フランスで電気製品を使うには?プラグやコンセントはどうする?
フランスへ留学の時に日本からパソコンやスマホなどの電気製品を持ってくる人も少なくないはずです。
そこで気になるのが、「日本にいる時のようにフランスでも電気製品をそのままコンセントにさして使えるのか?」と言う事です。
答えは、「ノー」です。
渡航前に必要なプラグや変圧器について、また、どの電気製品に変圧器が必要か?必要ではないのか?詳しく説明します。
さらに留学する際に知っておくといいフランスの電気事情や電気代についても解説しますので、参考にしてください。
フランスで日本の電気製品を使うには
フランスでは、日本の電気製品をそのまま使用できません。フランスの電気製品の先っぽは日本のと違います。
フランスで日本の電気製品を使用するためには2つのことをクリアにしなければいけません。
1つ目は、電圧についてです。日本の電圧は100Vで、世界中でもっとも電圧が低い国です。それに対し、フランスの電圧は、220Vです。電圧に調整してくれる変圧器が必要になります。
2つ目は、プラグの違いです。フランスのコンセントの差し込み口はこのようになっています。
フランスのコンセントは、「Cタイプ」あるいは「SEタイプ」です。CタイプとSEタイプ、どちらも丸いピンが2本付いているのが特徴です。
プラグの形状は2種類ありますが、フランスでは、Cタイプの方が一般的です。Cタイプのプラグがあればフランス国内で問題なく使用可能です。
ちなみに日本は「Aタイプ」なので、フランスとはプラグの形状が異なります。
プラグ変形は、家電量販店やアマゾンなどの通販または、100均でも購入が可能です。丸型と平型があるので、購入の際は、Cタイプの平型をおすすめします。
フランスで日本の製品を使うためには、プラグだけでなく変圧器も必要です。次は、変圧器についてです。
変圧器は必要?
フランスで日本の製品を使うためには、変圧器を使う事で、フランスの電圧220Vから日本の電気製品の100Vまで電圧を下げることができ、フランスでも日本の製品が快適に使えるのです。
ただし、1つ注意があります。変圧器が対応可能な電気量のことを定格容量と言い、この定格容量内で使用するようにしてください。
定格容量を超えた製品を使用すると電圧に耐えられずに製品が破損する原因になります。
しかし、全ての製品に変圧器が必要というわけではないのです。最近では、スマホやデジカメなど海外対応の製品も多くなってきているからです。
では、どのような変圧器が必要な電気製品と必要でないものとを見ていきましょう。
スマホは変圧器がいりません!
まずは、ACアダプターのINPUT(入力)の表示を確認してください。表示が100~240Vと書いてあれば、フランスでもプラグのみで使用が可能です。
例えば、iPhoneの場合、電圧の表示は、充電アダプターのプラグ部分にあります。
調べてみると、INPUT(入力)の表示が100~240Vと書かれているので、変圧器を使わずプラグのみでの使用が可能です。
他のスマートフォンも海外で対応できるタイプが多いので、渡航前に電気製品の電圧を確認してくださいね。
変圧器が必要でない製品は、スマホのほかにもデジカメ、タブレット、ポータブルオーディオ、電気シェーバーなどがあります。
海外で変圧器が必要?①パソコン
パソコンに関しては、ACアダプターとACケーブルの電圧表示を確認しましょう。
ACアダプターのINPUT(入力)の表示が100~240Vと書かれていたので、問題はないものの、コンセントと、ACアダプターをつないでいるACケーブルが日本対応の100Vのままの場合もあるので注意してください。
ACケーブルが日本対応の100Vのままの場合は、変圧器を購入するか、海外対応のACケーブルが必要です。
変圧器も海外対応のACケーブルも家電量販店で購入できます。
海外で変圧器が必要?②ヘアードライアイヤー
渡航される方は海外対応のヘアードライヤーの購入をおすすめします。
ドライヤーは、1200Vほどと消費電力が大きいため、変圧器を使っても対応できないケースもあります。変圧器の定格容量を超える可能性があるからです。
変圧器の定格容量が大きいタイプなら使う事はできますが、その分変圧器がサイズも大きく重たくなってしまいます。また、メーカーの保証がされていないケースが多いです。
そこでおすすめが、海外対応の製品を購入することです。
海外対応のヘアードライアイヤーも家電量販店で販売されています。
また、長期滞在を考えている留学生でしたら、現地で購入するのもおすすめです。大型スーパーやFnac(フナック)などで手に入り、価格も10〜20€くらいからあります。
フランスへの留学を考えている人にとって、フランスの電気事情についても気になるのではないでしょうか?次は、最近のフランスの電気事情です。
フランスの電気事情
現在、フランスでも電気代が高騰しているため、電気代の値上がりは国民の大きな問題の1つになっています。
では、なぜ電気料金が高騰しているのでしょうか?
1つめは、エネルギー転換法により再生可能なエネルギー(風力発電)の割合を増やしています。が、再生可能なエネルギーは、原子力よりコストがかかるので、消費者は、高い電気料金を支払わなければいけません。
2つめは、開発が進んでいる新型原発の開発費用が予想されていた以上にかかっていることにより原子力発電の値上がりに影響を及ぼしています。
そのような状況の中、2022年2月に政府が値上げの上限を4%までと規定。電気料金は、もし政府の介入がなければ値上がりが35%にもなっていたかもしれない状況です。
また、現在フランスはロシアの制裁により、今年の冬の電気不足が懸念されています。
2022年9月には、政府が企業に対し10%の省エネを、国民に対しても部屋の温度を19度までにするよう要請をしています。
フランスへの留学を考えている人にとって、電気代も重要です。次は電気料金についてです。
フランスの電気代
フランスの電気料金「Facture d’électricité(ファクチュー デレクトロシテ)」は、基本料金「Abonnement(アボヌモン)」と使用した分の電気代「Tarif consommation(タリフ コンソマシオン)」を合計した金額です。
基本料金は、必要な容量を「Puissance(ピュイソンス)」と言い、3kVA~36kVAの中から選択します。もちろん容量が大きいほど値段も高くなります。
フランスでは、使用した分の電気代は、電気の使用量に関わらず1kWhあたり単価は一定です。ですが、電力会社によっては、ピークタイムとオフピークの値段が異なります。
フランスの支払い方法は、日本とちょっと違います。一般的には、1年単位で契約をし、1年間に使用するであろう容量を見積りをします。それを12ヵ月で割って1ヶ月あるいは2ヶ月ごとに支払っていくのです。
1年後に多く支払っていた場合は返金、不足分は支払う仕組みです。
最後に
日本とフランスのプラグは異なるので、渡航前にはプラグ変換購入が必須です。
また電圧は違います。最近では海外対応の電気製品も多いですが、必ず、海外対応可能かACアダプターのINPUT(入力)の表示を確認してくださいね。
フランスは日本よりも電気代が安いと言われていますが、たくさん使っていると高額な電気料金を支払わなくてはいけません。使用しない時は、コンセントの電源を抜いたり部屋の温度を1度下げたりと節約できるところは、節約することをおすすめします。