ヒースロー空港からロンドン市内への行き方は、全部で4通り!その一つ一つをご紹介
イギリスへ旅行したり留学したりで渡英する場合、日本からの直行便を含め、経由便の多くは、ロンドン・ヒースロー空港へ到着することになります。
ロンドン・ヒースロー空港は、ロンドンの西部郊外にある主要空港で、ヨーロッパで最も離発着の多い空港としても有名です。
ロンドンヒースロー空港は、2つの滑走路と、5つのターミナルからなる巨大空港で、航空会社によって利用するターミナルが異なります。
ヒースロー空港の各ターミナルから、ロンドン市内までのアクセスとして利用できる手段についてまとめていますので参考にしてみてください。
ヒースロー空港のターミナルと乗り入れ航空会社
直行便や経由便を含め日本から利用できる航空会社がヒースロー空港のどのターミナルを利用するか以下にまとめてみました。
ヒースロー空港の中心には、ターミナル1・2・3の3つのターミナルが固まっていて、もともとはこの3つのターミナルで成り立っていましたが、ターミナル4がこの3つのターミナル群から離れた位置に設置され、更に離れた場所にターミナル5が建設されました。
ターミナル5が最も新しいターミナルで、ブリティッシュエアウェイズがターミナル5をほぼ独占して利用しています。
ターミナル1は、2015年に閉鎖されてしまいましたので、実際には稼働していません。
この画像にも見られるように、ターミナル2・3が固まっており、ターミナル4とターミナル5が離れた位置関係になっています。
ターミナル2
ターミナル2は、別名クィーンズターミナルとも呼ばれています。主にスターアライアンスに所属しているエアラインが乗り入れています。ANAをはじめ、シンガポール航空やタイ航空など日本でも馴染みのあるエアラインがこのターミナル2に到着し出発しています。
T2乗入れ航空会社 | コード | 主な出発地 |
---|---|---|
ANA | NH | 羽田 |
シンガポール航空 | SQ | シンガポール |
ルフトハンザ航空 | LH | フランクフルト |
スイスインターナショナル | LX | チューリッヒ |
オーストリア航空 | OS | ウィーン |
ブリュッセル航空 | SN | ブリュッセル |
スカンジナビア航空 | SK | コペンハーゲン |
LOTポーランド航空 | LO | ワルシャワ |
ターキッシュ航空 | TK | イスタンブール |
エアインディア | AI | デリー |
タイ航空 | TG | バンコク |
中国国際航空 | CA | 北京 |
エバー航空 | BR | 台北 |
アシアナ航空 | OZ | ソウル |
※日本からの直行便や経由便として利用できるエアラインのみ記載しています
ターミナル3
ターミナル3は、ターミナル2と隣接しています。JALをはじめとするワンワールドに加盟しているエアラインが乗入れています。イギリスの第2の航空会社でもあるヴァージンアトランティックのメインターミナルでもあります。
ブリティッシュエアウェイズのメインターミナルはターミナル5ですが、一部このターミナル3を利用しています。
T3乗入れ航空会社 | コード | 主な出発地 |
---|---|---|
日本航空 | JL | 羽田 |
キャセイパシフィック航空 | CX | 香港 |
フィンエアー | AY | ヘルシンキ |
エミレーツ航空 | EK | ドバイ |
チャイナエアライン | CI | 台北 |
※日本からの直行便や経由便として利用できるエアラインのみ記載しています
ターミナル4
ターミナル4は少し離れた場所にあり、スカイチーム加盟のエアラインが多く利用しているターミナルとなっています。
T4乗入れ航空会社 | コード | 主な出発地 |
---|---|---|
エールフランス | AF | パリ |
KLM | KL | アムステルダム |
エティハド航空 | アブダビ | |
カタール航空 | QR | ドーハ |
大韓航空 | KE | ソウル |
中国東方航空 | MU | 上海 |
ベトナム航空 | VN | ホーチミン |
マレーシア航空 | MH | クアラルンプール |
バングラディッシュ航空 | BG | ダッカ |
ITA航空 | AZ | ローマ |
※日本からの直行便や経由便として利用できるエアラインのみ記載しています
ターミナル5
ブリティッシュエアウェイズのメインターミナルで、ほぼブリティッシュエアウェイズの専用ターミナルと考えて良いです。
T5乗入れ航空会社 | コード | 主な出発地 |
---|---|---|
ブリティッシュエアウェイズ | BA | 羽田 |
※日本からの直行便や経由便として利用できるエアラインのみ記載しています
コードシェア便などで搭乗予定のエアラインが異なるターミナルを利用する場合もありますので、利用するエアラインがどのターミナルになるか最新の情報はヒースロー空港ウェブサイトをチェックするようにしましょう。
ヒースロー空港からの移動手段
ヒースロー空港からのロンドン市内への移動手段は大きく分けて次の4つが挙げられます。
- (1)ヒースローエクスプレス
- (2)エリザベスライン
- (3)地下鉄
- (4)タクシー
ヒースロー空港の各ターミナルはそれぞれ鉄道と地下鉄で結ばれています。
ヒースローエクスプレス
ヒースローエクスプレスはヒースロー空港のターミナル5駅とターミナル2&3駅から利用できます。ターミナル4の場合は、一旦後述のエリザベスラインまたは地下鉄ピカデリーラインを利用して、ターミナル2&3駅まで行く必要があります。
途中の停車駅は無く、パディントン駅までノンストップの最速の電車です。15分間隔で運行していて、ターミナル5からは約20分、ターミナル2&3からは約15分でパディントン駅に到着します。
■ 運賃
- 片道:£25 (約4,880円)
- 往復:£37 (約7,220円)
- 早割:£5.50~ (約1,070円~)
※BritRailパスでも利用できます。
※15歳以下の子供は無料です。
※Oyster Cardでの利用はできません。
■ ヒースローエクスプレスのメリット
- パディントンまで早い
- 途中駅に止まらない
- 車内も快適
- 事前に予約できれば安くなる
- BritRailパスでの利用も可能
- 荷物置き場もある
- 15歳以下は無料で家族利用に優しい
■ ヒースローエクスプレスのデメリット
- 運賃が高い
- パディントンから先は乗り換えが必要
- オイスターカードが使えない
エリザベスライン
2023年より、ロンドン中心部の地下を通ってロンドンの郊外の西側と東側を直通する鉄道網が完成し、ヒースロー空港からロンドン中心部を抜けてイーストロンドンエリアまで直通で行けるようになりました。
ヒースローエクスプレスよりは所要時間が掛かりますが、途中イーリングブロードウェイといった西側の駅に止まりながら、パディントン・トッテナムコートロード・リバプールストリートといった中心部の駅を経由して。ストラットフォードやカナリーワーフといった東側の主要駅まで行くことができます。
ターミナル5駅及びターミナル4駅が始発で、ターミナル2&3駅を経由してロンドン市内まで行く電車となります。
エリザネベスラインもパディントン駅まで出ることができ、ヒースローエクスプレスよりは時間が掛かりますが、ターミナル2&3駅からだと約30分でパディントン駅に着けます。
所要時間の目安は次の通りです。
- イーリングブロードウェイ:約15分
- パディントン:約30分
- トッテナムコートロード:約35分
- リバプールストリート:約40分
■ 運賃
運賃は、ヒースローエクスプレスのような一律運賃ではなく、目的地によって変わります。
ロンドン交通局が運営していますので、基本的には地下鉄に準じた運賃体系になっています。そのため、Oyster Cardの利用もできますし、クレジットカードのコンタクトレスも利用できます。
目的地によっては、ピーク時間帯とオフピーク時間帯で変動がありますので注意しましょう。
- ロンドン中心部主要駅:£5.60 (約1,090円)
- イーリングブロードウェイ:£3 (約590円)
- 2023年時点の運賃
※オイスターカードでも利用できます。
※コンタクトレス決済も利用可能です。
※Brit Railパスの利用はできません。
■ エリザベスラインのメリット
- 運賃が安い
- オイスターカードも使える
- コンタクトレスで乗れる
- ロンドン中心部や東部地区まで一本
- 車両も比較的新しい
- 地下鉄に比べて早い
■ エリザベスラインのデメリット
- パディントンまでは遅い
- 15歳以下も有料
- 車内に荷物置き場は無い
- BritRailパスは使えない
- 途中止まる駅がある
地下鉄ピカデリーライン
ターミナル5駅及びターミナル4駅からターミナル2&3駅を経由して地下鉄ピカデリーラインを利用することもできます。
ロンドンの西側エリアから、ハマースミス・ケンジントン地区・ピカデリーサーカス・レスタースクエア・ホルボーン・キングスクロスを経由しながら、ロンドンの北東部地区まで続く路線です。
地下鉄ですので、エリザベスライン比べて止まる駅も多いですし、時間もかかります。
所要時間の目安は次の通りです。
- ハマースミス:約35分
- アールズコート:約40分
- レスタースクエア:約55分
- キングスクロス:約60分
■ 運賃
運賃は、目的地によって変わりますが、ロンドン中心部であればほぼ同一運賃です。
ロンドン交通局が運営していますので、エリザベスラインと運賃体系は変わりません。Oyster Cardの利用もできますし、クレジットカードのコンタクトレスも利用できます。
目的地によっては、ピーク時間帯とオフピーク時間帯で変動がありますので注意しましょう。
- ロンドン中心部主要駅:£5.60 (約1,090円)
- ハマースミス:£3.40 (約660円)
- 2023年時点の運賃
※オイスターカードでも利用できます。
※コンタクトレス決済も利用可能です。
※Brit Railパスの利用はできません。
■ 地下鉄のメリット
- 運賃が安い
- オイスターカードも使える
- コンタクトレスで乗れる
- ロンドン中心部や北東部地区まで一本
■ 地下鉄のデメリット
- 移動に時間が掛かる
- 15歳以下も有料
- 車内に荷物置き場は無い
- BritRailパスは使えない
- 車両は古い
- 途中駅から乗客が乗ってくる
- 地下鉄なので車内は狭い
- 下車駅が階段のみという事も
タクシー
上記の鉄道以外では、タクシーやUberなどの車を利用して、ロンドン市内まで出る方法もあります。
ロンドンで有名なブラックキャブでロンドン市内まで移動すると非常に高くつくので、留学でホームステイや寮などを利用される場合は事前に語学学校経由で手配している空港送迎サービスを利用する事もできます。
語学学校経由で送迎サービスを利用する場合は、行き先にもよりますが、目安として£100~£120(約19,500円~約23,400円)くらいで見積もっておけば良いでしょう。
またUber、Bolt、Free Now、Addison Leeといった配車アプリを利用してヒースロー空港から目的地まで移動することもできます。
タクシーなどの車移動は、鉄道よりは高くつきますが、何といっても荷物を手で運びながら移動する必要が無い事、そして日本から到着してすぐ目的地まで向かえる快適性といったメリットが挙げられると思います。
■ ピックアップ方法:学校手配の場合
空港の到着ロビーに出ますと、アルファベットでお名前を書いてあるプレートを持った担当者が到着ロビーで出迎えています。
お名前を見つけたら、そのプレートを持っている担当者に声を掛けて、ご自身のお名前をその担当者に告げてください。そして、その担当者からの指示に従ってください。
お名前が見つけられない場合には、道路状況のため遅れているか、お出迎えターミナルを間違えている場合もありますので、見つからないからと言ってその場を動かないようにしてください。
見つからない場合は、空港のインフォメーションデスクまたはツーリストサポートデスクに行き、状況を説明して呼び出しをかけてもらい、それでも担当者が見つけられない場合には、緊急連絡先などの番号に電話をすることになります。
■ ピックアップ方法:配車アプリの場合
配車アプリを利用される場合は、ヒースロー空港各ターミナルの近くにShort Term Car Parkという指定されたピックアップエリアがあります。
各配車アプリの指示に従い、Short Term Car Parkまで行ってドライバーと落ち合う形になります。