アメリカの大学で留学生でも受けられる奨学金と申請方法
アメリカでは大学生の7割が、なんらかの奨学金を受けています。それでは留学生でも奨学金を受けられるのでしょうか。アメリカの大学の学費が高いばかりでなく、航空運賃や生活費も必要となります。
そのため留学生も奨学金があればと考える方も少なくはありません。ここでは留学生が奨学金の受給を勝ち取るために必要な条件や、申請方法などをご紹介します。
ファイナンシャルエイドの種類(アメリカの奨学金制度とは)
それでは、アメリカ大学のファイナンシャルエイドの種類をご紹介します。
・グラント
グランドには2種類あり、連邦政府の国家予算からと州政府から出されるタイプとあります。
・スカラーシップ
成績優秀者、スポーツや芸術、またリーダーシップにおいて功労者に送られる奨学金です。授業料の一部免除の場合と、全額免除の場合があります。
・ローン
グランドや他のプログラムと違うのは、一時的に貸与となるため返済をする必要があります。ローンの受給資格を満たすことで支給される奨学金です。
・ワークスタディや低金利ローン
グランドのように、連邦政府が援助している奨学金でありグランド程の家庭事情でなくても、学費を全て支払うことは厳しい状況の場合に、在学中に仕事をした場合非課税で収入を得ることができます。他に返済の必要がある奨学金には、低金利ローンがあります。低金利ローンの多くは卒業までは金利なしなど様々な優遇がついたローンです。
アメリカで留学生に対象となるのはスカラーシップ
以上、様々なアメリカの大学に入学時に得られる奨学金をご紹介したのですが、アメリカに留学する留学生に当てはまるのはスカラーシップだけです。
アメリカのスカラーシップのタイプ
アメリカでは学費を支払うことができない事を理由に、教育が受けられないことを避ける必要があると考える国です。そのためほとんどのアメリカの大学ではスカラーシップが用意されています。ニード型のスカラーシップを重視する大学があれば、メリット型のスカラーシップを重視する大学もあります。
メリット型
留学生が奨学金を考える場合、はずはメリット型のスカラーシップの獲得を目指すべきです。メリット型のスカラーシップには以下の様に、様々な種類があります。スカラーシップを受け取るためには、いかにこれまでやってきたことを大学に評価してもらうかが大切となってきます。
・アカデミック
大学はより高いレベルの授業を受けるために行く場所なので、学力を評価してくれる大学を選ぶ必要があります。アメリカの大学情報には大抵必要なGPA(高校時代の成績)や、SATとよばれるアメリカ大学時に必要なテストの点数を公開しています。
高校の成績は日ごろの努力で上げることができますし、SATは日本でも受験可能で1年間に7回開催されています。つまり十分に準備をする時間があるので、頑張り次第となるのです。
・リーダーシップ
これまでに生徒会長や、応援団長などの経験があるのであれば、スカラーシップを受けるための大きなアピールとなります。またこのような経験がなくても、バイトをしている時に提案をしたことにより大きく売り上げにつながったなどの経験でもアピールになります。
またアメリカで大きく評価されるのはボランティア活動です。たとえば震災に対してボランティア活動をした場合は、高い評価をされる可能性があります。
・アスレチック
これまでしてきた運動系の部活動の経験や、大会での入賞歴など全てアピールするようにしてください。ちょっとしたことでも評価される可能性があるので、できるだけ相手に伝える事が大切です。
・アート
美術で賞をとったなどの経験がある場合は、十分なアピールとなります。またこのアートには音楽も含まれており、ピアノでコンクール入賞した、バイオリンを10年間習っているなどの経験があれば印象がよくなります。
いずれの場合でもそれぞれの長所をしっかりと大学に伝える必要があります。またそれぞれの大学によって、スカラーシップの基準が違うため1校落ちても諦めずにチャレンジをすることが大切です。
しかし、どの大学でも良いわけではなく、自分の長所を評価してくれる大学を選ぶ必要があり、さらにそれらの大学に自分の長所を伝える必要があります。
ニード型
現在の家庭の収入で学費が足りない場合に補填される奨学金ですが、主にアメリカ在住者が対象となります。しかし留学生が対象になることもあります。学費の全額が支給させることはほとんどなく、平均15%~50%の支給額となっています。
・申請時期
願書を提出する時に、申請をする必要があります。この時期を逃してしまうと、あとから申請をすることはできないので注意してください。
アメリカの奨学金申請に必要な書類
家庭の収入や、家のローンなど必要な支払い状況を全て伝える必要があります。またそれぞれを証明する書類を銀行などに英語で発行してもらう必要があります。
卒業まで支給されるためには
書類審査が合格した場合、学校から条件が通知されます。主に奨学金を受けるための必要な成績を提示してくるので、この成績を下回らなければ卒業まで支給されることになります。
アメリカの奨学金受給を得るためのヒント
アメリカの大学は多くの国の生徒が在籍し、交流を深めることによってよりよい教育の場になると考えています。そのため少しでも意識の高い、様々な経験をしている留学生に学金を給付してでも入学して欲しいと考えているのです。
最も大切なのは、自己アピールをまとめた文章と高校生活でしっかりと成績を残すことです。文章は難しい英単語や構成などを考えるのではなく、相手にしっかりと伝わることを最優先に考えてください。成績が足りなくても、これまでの経験が評価されると奨学金を受け取る可能性があるほど重要なのです。
最後に英語ができなくても、奨学金を受け取ることをあきらめる必要はありません。アメリカの大学には多くの人種が在籍し、英語を話せない人達でも入学させて英語を勉強するサポートをしているのです。「この学生なら今英語ができないけど、奨学金を払ってでも入学して欲しい」と評価されたら、奨学金が受給できる可能性が高くなるのです。