イギリス国名の正式名称と英語表記
イギリスという国名は、日本だけの呼称です。英語では、United Kingdomとか、Great Britainという言い方をします。また、イギリスを英語ではイングランドと呼ばれると思われている方も多いかもしれません。
イングランドというのは正しくないのですが、実はイギリスの国名の正式名称は正しいものがあって、United KingdomでもなければGreat Britainという呼び方でもないのです。
イギリスへ留学するうえでの豆知識としてイギリスの国名についてしっかり理解しておくのも役立つでしょう。
イギリスの正式国名
日本の正式な国名が「日本国」であり、中国が「中華人民共和国」であるように、イギリスにも国名の正式名称がちゃんと存在します。
イギリスの正式名称は、英語で、The United Kingdom of Great Britain and Northern Irelandと言い、日本語に直すとグレートブリテン及び北アイルランド連合王国になります。
国の正式名称でここまで長いのはなかなか無いです。あまりにも長いので、Great Britain(GB) とかUnited Kingdom (UK)という呼ばれ方をします。
最も多く使われているのはUnited Kingdomで、スポーツの国際大会などはGBという表記が良く見られます。
正式国名の背景
イギリスがこのように長い名称で呼ばれるようになったのは、イギリスの国の成り立ちと密接しています。
イギリスは、4つの王国で形成された連合国です。厳密には異なりますが、アメリカが州でまとまった連邦国家であるように、イギリスは王国でまとまった連合王国なのです。
イギリスの場合は、【イングランド】【スコットランド】【ウェールズ】【北アイルランド】の4つの王国の連合国です。
Kingdom(王国)が統合された(United)という意味で、United Kingdomとなっています。
そのため、イギリスのことを英語でイングランドと言ってしまうと、イギリスの中西部~南部にかけたイングランド王国のみを指していることになります。ウェールズ・スコットランド・北アイルランドのことは「イングランド」には含まれてはおりません。
英語でイギリスという場合は、UKと言っておくのが無難です。
イギリス人と呼ぶ場合
イギリス人と呼ぶ場合は、British(ブリティッシュ)といっておきましょう。機会は少ないですが、書き言葉などでイギリス人のことをBritonという言い方もします。
Englishというと、イングランド人を指していることになります。もし、イギリス人の相手の出身国が分かっているようであれば、イングランド人=English、スコットランド人=Scottish、ウェールズ人=Welsh、北アイルランド人=Northern Irishと言って気を利かせてあげましょう。
ですが、イギリス人を総じてEnglishと呼んだとしても、たとえ相手がスコットランド人だったとしても、言いたいことは理解してくれると思います。
Great Britainの背景
イギリスは、Great Britainという呼び方もされます。
イギリスの本土がある島はグレートブリテン島と呼ばれています。そのグレートブリテン島にある王国という背景になります。
グレートブリテンというのは、フランスにブルターニュ地方という場所があって、ブルターニュ地方の海の先の大きなブルターニュという由来があります。
イギリスという呼び方
では、なぜ日本ではイギリスと呼ばれるようになったのでしょうか。
江戸時代にイギリス人(恐らくイングランド人だったのではないかと思います)のことが、Englishと呼ばれているのを見聞きして、その発音からエゲレスと呼ばれるようになり、それがイギリスに変化したと言われています。
アメリカのことを江戸時代にメリケンと呼んでいましたが、それがAmericanの発音からメリケンと呼ばれるようになったのと似ています。
まとめ
● イギリスの国の正式名称は、【グレートブリテン及び北アイルランド連合王国】です。
● イングランド・ウェールズ・スコットランド・北アイルランドの4つの王国から形成されている国です。
● 英語表記で一般的には、United Kingdom (UK)と表記されています。
● イギリス人と呼ぶ場合は、British、またはBritish Peopleと呼んでおきましょう。