればそのビザを所持されていればよいのでESTAへの事前登録は必要ありません。
入国審査が待っている
アメリカの国内へ乗り継ぐ場合でも、カナダへ乗り継ぐ場合でも、注意しなければいけないのが、乗り継ぎ時間です。
前述のように、最初に到着したアメリカの空港で入国審査が行われます。
乗り継ぎの場合でも同じように入国審査が行われます。
この入国審査ですが、時と場合にもよりますが、まず並んで時間がかかると思っておかれたほうが無難です。
そのため他の国での乗り継ぎだと1時間もあれば普通に乗り継ぎ可能だったりするのが、アメリカの場合1時間はもってのほか、2時間でも厳しくなることもあります。
航空券を購入するときに、乗り継ぎ地に応じて最低乗り継ぎ確保時間というものが設定されていて、この最低乗り継ぎ時間に応じて普通に旅程が組まれます。
入国審査だけじゃない
航空券予約時に設定されている最低乗り継ぎ確保時間は、「入国審査」「荷物のピックアップ」「ターミナル間移動」「乗り継ぎ便への手荷物検査」などの時間は考慮はされていますが、こういった入国審査やターミナル移動などの時間は流動的な要素が非常に高いため、設定されている乗り継ぎ確保時間はあまり当てになりません。
事前に読めない入国審査の待ち時間に加え、入国扱いとなるのでチェックイン時に預けた荷物は一旦受け取らなければなりません。
そして次の乗継便の出発ターミナルが異なれば、そこまでの移動時間もかかります。特にロサンゼルスやサンフランシスコなどの大空港はターミナルが離れていて移動に時間がかかる場合もあります。
乗り継ぎ便の出発ターミナルに着いたら、また荷物を預ける必要があります。
更に、乗り継ぎ便へ搭乗するための手荷物検査も行われます。その時の列が長ければ、その分手荷物検査の時間もかかります。
できるだけ長い乗継時間が最善
と、アメリカでの乗り継ぎは意外に時間を要します。
そのため、3時間以上は乗り継ぎ時間として確保しておくことをお勧めします。
3時間でも足りないケースもでてくる可能性もあるので、そこは実際に利用する便がどのターミナルに着いて、乗り継ぎがどのターミナルになるかを事前に確認してから、航空券の旅程を確定したほうが良いかと思います。
アメリカ国内移動のための乗り継ぎは仕方がないにしても、カナダなど国際線への乗り継ぎには、アメリカ経由便をあまりお勧めしていません。
どうしてもアメリカを経由してカナダなどアメリカ国外に乗り継ぐ場合は、経由地で1泊するくらいがちょうど良いかもしれないですね。