マドリードの公共交通機関(電車・地下鉄・バス)の乗り方など
マドリードに留学すると気になることの一つが、マドリードでの通学手段や公共交通体系、どうやって通学するか、どうやって電車やバスに乗るか気になることも多いかもしれません。
これから長期的な留学やワーキングホリデーを利用しスペイン・マドリードで過ごすことを考えている方へ向けて、マドリード生活に不可欠な交通についての情報をご紹介していきます。
マドリードの交通手段
スペインの交通手段は、電車(Metro、Renfe Cercanías)、バス、車・タクシーと日本と同じように利用することができます。電車とバスは料金も安く日本ほど複雑ではないので留学生の強い味方になってくれると思います。25歳以下であれば30日間20€(約2,600円)でマドリード内の電車とバスが乗り放題です。
電車の利用方法
基本的にセントロ(マドリード中心部)での電車の利用は地下鉄、郊外に向かっていく場合はレンフェ・セルカニアスと呼ばれる電車になります。
マドリードの地下鉄
マドリードの地下鉄は全部で12路線あります。それぞれに路線カラーがあります。マップを見ると複雑なように見えますが、一つの路線が枝分かれしていないので、一つの路線だけを辿っていけば単純だと思います。
赤い菱形で囲まれた『METRO』という文字が目印で、そこから階段もしくはエレベーターに乗って降って行きます。改札口の手前に券売機があってSuicaのようなカードTarjeta de Transporte Público(2.5€=325円)に行き先までの料金をチャージします。どの駅へも大体1.2〜3€(156〜390円)、10回券を購入すれば1回あたり1.2€(156円)です。料金設定はゾーンによって分かれています。
チャージしたカードを持って改札へ行き、機械にタッチして中に入ります。あとは行き先の方向のホームへ行き目的駅まで乗車します。ホームが分かれる所には必ず行き先すべてが表示された看板があるので安心して目的地を目指せます。
改札から出るときのカードタッチは必要ありません(ゾーンが変わる駅では必要)。日本のように特急や快速などはなく、各駅停車なのでもし方向を間違えてしまってもすぐに対応することができます。
マドリードのメトロは朝5時台〜深夜2時台まで運行していています。時刻表はありませんがどの時間帯も大体5〜15分に1本は電車が来ます。
レンフェ・セルカニアス
Renfeは日本で言うJRのような交通機関です。マドリードではRenfe Cercanías(レンフェ・セルカニアス)という名称で運行され、地下鉄と違い枝分かれしている路線がいくつかあるので、注意が必要です。
C-9はスキー場へ向かう路線で冬季期間限定です。アプリで時刻表を確認できますが時間通りに電車が来るとは限らないので、早めの行動が必要です。地下鉄より本数が少なく駅と駅の間も長いので慣れるまでに時間がかかるかもしれません。
駅が地下鉄のように地下にあったり地上にあったりしますが、赤い看板に大きく「C」のマークがあるので見つけやすいかと思います。
Renfe Cercaníasの料金は地下鉄に比べると少し高くなります。券売機で目的地までの切符を地下鉄同様、Tarjeta de Transporte Públicoにチャージします。Renfe Cercaníasは到着した駅でも改札の機会にタッチしてから出ます。始発は5時台で、終電は24時台です。
ちなみに、Renfeは別路線ですがバルセロナやセビージャなどスペイン地方へと向かうマドリード外への新幹線もあります。
バスの利用方法
マドリードのバス(EMT)路線はとても複雑で約240の路線があります。バスの料金は1回の乗車で1.5€(195円、空港までは5€・650円)で地下鉄でも利用できる10回券も利用できますし、ICチップ付きのクレジットカードでも支払いが可能です。
時刻表がなく、バスなので渋滞等で到着時間が前後しますが、各バス停には4桁〜5桁の番号があり、アプリを使いあと何分でバスが来るか見ることができます。
電車と違い夜行バスもあるので、慣れてしまえば生活の強い味方になります。電車の駅や路線工事のときはこのEMTが利用できない駅間の代理で運行しています。
Tarjeta de Transporte Públicoについて
Tarjeta de Transporte Público(日本で言うSuicaやICOCAやPASMOのような交通カード)は年齢によって値段が変動するため、利用者専用のカードとなり、上の画像のように裏面には顔写真と名前が入るようになります。この点は日本の交通系カードとは異なる点です。そしてカードの発行に4€(520円)かかります。
まずインターネットで予約を取ります。カードはインターネット上で作成し自宅に届けてもらうか、予約した日に管理事務所(写真はSOL駅)へ行きその場で作成することもできます。
管理事務所は空港隣接駅や地下鉄とセルカニアスのある大きな駅などいくつかの場所にあります。駅にある事務所は改札内にありますが、事情を話せば中へ入れてくれます。
カード発行に必要なものは、パスポートサイズのカラー写真(その場で写真を撮れるところもあります)、パスポートや居住許可証など身分を証明できるものが必要です。
マドリードのその他の交通手段
マドリード内のタクシーは白い車体に赤で斜めラインが入っています。料金は初乗り料金が2.5〜3.1€(325〜403円)で、プラス1kmにつき約1.1〜1.3€(143〜169円)追加されていきます。
マドリードで使える配車アプリは、UberとCabifyです。こういった配車アプリは事前にルートや料金を確認でき、かつタクシーよりも少し安く利用できます。
市内にはシェアする自転車や電動キックボードも多くあり、これらが通る専用ルートも整備されつつあります。
マドリードの交通のまとめ
一見複雑そうに見える路線もすべて各駅停車するので一つ一つ辿っていけばそこまで難しくありません。料金も日本と比較すると安価で生活の強い味方です。アプリ等で運行状況を確認できるので不便を感じることはありませんが、日本ほど時間に正確ではないスペインだからこそ少し早めの行動が大切になります。