フランス語試験DELF/DALFって何?

フランス語試験DELF/DALFって何?

フランス語の勉強をしている人の中で、フランス語の検定試験「DELF・DALF」という言葉を耳にしたことがある人も少なくないはずです。

日本では仏検「実用フランス語技能検定試験」が有名ですよね。

DELF・DALFは、世界中160ヵ国以上の国々で実施されているフランス語の検定試験です。

「DELF・DALFってどんな試験?」や「DELF・DALFを受けるメリットは?」
など疑問に持つ人のいるのではないでしょうか?

この記事では、DELF・DALFの特徴とDELF・DALFを受けるメリットについて紹介します。

フランス語の試験は4つある

フランス語の検定試験は、TEF、TCF、 DELF/DALF、仏検の4つがあります。

TEFはパリ商工会議所認定試験、TCFはフランス国民教育省認定試験です。

TEFとTCFについては、DELF/DALF同様、フランス語圏への留学をはじめ企業への就職に活用できます。

仏検に関しては、文部科学省認定の試験のため、フランス語検定を活用している国内の教育機関での利用が可能です。

フランス国旗の建物

DELF/DALFの特徴

フランス政府公認のDELF・DALFは、取得すると一生ものの試験です。

DELFは、「Diplôme d’etudes en langue française(フランス語検定試験) 」、DALFは「 diplôme approfondi de langue francaise(フランス語上級学力資格試験)」の事です。

日本では、数回開催されますが、フランスの大きな都市であれば毎月試験が開催されています。

DELF・DALFレベルについて

それぞれのレベルの能力と勉強時間を見てみましょう。

DELF・DALF能力の目安学習時間の目安
DELF A1簡単な自己紹介や他の人の紹介ができる60~100時間
DELF A2過去・現在形で話すことができる150~200時間
DELF B1日常生活において、最低限の意思疎通ができる350~400時間
DELF B2日常生活の一般的な話題において、自分の意見を述べ論議が可能である550~650時間
DALF C1専門的な情報も含めた理解ができる800~950時間
DALF C2色々な分野で複雑な情報を正確に理解し、表現するのが可能である1,000時間以上

ヨーロッパ14か国と欧州評議会によって、ヨーロッパで主要な言語を分かりやすい6段階に分けました。

欧州評議会が設定した6段階のレベルは、大学付属の語学学校や私立の語学学校のクラス分けの際にも使われている所が増えてきています。

DELF・DALFもこのレベルの基準に沿ってA1からC2までの6段階に分かれており、各レベルごとに、聞き取り、読解、文章作成、口頭表現の4つの試験内容があります。

それぞれ25点ずつの採点を行い、各科目で最低5点以上、かつ、100点満点中50点以上を取得すれば合格です。

口頭表現は、試験管と1対1で行い、試験官の質問に答えたり、試験官とのやり取りもあります。

DELF・DALFの語学の能力ですが、A1、A2、B1は、日常生活の中でも基礎的なフランス語です。

B2レベルになると合格が難しくなってくると言われ、フランス語で仕事をする際に求められるレベルで、新聞やニュースなど日常生活で話題になっていることがテーマとして出題されます。

C1、C2レベルは、1回で合格が難しいと言われているレベルです。

科学や社会、文化、政治などあらゆる分野から問題が出題されるため、オールマイティーなボキャブラリーが求められます。

ちなみに、大学に編入する際にC1レベル以上の資格を持っていると、フランス語の試験が免除されます。

学習時間については、公式サイト上で記載されている勉強時間なので、あくまでも目安として考えてください。

フランス語と一緒のラテン語兼のスペイン語やイタリア語を母国語に持つ人達は、文法や単語の意味やスペルが似ているため、私たち日本人に比べはるかに上達が速く、同じ初心者のレベルでスタートしても、あっという間にペラペラ話し始めてしまいます。

DELF/DALFを受けるメリット

DELF・DALFを受けるメリットは何でしょう?

  • 留学に有利
  • 就職に有利
  • フランスに住みたい人やフランス国籍を取得したい人に有利
  • 自信が持てる

この4つについて、詳しく紹介します。

留学に有利

フランスの大学や大学院で、外国人が修士課程1年目に入学するために求められるレベルがDALF C1レベル、学士課程がDELF B2レベルです。

これは大学のレベルによって多少異なるため、目安のレベルとして考えてください。

どこの大学のどの学部に入学するのか?考えている人は、大学のWebサイトでチェックしてみましょう。

就職に有利

フランス語圏の企業やフランス語を使用する会社へ就職を希望する時に、必要になってくるのがDELFやDALFのディプロムです。

通訳や翻訳を目指す方は、C1以上のレベルが求められますが、多くの会社の求人募集の条件に明記されているのが、日常レベルのフランス語が話せるB2以上のレベルです。

フランス語は、フランスだけでなく、ベルギーやスイス、カナダのケベック州、アフリカなど多くの国で共用語として使われているため、取得していることで就職が有利になりやすいです。

フランス語を使って仕事がしたいと思っている人は、DELFやDALFの試験を検討してみてはいかがでしょうか?

フランスに住みたい人やフランス国籍を取得したい人に有利

フランス語を勉強している人の中には、「フランスが好きだから、いつかフランスに住みたい!」と思っている人も少なくないはずです。

フランスへの移住をし、10年ビザの取得を考えている人やフランス国籍の取得をしたい人は、DELF・DALFやTCF試験に合格しなければなりません。

ちなみに、10年ビザの場合はDELF A2レベルの語学、フランス国籍の取得にはDELF B1レベルの資格が必要になります。

自分の語学に自信が付く

B2レベルを取得することで、自分のフランス語に自信が持てるようになってきます。

個人的な考えではありますが、語学に自信が持てない人でも、取得することで、自分の中で「できる!」といった気持ちが湧き始め、どんどん前向きに物事をとらえられるようになり、楽しい生活が送れるようになります。

まとめ

DELF/DALFは、フランス語圏で留学や就職を考えている人にはメリットがある資格です。

自分のレベルを知ることができたり、自身にもつながるフランス語検定試験DELF・DALFの受験を前向きに考えてみてはいかがでしょうか?

フランスの多くの語学学校では、DELF/DALFの試験対策コースも開講されています。DELF/DALFの受験を目指してフランスに語学留学またはカナダのケベック州に留学してみるのも対策の一つとしてご検討してみてはいかがでしょうか。

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