グラナダに留学して生活していくメリットとデメリット

グラナダに留学して生活していくメリットとデメリット

スペインは、エリアや都市で大きく特徴が異なる国です。都市ごとに様々な特色があるため、留学などで滞在先を決める際に迷う方も多いでしょう。数か月に渡る生活となると、治安や生活にかかるコストなども気になるところです。

ここでは、グラナダにて留学などで数ヵ月の滞在をする場合に考えられるメリットとデメリットについて、同じアンダルシアエリアにある他の都市とも比較しながら詳しくご紹介します。

グラナダの主な特色

メリットとデメリットを見ていく前に、まずグラナダの主な特色をご紹介します。

スペイン南部アンダルシア州の有名観光都市

グラナダは、スペイン南部アンダルシア州の内陸部にある地方都市です。アンダルシア州の中では4番目に大きい都市で、アンダルシアエリアでの主要都市の一つです。地方都市でありながら、スペイン有数の観光都市として世界的に知られています。

かつてのイスラムによる影響を色濃く残す古都

グラナダの最大の特色は、かつてイスラム勢力が支配していた時代の中心都市であり、アルハンブラ宮殿をはじめとするその歴史的遺産が現在もそのまま残されているところです。グラナダを囲んでいる自然や景観を含め、街全体に独特な雰囲気のある古都です。

グラナダで生活するメリット

それでは、グラナダにて数か月の生活をしていく場合に考えられるメリットについて、具体的にご紹介します。

歴史的な雰囲気とアルハンブラ宮殿のある贅沢な日常が過ごせる

アルハンブラ宮殿

前述の特色に挙げた通り、グラナダはアルハンブラ宮殿のある街としてよく知られています。アルハンブラ宮殿は、サグラダ・ファミリアと並ぶ大変人気の高い世界有数の世界遺産です。内部見学時には事前予約が必要で、1日の見学者数に制限が設けられているため、通常数カ月先まで予約が一杯です。

グラナダに行ったからと言って宮殿内に入ることはできませんが、グラナダに住んでいれば見学したい当日に予約なしでチケットを購入できる可能性があります。事前予約のキャンセル分は、当日売り場でのみ解放されます。数は日によって異なり、必ず購入できるわけではありませんが、宮殿オープン時間に合わせ当日朝6時くらいから並ぶと入場チケットが手に入る可能性が高いです。

旅行で行く場合でもこれは可能ですが、旅行の場合は日程や時間に限りがあるため旅行者にはやや難しいものの、現地に住んでいれば、朝早く並びさえすれば購入できる可能性が高いため、自分の予定や天気などに合わせて行きたい日に見学ができるのはメリットです。

また、宮殿内は非常に広い敷地に数々のスポットがあるため、見学にはどうしても時間を要します。旅行者の多くが半日や1日かけて急いで見学をする形になりますが、現地に住んでいれば何度も足を運ぶことも可能で、その都度ゆっくり時間をかけて見学できるのも贅沢なメリットです。

宮殿以外にも見どころ沢山

スペインの中でもアンダルシアエリアはかつてイスラムの影響を受け、独特な歴史があることで知られています。

グラナダ以外にもその歴史が感じられる都市は複数ありますが、グラナダはその当時の中心都市であった影響もあり、それらの中で最も当時の面影を色濃く残している都市です。日本人に限らずスペインが好きな方の中には、とりわけイスラムの影響を受けた歴史や建築に興味を持つ方も多いです。

アルハンブラ宮殿が余りに有名過ぎる上に規模がかなり大きいため、旅行者の多くが宮殿関連のみの観光をしてグラナダを去るケースがほとんどです。しかし、宮殿以外にも街の中には見どころのあるスポットが多くあり、グラナダでしか見られない独特の歴史ある雰囲気や建築に、日常的に触れることのできるのはかなり大きなメリットと言えます。

アルハンブラ宮殿は丘の上に建っているので、グラナダのどこからでも見ることができます。グラナダ特有の雰囲気の中で過ごせる日常も贅沢ですし、自分が生活をしている日常のどこかにアルハンブラ宮殿があることもとても贅沢です。

治安が良い

スペインはヨーロッパにある国々の中でも治安があまりよくないことで知られています。スペインに住むとなると治安が心配になりますが、アンダルシアはスペイン全土のエリアと比較して治安がよく、グラナダも治安のいい街です。

ただし、特色や最大のメリットとして挙げた、世界的に非常に人気のある世界遺産があるため、アルハンブラ宮殿周辺など観光客が多くいるエリアについては十分に注意が必要です。

この付近に関しては、マドリードの観光地と同じくらいの配慮をしておくに越したことはないくらいにスリのリスクが高いです。グラナダに住むとなると、バスが日常生活でのメインの交通手段となりますが、現地に住むスペイン人でも、アルハンブラ宮殿行きのルートでスリに遭うくらい巧妙な手口でのスリが日常的にあります。

そう聞くと少し不安にもなりますが、グラナダにやって来る観光客が集まる場所は限定されるのと、それ以外の住宅地などにおける治安は非常にいいです。現地の生活に慣れた後も、観光地付近に行く時はしっかりと注意をするよう心掛けておけば、治安には問題なく過ごせるでしょう。

物価が安い

アンダルシアエリアは、例えばマドリードやバルセロナなどの大都市のエリアと比べると、どの都市も物価は安めです。グラナダはその中でも物価が安く、家賃と外食費が特に安い街です。グラナダには、ツアーなどでマドリードからやって来る人が多いですが、マドリードと比べると少し驚くくらいにあらゆるものが安いと感じます。

グラナダには、特に外食費がかなり安いと感じる理由があります。どの都市でも観光スポットに近い飲食店では、観光客向けの高めの価格設定になっているのは珍しくありません。グラナダでもこの傾向はあるものの、それでも安いと感じる価格設定になっています。

それに加え、グラナダにあるバルなどでは、飲み物を注文すると、追加料金を取られることなくタパスが1品出てくる特有の風習があります。アンダルシアエリアでは、飲み物と一緒に同じく追加料金なしで小皿のオリーブなどが提供されるお店が多くありますが、グラナダでは小皿でなく、十分にメインになるくらいの料理が出てくるのが特徴です。

小食の人や、ちょっとだけ食べたいという人なら、結構お腹いっぱいになるくらいのボリュームがあるメニューが出てきます。数か月生活するならば、食事は自炊がメインになる方がほとんどかと思いますが、あまり出費を気にすることなく外食ができるのは嬉しいメリットです。

家賃も安い

また、非常に人気のある観光都市としては家賃が安い都市です。アンダルシアエリアは各地に人気の観光スポットが点在しており、アンダルシアの観光名所をしっかりと巡るために旅行としては長めの滞在をする人も多く見られます。

例えば、グラナダ同様、人気観光都市の一つとして知られるセビーリャも、語学やフラメンコを学びつつ旅行もして回りたいという人たちが世界中から集まってきます。セビーリャはスペインの中でも大きい都市であるため、特に家賃については、人気観光スポットの近くになると高めの設定がされています。

グラナダも世界的に人気の高い観光都市ですが、立地の良い物件でもセビーリャ程には高くありません。セビーリャとは都市の規模が異なるものの、街の特色や雰囲気が似た観光都市にしては、かなり割安であると言えます。

国内各地へのアクセスがいい

滞在中にスペインの他の都市や、アンダルシア各地を旅したいと考える方も多いでしょう。グラナダは山中にある地方都市でありながら、スペイン有数の観光地であるために国内主要都市からのアクセスが整っています。

マドリード、バルセロナへは鉄道、飛行機で簡単にアクセスができ、アンダルシア内の主要都市へのバスも充実しています。マドリードやバルセロナへの長距離バスも運行されており、列車や飛行機に比べると時間は要しますが、国内主要都市へ安く行けるメリットもあります。

なお、アンダルシア内へのバスも、日本国内のバス料金と比較すると全線かなり安い運賃設定になっています。グラナダは物価が安く、生活費を大きく抑えられるので、グラナダを拠点地としてスペインを周遊してもいいかもしれません。

マラガへ出れば欧州内のアクセスも良し

また、せっかくヨーロッパにある国に滞在するのだから、国内だけでなくヨーロッパ内の他の国にも行きたいと考える方もいらっしゃるでしょう。

グラナダに一番近い大都市であるマラガへ行けば、スペイン以外の国へも簡単に行くことが可能です。マラガにはグラナダからバス1本で、約1時間半前後で行くことができ、マドリードやバルセロナに次ぎ国際線が多く運行されている国際空港があるので、海外へも比較的簡単に行けるというメリットもあります。

滞在している外国人が多い

グラナダは旅行でやって来る外国人が非常に多いだけでなく、語学留学なども兼ねた短期滞在をする外国人が多いのもの特徴の一つです。

スペインは全土に魅力的な観光地があるので、他の都市にも長めの旅行や留学も兼ねた滞在をする外国人はたくさんいます。その中でも、グラナダは観光客同様、全世界から滞在にやって来る外国人の数がとても多い街です。

スペインはヨーロッパの中でも温暖な気候なため、ビザの取得が不要でアクセスも簡単なEU内からの外国人滞在者が多い国ですが、グラナダの場合、アルハンブラ宮殿があるということでヨーロッパ以外からの留学生などの滞在者も多い特徴があります。世界各国のいろんな国からやってきた人たちとの出会いが多くあることは、グラナダに滞在するメリットの一つでしょう。

グラナダで生活するデメリット

グラナダはアルハンブラ宮殿を有し、独特の歴史と雰囲気のある魅力的な街ですが、生活していくとなればデメリットとなる点もあります。グラナダで生活していくにあたり、デメリットになり得る点について詳しくご紹介します。

タパス

夏は暑さが厳しく冬は寒い

グラナダは山に囲まれた内陸地であるため、夏はかなり暑く、冬はアンダルシアにしては寒い特徴があります。

夏前頃から日中の最高気温が40度を超えることが珍しくなく、真夏には45度以上の日も多くあります。体感温度が50度程度の日もあり、夏の暑さがかなり厳しいです。また、温暖な気候で知られているアンダルシアにしては冬が寒く、真冬には最低気温が氷点下になります。冬は気温が低いものの、天気に関してはアンダルシアらしく晴天が続き、雨はほとんど降りません。

グラナダは雨も多い

雨についてもデメリットとなる特徴があります。アンダルシアエリアは雨が少ないことでも知られますが、グラナダの場合内陸地である特性から、秋から冬の前半にかけて雨が続くことに加え、他の都市に比べて天気がぐずつく日が多い特徴もあります。

こういった気候のデメリットはあるものの、3月前後からの春の間については1年で最も過ごしやすい気温である上、ほとんど毎日晴天なので、この期間を選択すればデメリットはほとんどないと言えます。

訛りが強い

アンダルシアエリアはどの都市も、アンダルシア特有の訛りがありますが、グラナダはこの訛りが特に強い特徴があります。

この点は明確なデメリットにはならないケースも多いかもしれませんが、滞在目的の一つとして、スペイン語の発音をしっかり習得したいと考えている方については考慮する必要があるでしょう。

アンダルシアエリアでは単語の語尾を発音しないため、標準的なスペイン語とは発音が少し異なります。この違いを理解した上であれば特段デメリットにはなりませんが、特に初めてスペイン語を学ぶ場合や、標準的な発音やリスニング力を重視したい場合は注意が必要です。

ただ、スペイン語の標準的な発音との相違が学べるという点ではメリットになりますし、アンダルシアの訛りに触れたい、身に付けたいといった場合にも、この点はメリットになり得るでしょう。

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