アメリカ留学への費用の相場と予算観
アメリカへ留学しようと思うと、気になることの一つが費用のことだと思います。
アメリカ留学(主に語学留学)にはいったいどのぐらい費用がかかるのが相場なのか、そしてどのくらい予算を見積っておけばよいのでしょうか。
ニューヨーク・ロサンゼルス・サンフランシスコ・ボストンなど、アメリカで代表的な人気の留学先に留学した場合でアメリカ留学に必要となる費用項目と各費用の概算を一例でご案内します。
ここではアメリカ留学で発生してくる費用が期間ごとでいくらぐらいかかるのか、その相場感と予算感についてまとめていますので、費用という切り口で留学先にアメリカを検討すべきかどうかの材料になるかと思います。
アメリカ留学費用の概算
アメリカへ語学留学する場合のおおまかな概算費用を期間別にご紹介しておきます。留学される都市や期間、そして何よりも為替レートの変動などなどの諸要因に応じて異なりますので、一概に以下でご紹介する金額に収まるとは言い切れませんが、大体の目安としてご参考にしてください。
※費用感を分かりやすくするため、1ドル=110円固定でご紹介しております。
1ヶ月 | 約50万円 | ~ | 約60万円 |
---|---|---|---|
3ヶ月 | 約90万円 | ~ | 約135万円 |
半年 | 約160万円 | ~ | 約250万円 |
1年 | 約280万円 | ~ | 約500万円 |
アメリカへ語学留学する場合の費用の目安は、1ヶ月で約50〜60万円です。
アメリカ留学では、学校の費用の他に滞在にまつわる費用など、様々な費用が発生します。
必要となる費用項目として授業料や滞在費などは他の国と同じですが、アメリカ独自の費用項目として、ESTAやSEVISといったビザ関連費用、I-20の速達料、学生サービス料、施設利用料など学校に応じて発生するものが出てきます。
また留学先によっては、独自の保険料が強制になっていたりなど、想定外に必要となる費用も出てきます。
上記概算費用に含めている費用項目は次の通りです。
- 学校授業料
- 入学金
- ホームステイなどの滞在費
- 滞在手配料
- 空港送迎(片道)
- 航空券
- 海外保険料
1ヶ月滞在の概算の内訳
アメリカへ語学留学する場合の概算を、費用項目別にご紹介します。
1ヶ月あたりの費用の目安、約50〜60万円の内訳は以下の通りです。あくまでも一例となり、実際には学費の違いや必要な諸費用によって差が出ますので、参考程度にしてください。
学校授業料 (週20レッスン前後) |
約20万円 | ~ | 約27万円 |
---|---|---|---|
入学金 | 約1.5万円 | ~ | 約3万円 |
ホームステイなどの 滞在費(1日2食付き) |
約13万円 | ~ | 約28万円 |
滞在手配料 | 約1.5万円 | ~ | 約4.5万円 |
空港送迎(片道) | 約1万円 | ~ | 約3.5万円 |
航空券 | 約15万円 | ~ | 約30万円 |
海外保険料 | 約1.8万円 | ~ | 約3万円 |
1年滞在の概算の内訳
語学留学で1年滞在する場合の費用の目安は、約280〜500万円です。1年滞在すると、その分の学費や現地での滞在費がかかります。
費用項目別の内訳は以下の通りです。各費用は目安としてご紹介しています。
学校授業料 (週20レッスン前後) |
約200万円 | ~ | 約280万円 |
---|---|---|---|
入学金 | 約1.5万円 | ~ | 約3万円 |
ホームステイなどの 滞在費(1日2食付き) |
約162万円 | ~ | 約336万円 |
滞在手配料 | 約1.5万円 | ~ | 約4.5万円 |
空港送迎(片道) | 約1万円 | ~ | 約3.5万円 |
航空券 | 約15万円 | ~ | 約30万円 |
海外保険料 | 約22万円 | ~ | 約28万円 |
アメリカ留学での学費の違い
授業料や教材費などの学費は、学校によって費用が異なります。アメリカでは都市部を中心に多くの語学学校が乱立していたりします。その中には、格安校と呼ばれる授業料が大変お得な学校から一般校とも呼ばれる語学学校まで幅広い種類の語学学校がひしめきあっていたりします。
格安校
格安校は文字通り、授業料が格安に抑えられています。その分、1クラスの人数が多かったり、設備が充実していなかったりはしますが、長く滞在されたい場合には選択肢になる場合もあります。授業料で言うと、短期間ではそこまで大きな安さを感じることは少ないかもしれませんが、長期になればなるほど、授業料の安さを実感できるようになります。
一般校
一般校という名称は、格安校に対する対義語的な意味での位置づけとして呼ぶようにしています。世界的にグループ展開しているグループ校やその地域に長年根付いた老舗校まで様々ですが、1クラスも12名~15名で人数が抑えられていて、設備もしっかり整っている学校が多いです。学校ごとにカリキュラムの特徴もあったりします。格安校ほど学費はお安くはないですが、学校の質や大学進学やビジネスなど見据える場合には一般校が選ばれることが多いです。
授業料の幅もどの学校も大きくかけ離れることがない程度で分布されている傾向にあります。
大学カレッジ付属
アメリカには、大学やコミュニティカレッジなどの付属の英語プログラムもあります。州立大学やコミュニティカレッジは公立というイメージを持たれている場合も多いため、授業料が安いという印象をもたれることも多々あるのですが、授業料はさほど一般校と大差ありません。
また大学では、施設利用料や学生サービス料の支払、そして大学側の強制保険に加入しなければいけないことも多々あり、総合すると一般校の語学学校より高くつくということもあったりします。
コース
授業料の違いは学校の違いだけではありません。学校では様々なコースやプログラムを提供していますが、どういったコースやプログラムを受講するかによっても授業料が変わってきます。レッスン時間が少なければ少ないほど授業料もお安くなりますし、レッスン時間が多くなればその分授業料も高くなります。
またアメリカでは、学生ビザを取得する場合には週18時間以上のコースを受講する必要があります。また大学やコミュニティカレッジでは1学期で最低12単位という規定も設けられています。その為ビザの要件に合わせていくと、お得なコースを選んで授業料を抑えていくには限界が出てくる場合もあります。
アメリカへの留学費用に関してお見積りや学校料金などご相談がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
アメリカにおける滞在費の違い
ホームステイや寮などの滞在費は、都市により大きく変わってきます。また食事が付いている付いていないといった選択や、個室か相部屋、そして都市の中での住むエリアといった要素によって大きく異なります。
ニューヨーク
アメリカの滞在費のなかでも一番高くつくのがニューヨークです。ホームステイはマンハッタンの外(クィーンズ・ブルックリン・ブロンクスなど)に多く集中しています。マンハッタン内のホームステイも選べますが、マンハッタン内となると更にお高くなります。マンハッタン外のホームステイは朝夕食付で、1週間47,000円前後、マンハッタン内のホームステイは朝食付きで、1週間56,000円前後が相場と言ったところです。
マイアミ
アメリカでニューヨークに負けず劣らずに高いのがマイアミです。リゾート地という土地柄もあると思いますが、マイアミの滞在費は結構高いです。ホームステイは朝夕2食付きで、1週間42,000円前後が相場です。
サンフランシスコ
サンフランシスコはカリフォルニアの中では一番高くなっています。シリコンバレーなどのネット長者も多く、地価も年々高騰していることも背景にあると思います。ホームステイは朝夕2食付きで、1週間38,000円前後が相場です。
ロサンゼルス
アメリカでも人気の留学先ロサンゼルスは、意外にもそこまで高く滞在費が設定されていません。寮などの滞在先も他の都市に比べ言うほど高いものばかりではないという印象です。ホームステイは朝夕2食付きで、1週間34,000円前後が相場です。サンフランシスコとは週あたり約4,000円の違いですが、これが4週、8週・・・と増えていくと大きな違いになってきます。
サンディエゴ
あまり大きな都市ではないですが、若干ロサンゼルスよりはお高い傾向にあります。学校によってはロサンゼルスと同じ設定のところもあります。ホームステイは朝夕2食付きで、1週間$35,000円前後が相場です。
ボストン
学園都市ボストンはサンフランシスコと同じレベルの滞在費を見ておいた方が良いです。ホームステイは朝夕2食付きで、1週間38,000円前後が相場です。
シアトル
恐らくアメリカの人気留学先の中でも一番ホームステイがお安いエリアなのは、シアトルではないかと思います。ホームステイは朝夕2食付きで、1週間28,000円前後が相場となっていますので、他の留学先と比べて格段にお安いです。その為できるだけアメリカ留学をお得に済ませたい場合はシアトルを選んでみるのも良いかもしれません。
アメリカ留学での費用項目
アメリカ留学で発生する費用について、項目別にご紹介します。
学校関連
アメリカ留学での学校関連の費用は各学校によっても異なりますが、具体的にどのような費用が発生するのか確認しておきましょう。
授業料
語学学校や大学などのアメリカの教育機関で授業を受講するために必要な費用です。1週間あたりの受講時間の長さと留学期間に比例してお高くなります。午前・午後で受講時間帯が選べる場合は、午前中授業の方がお高くなります。語学留学で週20レッスン前後の場合、目安は1ヶ月で20〜27万円です。
語学学校などは毎年年が変わるたびに料金の改訂を行い値上げする傾向が強いです。事前に留学時期や期間などしっかり確定している場合は、年がまたがない内に早めに申込されておくとお得になります。毎年7月~11月の間に次の年の料金が各学校から発表されます。
入学金
語学学校や大学などのアメリカの学校にお申込み時点で1回発生する費用です。目安は1.5〜3万円です。キャンセル時などには通常返金されません。
教材費
語学学校や大学での授業で使用するテキストなどの教材費です。留学期間の長さにより高くなる場合もあれば、教材費が授業料に含まれている場合もあります。またデポジットを支払って、テキストを借りた状態で利用し、破損など損傷がなければデポジットの一部を返金してもらえるという制度を採っている学校もあります。
施設利用/学生サービス費
主に大学やコミュニティカレッジでのオンキャンパス型の学校に多いですが、大学などの施設を利用したり、大学のサービスを受けたりできるようにするため、授業料などとは別に支払いを求められる場合があります。
滞在関連
留学中の生活に必要な、滞在関連の費用をご紹介します。実際にかかる費用は、滞在方法や滞在エリアによって大きく変わります。
滞在費(家賃)
留学中アメリカでの生活拠点となる滞在先の費用です。ホームステイ・学生寮・学生ハウス・アパートなど様々なタイプがあります。学校手配や自己手配など手配形態は選ぶことができます。
学校手配ですと滞在先の形態が限られる場合もあります。ホームステイはどの学校でも通常手配可能ですが、学生寮やアパートなど手配できない学校もありますので、その場合は自己手配でご用意いただくようになります。
ホームステイは、部屋のタイプ(個室・相部屋)、立地、食事の回数などにより料金は変わります。1日2食付きのホームステイの目安費用は1ヶ月あたり13〜28万円です。
滞在手配料
語学学校や大学などに滞在先の手配もまとめてお申込みされる場合に、学校側から請求される一回限りの手数料です。キャンセル時には通常返金されません。費用の目安は1.5〜4.5万円程度ですが、学校によっては手配料を請求しない学校もあります。
敷金
デポジットとも呼ばれる費用です。滞在先によっては、敷金を請求されることもあります。大学の学生寮などは、何か損害や損傷に備えて、事前にデポジットを求められるケースが多々あります。またアメリカでアパートを借りる場合は請求される場合がほとんどです。退去時に何もなければ返金されます。
光熱費
ホームステイや寮滞在では発生しませんが、ご自身でアパートを借りる場合になると必ず電気・ガス・水道代も考慮に入れておく必要があります。
ネット接続WIFI
ご自身でアパート契約する場合などは、別途ネット接続のWIFI料金も念頭に置かれておいた方が良いです。
空港送迎料
オプションサービスとなりますが、到着されたアメリカの指定空港にお迎えが参り、指定の滞在先までお連れするサービスです。費用の目安は片道で1〜3.5万円です。
その他
アメリカ留学では、学校や滞在関連以外にもさまざまな費用が発生します。必要な諸費用をご紹介しますので、留学準備の参考にしてください。
航空券
日本から留学先であるアメリカまでの航空券です。費用の目安は往復で15〜30万円です。期間が短く、行きと帰りの便も予め決めて帰りの便が変更できないタイプ(Fixチケット)の方がお安くなります。
海外留学保険
留学先で何か起こった時のため必ず加入するようにしてください。通常医療補償と損害補償が含まれていて、留学先で何かを壊したり、盗まれたりした時も補償される場合が多いです。留学に向け自宅を出たときから、帰国して自宅に戻る時までカバーされています。保険料の目安は1ヶ月あたり1.8〜3万円で、滞在先のタイプや補償内容によって変わってまいります。
教育機関指定の保険
大学に多いですが、独自の保険に加入するように求めてくることも良くあります。この場合その保険に加入しなければ授業への参加も認められないので、その場合は強制加入となってしまいます。日本で加入された保険が、大学が求める補償内容をカバーしていれば、免除とする学校もあります。大学が求めてくる保険のほとんどが医療保障なので、通常損害や盗難等には対応しておらず、最低限の補償内容となっています。そのため大学の保険に加入されても、別途日本で海外留学保険に加入しておかれることを強くお勧めします。
予防接種代
アメリカの大学では、州により予防接種歴を尋ねられることも良くあります。その予防接種歴を証明できなければ、日本で求められている予防接種を受けて渡航するか、またはアメリカで対象の予防接種を受けなければならなくなります。
食費
アメリカで日々の生活を送るための食事代です。ホームステイなどの滞在先に食事が含まれていれば、アメリカで実際に支出する費用はお安くなります。個人個人で異なる費用です。ホームステイでは朝食と夕食は提供されても、昼食が提供されないことがほとんどですので、昼食は学校内や学校近辺で購入する必要が出てきます。
交通費
アメリカの学校まで通学する費用です。学生割引が認められる場合もあります。詳しくは学校に問い合わせてください。
娯楽費・交際費
アメリカで息抜きする機会も必ず出てきます。その時の飲み代や食事代、旅行の費用や映画や美術館などの費用です。個人個人で費用額は異なります。
ビザ関連費用
アメリカ学生ビザ申請時にはビザ申請料とSEVIS費の支払が発生します。またビザ申請の面接に向かうための移動費用も発生します。
パスポート手数料
パスポートの取得時には手数料が発生します。通常手数料は6千〜1万6千円です。取得時の年齢や、希望する有効期間によって変動します。
送金手数料
授業料や滞在費など学校の費用を学校へ支払う際に銀行に掛かる手数料です。日本の銀行とアメリカの銀行とで2つ発生します。クレジットカードの場合には送金手数料は発生しませんが、クレジットカード会社への上乗せ手数料が請求される場合もあります。
その他諸費用
インターネット接続費・携帯電話代・趣味を追求する費用など追加で発生する費用も諸々出てきます。
アメリカ留学費用を抑える方法
アメリカ留学には一定費用が掛かりますが、できるだけ安く抑えたい方は以下の方法での節約を検討してみてください。
- 渡航費を節約
- 奨学金制度を利用
- 滞在エリア・宿泊先による費用を確認
- 自炊で生活費を節約
渡航費を節約
アメリカへの渡航費は、チケットのタイプや留学時期によって差が出る傾向があります。
あらかじめ往復の搭乗日を決めて後から変更ができないタイプ(Fixチケット)はお安くなります。ゴールデンウィークや子どもの夏休みがある7〜8月など、長期休暇で旅行者が増える時期は渡航費が高くなりやすいです。渡航費を節約するには、旅行者が少なくなるオフシーズンが狙い目となります。
奨学金制度を利用
アメリカで大学留学する場合は、アメリカ出身ではない留学生も奨学金制度を利用できます。金額は少額のものから全額支給のものまで様々です。学業成績や課外活動などの成果によって支給額は変わります。
滞在エリア・宿泊先による費用を確認
アメリカにおける滞在費は、滞在エリアや宿泊先によって大きく変わります。少しでも留学費用を節約したい方は、本記事でまとめているエリア別の相場も参考に滞在エリアを検討してみてください。宿泊先は、料金に2食分の食費・光熱費が含まれるホームステイや、学校手配の学生寮などを選ぶと安くなる傾向があります。