スペインのエリア毎の四季別気候の特徴と服装
スペインはヨーロッパの中ではフランスに次いで国土が大きく、大西洋に面した北部と地中海に面する南部のエリアでは気候が異なります。また、スペインは他のヨーロッパ諸国に比べて山地が多く、自然がとても豊かです。
日本同様四季のある国で、豊かな自然は国内の気候の違いにも大きく影響していると言えます。ここでは、スペインの気候について、最適な服装などエリアごとにスペイン留学での滞在時のポイントも詳しくご紹介します。
スペイン全土に共通する気候の特徴
スペインは国土が広く、エリアによって気候が大きく異なります。エリアごとの違いを詳しく見る前に、まずはスペイン全土で見られる気候の大きな特徴について、日本との比較も交えながらご紹介します。
年中乾燥している
特に夏の時期に日本から行くと、湿気のなさに驚く方も多いかと思います。スペインは夏を含めて年中とても乾燥しているのが特徴で、日本との大きな違いでもあります。
水質の違いもありますが、シャワーを浴びた後などに肌の乾燥を感じるという方もいらっしゃるでしょう。日本では体の保湿というと、肌が弱い方や美容の観点から体の肌もケアしているという方が多いかもしれません。
スペインでは年中乾燥しているため、性別に関係なく、シャワーの後にボディクリームなどを利用する人がほとんどです。現地では体用の保湿剤が手ごろな価格で簡単に手に入るので、肌の乾燥が気になったら現地で調達してもいいでしょう。
また、観光時などに外を出歩く際は、季節に関係なくこまめな水分補給を心掛けましょう。
夏は気温が高く暑さが厳しい
近年は日本も夏は厳しい暑さに見舞われますが、スペインは全土に渡り夏は気温が高めです。日本で言う猛暑日も多く、場所によっては気温が40℃前後になるところもあります。
スペインでも年々気温が高くなってきており、夏の暑さもより厳しくなってきています。
エリアによって最高気温は多少異なりますが、夏に訪れる場合は、高めの気温や強い日差しを考慮する必要があります。
湿度が低く乾燥しているため日本の夏の様なジメジメとした暑さはなく、日陰に入ると涼しさも感じますが、気温の高い日は日中に長時間での外出が難しく、体調に影響が出るほどの厳しい暑さです。
湿気がない分強い日差しが肌に直接当たり、ジリジリと焼かれるような暑さが特徴です。
日焼けを気にしていない方でも日焼け止めの使用をおすすめします。ボディクリーム同様、スペインでは日焼け止めも多く売られています。日差しがとても強いためか、日本では見かけないSPF値の高いものもあります。
夏にはドラッグストアだけでなくスーパーなどでも店頭で大量に販売されており簡単に手に入りますので、必要に応じて現地調達してもいいかもしれません。子どもにも使えるものやスプレータイプのものなど、日本のものよりもバラエティに富んだ様々なタイプの日焼け止めが手に入ります。
日本では見かけない、日焼け後の肌に使うアフターサンローションなども売られています。
また、日差しもかなり強いので、日中はサングラスの着用をおすすめします。まぶしさに対応する目的だけでなく、目を守るためにも必要なほど、強い日差しが照り付けます。
日中だけでなく、時期によっては夜も暑く、エアコンがないと寝苦しいことがあります。ホテルなどを検討する際は、滞在先にエアコンがついているかを確認するといいでしょう。
エリアで異なる気候と滞在時の注意点
次に、エリアごとの特徴について、それぞれの気候に合わせた季節別の服装や、滞在時に気をつけた方がいいポイントについてもご紹介します。
スペインの気候区分は大まかに分けると以下の5つの気候区分に分かれます。
大西洋に面したエリア
スペインの北西に位置し、大西洋に面したエリアは、夏の暑さはスペインの中では穏やかなものの冬は寒く、雨が比較的多いのが特徴です。
フランスやポルトガルと接しており、美食の街として知られるバスク地方や、巡礼でも知られており、日本から巡礼の旅にこのエリアを訪れる方もいらっしゃるでしょう。
季節に関わらず雨が降り、天気が変わりやすい特徴もありますので、特に巡礼で日中ずっと外を歩く場合は必ず雨具を準備しましょう。
夏の暑さが厳しいスペインの中でも、夏は涼しく過ごしやすいエリアです。ただ、夜は肌寒くなりますので、長袖の羽織れるものを準備しておきましょう。
春と秋は特に雨が降ると寒いと感じることも多く、朝晩はとても冷えます。冬は最高気温が高くて13度前後と寒いので、防寒できるものが必要です。
内陸エリア
日本からの観光客も多く訪れるマドリードやセビーリャといった海に面していない内陸部は、年間を通し雨が降り、夏はかなり暑く冬の寒さも厳しい特徴があります。
7月から9月にかけては、気温が40℃前後の日が続くこともあり、深夜にならないと気温が下がらない暑さに見舞われます。夏に内陸部の都市を訪れる場合は、厳しい暑さや日差しを考慮した服装や計画を立てましょう。
一方、冬には気温が氷点下になることもあるほど寒くなりますので、しっかりと防寒できるものが必要です。
また、海に面した他のエリアに比べて、昼夜の寒暖差が激しいという内陸地特有の特徴も見られます。
春や秋は、夜には冬の様にかなり冷え込むこともあるので、防寒対策になる上着を準備しましょう。
地中海に面したエリア
バルセロナなどの地中海に面したエリアは、夏は暑いものの気温が内陸部ほどは上がらず、冬は温暖で年間を通して過ごしやすいです。しかも、他のエリアに比べて雨が少ないのが特徴で、地中海に面した南部の地域では、雨がほとんど降らない都市もあります。
ただ、夏に雨が降ることはほとんどなく、年間の降水量は少ないものの、冬にはまとまった雨が降ることもあります。冬に行く場合は、折り畳み傘を準備しておくと安心です。
このエリアはどの季節も過ごしやすいですが、春や秋は日中暑いと感じる日もあるものの、朝晩は肌寒くなります。脱ぎ着がしやすくかさばらない、羽織れるものを準備しておくと便利です。
冬は内陸エリアのような厳しい寒さはなく、天気によっては冬でも日中は半袖で過ごせる日があるほど温暖です。1月前後は最高気温が15度程度と寒くなりますが、脱ぎ着ができる服装にするといいでしょう。
諸島エリア
スペインには、イビザ島などの島が数多くあります。こういった諸島は地中海沿岸のエリアの気候がベースですが、スペイン本土の地中海沿岸部に比べて雨が多く、冬は寒いという特徴があります。
諸島エリアは夏に世界中からかなり多くの観光客が押し寄せ、冬は訪れる人がかなり少ない傾向が特に強いですが、冬に行く場合は防寒を念頭に置いた準備をしましょう。また、冬は雨が降る日も多いため、傘も必要です。
気候に合わせた服装で快適なスペイン留学を
スペインには全土に渡り魅力的な都市が多くあり、周遊をされるかたもいらっしゃるでしょう。同じ時期でもエリアによって気候が大きく異なる場合もあります。
それぞれの特徴に合わせた準備や計画をしておき、より快適で素敵なスペイン留学になるといいですね。