ニューヨークで住居を探すお勧めの方法
ニューヨークでの生活で心配になることの一つが住まいについてではないでしょうか。ここではニューヨークに住んでいる留学生たちがどのように住んでいるのか、物件の探し方、またエリア別の家賃相場などをご紹介いたします(2020年1月現在)。
ニューヨークの物件の予備知識
ニューヨークではアパートビルディングが所狭しと密集していています。
そういった土地状況のため建て替えをすることは難しく、また、ニューヨークのビルは築年数が50年以上いってるものばかりで、中には100年近く経っているものも。なので居住者が内装を改築したりリフォームするなどして住んでいることがほとんどです。
そのため、建物は外見と内装が大きく違っていることがほとんど。一見古い建物に見えても、中に入ってみると居心地が良かったりなんてことはよくあります。
留学生の住居スタイル
ニューヨークにきたらどんな風に生活をするか。
おそらく多くの留学生が「ルームシェア」という方法を選んでいます。一般的なのは、一部屋を契約し、同じフロアの人とキッチンやバスルームなどは共同で使うというもの。
物件によっては、家賃に備品費や、WiFi使用料が含まれています。もちろん共同生活になるので、掃除当番や様々なルールを守らなくてはいけません。
中には日本人が大家をしていて、日本人の住居者しか認めない、というところも結構あるので、最初はそういうところに行くのも手ですが、語学学校以外でも英語を使う環境に身を置きたい、ということであれば勇気を持っていろんな国籍の人と一緒に過ごしてみるのもチャンスかもしれません。
また、ごく稀に「一人暮らし」をしている人もいます。
ただ、一人暮らしができるような家に住むのは留学生にとっては少しハードルは高いかもしれません。なぜなら、桁違いに高い家賃を支払わなくてはいけません。
また、そう言った物件は契約時にアメリカでのクレジットヒストリーの提出が必要になってくるので、語学留学に通うような人がそういった家を借りるのは、親や会社などの何かしらの援助がないと難しいのが現状です。
ニューヨークで物件を探す
よく使うのが、日系の掲示板(以下ご参考)にルームメイト募集の記事があるので、情報を確認後、問い合わせをします。ただこの時、必ず内覧をしてから決めることを強くお勧めします。
多くの物件紹介サイトには部屋の写真が載せられていることが多いですが、部屋を確認する以外にもチェックするべきことは意外とたくさんあります。
家があるあたりは安全な地域なのか、そもそもその写真は本当に自分が住む部屋の写真なのかなど、はっきり言って実際に確かめないとわからないことばかりです。
また、内覧をする前に自分の国から物件を契約してしまい、いざニューヨークに到着し新しい家にいったら聞いてた話と全然違った、とんでもない目にあったという話は残念ながらニューヨークでは未だによくある話。
なので、「こんなはずじゃなかった」なんてことにならないように、時間を惜しまず必ず内覧をすること。ただでさえ遠く離れた見知らぬ土地に行くのだから、安全で休める環境を作っておくことは留学生活の中でとても大事になります。
受け入れ先の語学学校がハウジングサービスを行っていることも良くあります。その場合はホームステイか、上記のようにルームシェアになる場合がほとんど。
もし語学学校が手配するハウジングを利用するなら、基本的に学校を仲介するのでサービス料(滞在手配料)が取られることは念頭に入れておきましょう。
また、学校はマンハッタンにあるのに学校で紹介された家はかなり離れている場所で片道2時間以上かかるなんてことも普通にあります。
そして、ホームステイもどんな家族と過ごすのかで大きく印象が変わるでしょう。ニューヨークはスパニッシュ系の人が多く、滞在先の家族がスペイン語しか話せないと言うこともあったりします。事前に英語が話せるか確認しておくと良いです。
ニューヨークの物件のチェックポイント
ここではルームシェアのアパートについての物件チェックポイントを紹介します。
近くのコインランドリーの場所
ニューヨークはその土地柄上、水はけが非常に悪いことはご存知ですか?
そのため多くのビルに洗濯機がついていません。もし付いていたとしてもビルの地下室にコインランドリーがあるくらいです。
ビルの中にコインランドリーが無い場合は近くにコインランドリーがあるか確認しましょう。みんな1週間に一回、または2週間に一回のペースでまとめて洗濯をします。
季節問わず大きなランドリーバッグを持ってコインランドリーに通わないといけないので、歩いて行ける範囲にコインランドリーがあるかはとっても大事。
同様にスーパーマーケットや、トイレットペーパー、洗剤などを購入できる薬局などが近くにあるかも確認しておくといいでしょう。
近所の人や最寄り駅までの時間
また、地域にもよりますが、ニューヨークは日中は安全な地域でも夜は街灯が少なくて、少し怖いような場所もまだまだ結構多いです。
なので内覧時に近所にどんな人たちが住んでいて、また最寄駅から歩いてどれくらいなのかなどもチェックすることをお勧めします。
大家さんやルームメイト
最後に、内覧時に一緒に住むルームメイトや大家さんにもできれば会うことオススメします。
同じキッチンやバスルームをシェアするルームメイトたちはきれい好きかなど気になる人には大きな問題になります。
また大家さんが、トラブルが発生したときに大家としての役割をちゃんと補ってくれる人なのかも重要なポイントになるので、できるだけ会えるようにしておきましょう。
ルームメイトが多い方が良いか、少ない方が良いかは人によっても変わってくると思いますが、基本的に冷蔵庫もシェアするため、人数が多いと冷蔵庫もパンパンになりますし、ルームメイトの生活時間帯によっては、また朝のトイレも混み混みになることもしばしば。しっかり吟味してあなたの部屋を決めましょう。
ニューヨーク、エリア別の家賃相場
ニューヨークの家賃事情はエリアごとでも大きく分かれます。
まず、ニューヨークで留学生が住む場所は大きく分けて4つのエリアに分かれます。それはクイーンズ、ブルックリン、ブロンクス、そしてマンハッタンの4つになるのですが各地域の特徴とルームシェア(ここで紹介するのは一人部屋でほか共同スタイル)の場合どれくらいの値段相場になるのかをそれぞれご説明します。
※ここで紹介する家賃相場の情報は留学された方の話や、住居検索サイトなどを元に書いてるので、必ずしも絶対的な情報ではありません。あくまで参考程度に留めておいてください。
QUEENS(クイーンズ)
日系含むアジア系のスーパーも数点あることから、日本人を含め多くのアジア人留学生が住んでいます。奥地まで行くとチャイナタウンなどもあるので、本当にいろんな人たちが住んでいる地域です。
でもどちらかと言うとメキシコ系、アジア系が多い地域です。アパートの種類もビルだけではなくタウンハウス型も多いです。
家賃の相場もマンハッタンに近い場所を除けば、月々600ドル〜800ドルくらいなので手が出しやすいかも。また、結構いろんなサブウェイの路線も通ってるので、慣れるとマンハッタンまでもすぐ出れます。
ただ、中でもメキシコ系が多い場所の犯罪率は今でも高い場所もあるので、要注意。
Brooklyn(ブルックリン)
近年、日本でも注目を集めるブルックリン。ローカルのお店やレストランなども多数存在し、昔に比べ開発も進んで安全になってきています。アパートビルディングもマンハッタンのものに似ていますが、少しその背は小さめで日本人も結構好きな人が多いです。
若い美容師や、ミュージシャン、画家など、様々なアーティストが集まる街でもあるのでヨーロッパ系や、トルコ系やロシア系などクイーンズとは少し違った雰囲気ですがバックグラウンドが様々な人々が暮らす活気ある街です。
最近マンハッタンに近い地域ではその家賃はマンハッタン並みに値上がりがしていますが、そこを離れれば月700〜900ドルくらいが家賃相場で物件も多数です。
Bronx(ブロンクス)
マンハッタンのさらに北の地域に当たります。住んでいる人がほとんど黒人と言うことから、他の地域とはまた別の雰囲気が味わえること間違いなし。
家賃相場は750〜1000ドルあたり。ただ、どこの家探しのサイトを見ても、そもそも物件の数が出ていないので、その中から探すのは一苦労かも。
黒人の多い地域の物件は黒人の体格に合わせて大きく作られている部屋が多いため、天井も高く、日本人からしたら広いと感じる部屋は結構あると思います。また、その中でもっと北のほうに行けば値段相場は変わると思いますが、治安は少し心配です。
Manhattan(マンハッタン)
どのあたりに住むのかでも大きく変わってきますが、基本的にどこも高いです。
ですが、セントラルパークを超え北に行くけば行くほど家賃は安くなっていく傾向があります。それでも安くて月々の家賃1200ドル〜は免れないでしょう。
マンハッタンに住んでる人で6畳もないほどの部屋に住んでいて、一つクローゼットがあるもののベッドと机以外は何も置けない部屋で月々家賃が1500ドル以上なんてことは普通です。
日本で15万の家賃を出せばかなりいい部屋に住めますが、ニューヨークではそうもいきません。またマンハッタンに限らずですが、年々家賃は高騰しているので、長く留学したい人にはマンハッタンに住むのは考えもの。ただ、マンハッタンに住む利点はどこへ行くのも便利で、それほど時間もかからないと言うことです。
どのエリアに住むにしてもお金を出せば当たり前ですが安全面、生活面、全てにおいて良いところに住めます。ただ人によって留学予定年数や、貯金額などもそれぞれで幅が出てくると思うので、なるべく多くの情報をもとに住む場所は決めることをお勧めします。
また語学学校に通うようになったら、クラスメイトたちに「あなたが住んでる場所はどう?」と情報収拾をしてみるのも手です。運がよければ先生や、友達から好条件で一緒に住まないかとお誘いがもらえるかも。
最後に
世界一物価の高いニューヨークでの住居探しは本当に頭を悩ませます。日本人同士で静かにアパートをシェアするのも良し、または違う国の人達と文化の違いを肌で感じるのも良し。ニューヨークの住居探しはほんとうにタイミングと運によって結果が変わって来ます。
なぜなら日本のように「この家賃を出せばこの程度の条件の家に住める」と言う“基準”が全くないからです。
例えば、マンハッタンは最低1500ドルの家賃予算と書きましたが、私は一番最初に行った語学学校の先生に誘われて、ウェストハーレムに家賃950ドルでその先生の家族と一緒に住みました。違うご縁があって今はもう別の地域に住んでいますが、この価格でウエストハーレムに住んでいる人と今もなお出会ったことがありません。本当に運とタイミングが良かったんだと思います。
また、ニューヨークの賃貸契約期間は3ヶ月〜と短いです。なので一度住んで気に入らなかったり、他にいい物件がみつかれば、みんなどんどん引っ越しをしています。注意はもちろん必要ですが、スーツケース一つで出来る引っ越しだからこそ、前向きな気持ちで物件選びを楽しんでもらえたらと思います。