カナダの電子ビザ
カナダへ留学するには、短期の場合事前のビザ申請は必要ありませんが、長期で6ヶ月以上留学する場合のビザには、Study Permitと呼ばれる就学許可またはワーキングホリデーのビザ申請が事前に必要となります。
6ヶ月未満の滞在には、ビザの申請は必要ありませんが、留学するにしろ旅行するにしろ、カナダに6ヶ月未満滞在するには、ビザとはいかないまでも事前に電子渡航認証(eTA)と呼ばれるちょっとしたビザのような登録を行わなければなりません。
eTAについて
eTAとは、Electronic Travel Authorizationという言葉の略称です。
Travelとありますので、特に留学に限ったものではなく、旅行はもちろんですが、あらゆる目的でカナダに渡航する場合には、このeTAへ事前登録しなければなりません。
あらゆる目的ですので、カナダで航空便を乗り継いだりする短時間滞在目的でも事前の登録が必要になってきます。
Electronicとありますので、直訳すれば電子的なビザという位置づけに思われるかもしれません。ですが、厳密に言えばビザではなく、指定されたカナダのeTAのウェブサイトで事前に登録することで最低限のカナダ入国条件を整えるという位置づけになります。
簡単に言えば、事前登録する電子版の出入国カードといったところでしょうか。
このeTAに事前に登録しないままでいると、カナダ行きの航空便に搭乗できない仕組みになっています。
アメリカでも同様にESTAという似たような制度が行われていますが、ほぼ同じシステムと思って頂いて構いません。
例外事項
このeTAですが、カナダに渡航する場合には必ず必要と述べてまいりましたが、いくつか例外もあったりします。
1)まず、空路でカナダに渡航する場合に限られます。
空路に限定されていますので、例えば、陸路で車やバスでアメリカからカナダへ入国する場合や、海路でカナダの港から入国したりする場合には、このeTAへの登録は求められません。
2)事前にビザを取得された場合には登録は必要ありません。
就学許可(Study Permit)やワーキングホリデービザなど、カナダのビザを事前に取得された場合には、このeTAを改めて登録する必要はありません。
取得されたビザには、eTAの番号も付与される仕組みとなっています。
ビザを取得された際に、カナダの出入国管理局(CIC)よりビザの発行を認めるレターが最後に届きますが、そのレターの中に付与されたeTAの番号も記入されています。
まれに、カナダ行きの航空便を運航する航空会社のスタッフが、ビザを取得しているにもかかわらず、eTAの番号が無いということで搭乗を拒否したという話も耳にしたりしますが、その場合はビザの許可レターに記載されてあるeTAの番号をしっかりアピールしてください。
3)eTA登録が認められている国は限られています。
eTAで事前に登録できる国籍は限られています。
6ヶ月未満の滞在に、事前のビザの申請が免除されている国が対象です。
日本はこの対象国になっています。アジアの他の国でいうと、韓国・台湾・香港(SAR)・シンガポールなどです。
そのために日本に在住されている中国籍やフィリピン籍の方などの場合は、eTAの事前登録はできません。
まだ細かく他にもeTAが不要なケースはいくつかありますが、大まかなものとしては上記のケースに該当する場合は、eTAの事前登録は必要ありません(2017年5月現在)。※今後変更になる場合もありますので、その都度CICのホームページで確認してください。
eTA登録に必要なもの
eTAは電子のようなビザ(実際はビザではないですが)と思われている場合も多いように、電子ということなのでCICのホームページでeTAの取得をするようになります。
また、eTAの取得のために、事前に必要となるものがいくつかあります。
と言っても、そこまでたくさん用意するものはないのですが、【パスポート】【クレジットカード】【メールアドレス】この3点です。
●パスポート:これは海外旅行に必須アイテムなので必ず必要です。バスポート番号などの情報を入力しなければなりません。
●クレジットカード:通常出入国カードを記入するだけだとお金はかからないですが、eTAは登録料が$7必要となります(2017年5月現在)。この決済のため、クレジットカードも用意しなければなりません。VISA/Master/AMEXは利用できますが、JCBは利用できないので注意してください。
●メールアドレス:電子渡航認証なので、CIC側からの通知を受け取るためメールアドレスも必要です。CICからの通知が迷惑メールボックスに振り分けられる可能性もありますので、迷惑メールの確認も必要です。
eTA登録方法
eTAの登録は、残念ながら日本語には未対応となっています。
今のところ、カナダの公用語でもある英語とフランス語のみでの対応となっています。
当社の方でも簡単にeTAの登録手順について以下のリンク先でまとめていますので、eTA登録の一助になれば幸いです。
ご参考eTA登録手順