日本と異なるイギリスの文化や習慣
現在の日本は多くの西洋文化を取り入れ、イギリスでの生活に大きな違いがあると感じることは少ないかもしれません。
「しかし郷に入っては郷に従え」の言葉の通り、イギリスに留学やワーホリにいってイギリス生活をより快適に過ごすためには現地の文化や風習、習慣になれることが鍵となります。
ここではイギリスで生活する上で知っておくべきイギリスの文化や風習、習慣について紹介していきます。イギリスの文化や習慣を知ることで、イギリスでの生活がより充実したものになること間違いなしです。
エスカレーターで立つのは右側
ロンドン市内をくまなく走る地下鉄。駅によってはホームが地下深くに位置しており、エスカレーターが多くの駅に設置されております。
エスカレーターを利用するとき、立つときは必ず右側に立ち、そして左側はエスカレーターを歩いて利用する人のために開けておくのが決まりとなっています。
友だちと話をしながらエスカレーターを利用するときに、つい横並びになった方が話しやすい場合もありますが、エスカレーターを急ぎで利用しなければいけない人も多くいます。
駅のアナウンスでも「Stand on the right」と注意が流れますので、しっかりと「Stand on the right」のルールを守るようにしましょう。
またこの「エスカレーターで立つのは右側」ルールは、地下鉄の駅でなく、他の鉄道の駅、デパート、ショッピングセンターなど、様々な設備に設置されているエスカレーターでも暗黙のルールとなっています。
パブの支払いはラウンド制
イギリス人の社交場パブ。どんな田舎にもカフェはなくともパブは存在すると言っても過言ではありません。そんなパブではパイントグラスを片手に友人たちと延々と語り合うイギリス人の姿を多く見かけます。
パブでの支払いはキャッシュオンデリバリー、そしてラウンド制が基本となっています。
キャッシュオンデリバリーとは日本の多くのバーなどでも取り入れられていますが、注文ごとに支払いをすることです。
ラウンド制とは、支払いは割り勘ではなく、一人ずつ順番に全員分の飲みものを注文し、支払いを行うというものです。つまり1杯目を友人Aが支払ったら、2杯目は友人B、3杯目は自分が支払いを行うということです。
お酒好きの友人がグループにいると、ラウンドが何度も周り、ついつい飲み過ぎてしまうこともありますが、自分の適量を知り、ラウンド制を楽しみながら飲みましょう。
カード社会
イギリスは「カード社会化」が進んでおり、現金を持たずとも生活ができると言っても過言ではありません。つまりクレジットッカード、デビッドカードをもっていないと生活がしづらいとも言うことができます。
またイギリスでは「JCB」カードはあまり浸透していないため、「VISA」もしくは「マスター」カードを保持するようにしましょう。
イギリス的冗談(イングリッシュヒューモア)は皮肉たっぷり
イギリスというと「紳士の国」「アフタヌーンティーの国」とイメージが強く、イギリス人の気質も「まじめ」というイメージを持つ人も多くいるかもしれません。しかし実はイギリス人は冗談を言い合うのが好きで、ちょっとしたことでも冗談にしようとします。
しかし一般的にイギリスの冗談は皮肉たっぷりのものが少なくはなく、まじめに受け取ってしまうと傷ついてしまうこともないとは言い切れません。
冗談は冗談として受け流すようにしましょう。
くしゃみをしたらBless you!
日本人、特に女性は周りに人がいるときにくしゃみをこらえる傾向にありますが、イギリスでは老若男女問わず豪快にくしゃみをする傾向にあります。(もちろんくしゃみをするときはハンカチやティッシュ、または手で口を覆います)
そしてくしゃみの後に聞こえてくるのは、「Bless you!(ブレッスユー)」という周りのかけ声です。これはくしゃみを聞いたときの決まり文句で、友人や家族がくしゃみをしたときはもちろんのこと、地下鉄やバスなどで隣に座っている人がくしゃみをしたら、ぜひ「Bless you!」と声をかけましょう。
イギリスのクリスマス
日本ではクリスマスと言うと、友人や恋人と過ごすイベントというイメージが強くありますが、イギリスではクリスマスは日本のお正月のような存在で、家族にとっての一大イベントです。
家族と離れて暮らしている人も、クリスマスのために実家に戻り、プレゼント交換をし、そして家族とともにクリスマスディナーを食べるというのが一般的です。
またイギリス国内のショップ、レストランはクリスマスの日には休業、また公共の交通機関も全て止まります。(ホテル、またホテル内のレストランなどはオープンして、また数は少なく、捕まえるのが難しいものの、タクシーは走っています。)
そのため、単身で留学や仕事をしている人にとっては、友人同士でディナーを計画したりするのが一般的ですが、事前に計画していないと楽しいはずのクリスマスは寂しいイベントとなってしまうので、注意しましょう。
Thank you! Please! が大切
英語が話せないと言う人でも、「Thank you!」と「Please!」というフレーズを覚えることは可能ではないでしょうか?
実はこの2つのフレーズは簡単でありながらとても重要なフレーズです。
例えば「Can you pass me the salt?」と「Can you pass me the salt please」ではイギリス人にとっては随分印象が違って聞こえるのです。前者は「お塩取ってよ!」、後者は「お塩取ってもらえますか?」となり、「Please」をつけないと、とてもぶっきらぼうに聞こえてしまうのです。
また例えば「How are you?(元気?)」と聞かれたときに、「I’m fine.」と「I’m fine, thank you.」と答えるのでは随分と印象が違って聞こえ、前者は「元気。」(少しぶっきらぼうな感じ)、後者は「元気ですよ。」となり、後者には「元気がどうか聞いてくれてありがとう。」と言う意味合いが込められ、良い印象を与えることができます。
人間関係を円滑するためにぜひこの2つのフレーズは常に使っていくように心がけましょう。
傘はささない?!
イギリスの天気といえば、常にグレーの空で、雨がよく降ると想像する人も少なくはないでしょう。
その想像通り、イギリスは本当に雨がよく降ります。しかしイギリス人はちょっとぐらいの雨では傘はささず、少しぐらい髪や服が濡れても平気で歩いています。
またイギリスで売られている傘はシンプルな黒の傘が一般的で、日本では黒の傘は男性の傘というイメージがありますが、イギリスでは性別に関係なく、黒い傘を使っている人を多く見かけます。
イギリスの宗教
イギリスで信仰されている宗教は、データのあるイングランドとウェールズの場合、約60%弱がクリスチャンとされています(2011年)。
公開されている統計は2011年のものなので、少し古くはなりますが、このクリスチャンの割合も年々減っており、無宗教や他の宗教の割合が年々高まっていると言われていいます。
特に2番目の多さを誇るムスリムの割合が年々増えてきているようです。2011年時点で人口の約5%弱がムスリムでしたので、現在では5%以上のムスリム人口になっていると言っても過言ではないでしょう。
イギリス文化に浸り、快適な生活を!
イギリス人は日本人同様、ルールを守り、しきたりを重んじる傾向にあります。つまりイギリスの文化、風習や習慣に従わないと、なかなか打ち解けてもらえないと言うこともあり得ます。
ぜひ上記で紹介したイギリス文化や風習、慣習を参考に、早くイギリスらしさになじみ、快適な生活を送ってみてください。