フランス人の性格や特徴などの国民性を知って留学に臨みましょう
フランス人のイメージは?「プライドが高い」や「おしゃれ」などのイメージがある人も少なくないはずです。
いざフランスに住んでみるとイメージしていたフランス人の特徴や性格と違い、戸惑うことや憤慨することも多々あります。
そんな、フランス在住10年目の筆者の体験談を元にフランス人の性格や特徴を紹介します。
フランス人はみんなオシャレ⁉︎
日本人にとって、フランス・パリはパリコレやシャネル、エルメスなどの多くの高級ブランドのイメージもあり、「フランス人=オシャレ!」と考えている人も少なくないはずです。
多くのフランス人は、自分が好きな服を着ています。
確かにシンプルに淡い色のパンツと鮮やかなブルーのセーター、ベージュの帽子がアクセントになって、オシャレに着こなしている人もいたり、流行りのファッションがあります。
日本のように、街中を歩いているとみんな同じような服装をしているのではなく、白髪の女性が、赤のセーターと黒地に白の水玉のスカートと赤のタイツと言うように自分に合うものや好きな服を着ている印象です。
流行りの服でも、自分に似合っていなかったり好きでない服は着ません。
フランス人って英語を話すが好きじゃない?
多くのフランス人は、「英語が嫌い!」や「英語を話したくない!」と思っているのではなく、話せないのです。
なぜなら、多くのフランス人が英語が苦手!と感じているからです。
首都パリのホテルや空港などでは、私がフランス語で質問しても、相手は英語で答えてくれる事がよくありました。
パリやリヨンと言った大きい街では、英語が話せる人も多いです。
しかし、田舎のフランスでは英語はほとんど通じません。英語が話せなくても、一生懸命自分なりのわかりやすいフランス語やゼスチャーを使ってくれ、親切ですよ。
はじめは、Bnjour(ボンジュール) やMerci(メルシー)と言った片言のフランス語からでも相手に話すと好印象ですよ。
フランス流のヴァカンスとは?
フランス流のヴァカンスの過ごし方は、1つの同じ場所に1~2週間くらいのんびりと滞在します。中には、1ヶ月くらい滞在する人もいます。
今日の午後はピクニックをし、その後海でのんびり過ごす。と言うように時間を気にせずゆっくりと過ごすのがフランス流です。
食事は毎回レストランで食べると出費もかさむため、自炊をしたりと経済的な面も考えてヴァカンスを過ごしています。
フランス人は1年間に5週間ほどの有給休暇があります。この有給休暇を毎年全て使うのが当たり前です。
フランス人にとって "ヴァカンスは重要!”なのです。
ヴァカンスに行くために、普段からコツコツお金を貯めているところからも、ヴァカンスを大切にするフランス人の国民性がわかります。
フランスではお客さまは神様なんてありえない?
フランスではお客さまは神様なんてありえない?
お店の人は、日本のように”お客様が神様”や”店員はその店の看板”など全く思っていません。
フランスでは、あいさつはとっても大切ですが、お店の人から言うのではなく客側から言います。
店員は、その店で働いているだけなので、店員と客の間にはなにもつながりがありません。合理的な考え方ですね。
レストランや洋服屋さん、スーパーで買い物し、会計の際など、日本のように店員の方からではなく、客の方から「Bonjour」(ボンジュール)とあいさつをします。
また、お店を出る時も同様で客の方から、「Merci」(メルシー)や「Au revoir」 (オル ヴォワール)などのあいさつをするのが当たり前です。
まずは、お店に入る時などには「Bonjour」(ボンジュール)と言ったあいさつの習慣が必要です。逆にあいさつをしないと、相手に失礼な印象を与えますよ。
フランス人はユーモアが好き?
フランス人は、ブラックユーモアが大好きです。皮肉に聞こえる事でも、嫌味として否定的に言うのではなく、ウィットに富んでいて笑いに変えて話します。
昔、貴族が自分により注目を集めるために、ウィットに富んだジョークを言っていた。という事が今のブラックユーモアに繋がっているという説があります。
例えば、「すっごく最低」に思っていることをフランス人は、「素敵!」と正反対の言葉で褒めたてます。
また、日本のお笑いとフランスのお笑いは違います。フランスでは、ユーモアリストと言い、社会や政治のことを鋭い視線でコミカルに話します。
日本人には、理解できない時も多々あると思いますが、無理にわかる必要は全くありません。理解できなかったらそれはそれでいいと思います。
かわいい子供たちのイタヅラ:「Le Poisson d’avril」(ポワソン アヴリール)
4月1日は、エイプリルフールです。この日は、先生にでもいたずらをします。
学校では、子供たちが魚の絵を書き、相手に知られないようにこっそりと背中に張ったりして1日中遊んでいます。
フランス人は信号を守らない?
赤信号でも車が来ていなかったら、横断歩道を渡ってしまいます。たとえ、横断歩道でなくてもです。
フランス人は、道路を渡るタイミングを知っていて、車が来ないとスゥットを渡ってしまいます。
逆に信号待ちをすることで、不慣れな外国人と思われスリに合いやすくなるとか。と聞いたこともあります。
もし、横断歩道を渡るタイミングがわからない時は、よく渡りそうなフランス人と一緒に渡るのがコツですよ。
フランス人は時間にルーズ、ってホント?
フランス人は、時間に来ない人が多いです。人によってさまざまですが、10~15分遅れるのはよくある事です。
また、ホームパーティにお呼ばれした時は、時間にきっちり行くのではなく、遅れて行くのがフランス流。紹介した側の準備が終わっていないかもしれないとの配慮からです。
しかし、プライベートとは違い、仕事上の会議などでは時間を守ります。
フランス人は時間に遅れてくるのが当たり前!くらいに思っていれば、イライラも軽減すると思います。
時間にルーズなフランス人ですが、閉店時間などはきっちりとしています。閉店10前に店に入ったら、もうすぐ閉まるからとはっきり言われました。
他の観点から見たフランス人の特徴
ここで、他の観点からフランス人の特徴をチェックしてみたいと思います。
食生活
フランス人は夕食をとる時間が遅いです。だいたい午後8時以降が一般的な夕食の時間となっています。
子供のいない家庭は、午後9時や9時半に夕食といったこともあったりします。
その分夕食は昼食に比べて軽いといったことも多いです。
飲酒
フランスでお酒と言えば、ワインですが、ワインを嗜むときもエレガントさが求められます。
酔っぱらうのはご法度、泥酔しないように会話を楽しみながらお酒を嗜むのがマナーです。
また日本のようにグラスにお酒を注いで回るという事はせず、店員が注いでくれますのでそれまで待ちましょう。
家庭
フランスの家庭は日本と同様に核家族がその多くを占めますが、ひとり親家庭も増えてきています。
家庭では父親が大黒柱という意識がありましたが、だんだんと女性の社会進出も進み2馬力世帯が増えてきています。
また男性も女性と同等の役割を求められるようになっていて、男性の家事育児参加の割合も増えてきています。この点は日本と同じような傾向ですね。
趣味
フランス人に人気の趣味としては、料理・ワイン・ガーデニング・写真・ペタンク・サイクリング・ハイキング・芸術・文化イベントに参加などが挙げられます。
まとめ
想像していたフランス人のイメージでしたか?一般的なフランス人の特徴や性格なので、全てのフランス人には当てはまらないと思います。
プライドが高いとか傲慢などではなく、これがフランス人の特徴や性格なのです。
フランスに留学する場合、フランス人と接することも多々出てくると思います。留学の形態によって異なりますが、語学留学であればホームステイ先や学校の先生と、ワーキングホリデーであれば職場の人達、大学や専門学校への留学では同級生や先生など、フランス人と接する場面は必ず出てきます。
その場合に上記のフランス人の特徴を理解した上で、フランスの人達と接していく事が大切です。
出合った時、別れ際には必ず挨拶をする。相手の余暇の意識を考えてあげて急かさない、時間が守られなくても寛大に構えておくなどの意識をもって接していけばフランスの人達とうまく交流していけると思います。
フランスに留学やワーキングホリデーに来た時の参考になれば幸いです。