留学の情報収集と渡航前に勉強する理由

カナダ体験談4回目その2カナダのウエストクート二ーへのコミュニティカレッジへの留学体験談

カナダの留学体験談第4弾メアリーさんの体験談第2回をお届けします。メアリーさんはカナダのブリティッシュコロンビア州にあるウエストクートニーにあるコミュニティカレッジへ留学されています。今回は留学前の英語の勉強について重要なことを語っていただいています。

 

事前の情報収集

私は留学を決めてから実際に現地に行くまでに10ヶ月間ほどの余裕がありました。その間は留学先とメールのやり取りをしながらホームステイにするか寮にするかなど、業務的なことをする機会が多かったです。そして私はメールのやり取りする中で有力な情報を得ました。

  • ①登校日初日にクラス分けテストがあり、その結果によって1~5までのレベルに分けられること
  • ②1学期が4か月間で、レベルは学期末のテストに合格すると上がっていくこと(4か月間で1つのレベルを終えること)
  • ③1番上のクラス(レベル5)を卒業すると、その次の学期には語学クラスを取る必要がなくなり、カナダ人と同じ学部のクラスをとれるようになること

できるだけ高いレベルのクラスに入りたいとは何となく考えていましたが、学部のクラスをカナダ人と取れるということは、教育学も学びたいと思っている私にとってとても魅力的でした。そのためレベル5のクラスに入り、その次の学期で学部のクラスを取ることが私の目標になりました。

私が実践した留学前勉強法

カナダのカフェでも勉強することができます

文法やリーディングに関しては、TOEICや英検のテキストを使って勉強していましたが、私は特にスピーキングに自信がありませんでした。そこで、図書館やインターネットを利用してカジュアルな英語フレーズ集、日常生活で役立つ英単語集などを借りて、教科書には載っていないような表現も学びました。

またそれらのアウトプットの場として、スカイプを使って低価格で受けられるオンライン英会話レッスンを何度か受講しました。フィリピン人の先生、ニュージーランド人の先生など、様々な国籍のネイティブの先生とレッスンをしましたが、同じ英語でも出身地によってかなりイントネーションや母音の発音が違うことに気が付きました。

その後からはカナダ人の先生を指名するようにして、カナダ英語に触れる機会を作りました。またカナダ人の先生が英語自体だけではなく、カナダの文化についても話してくれたりすることがあったので、語学以外でも役に立つことがありました。

実際に現地で授業を受けてみて

私は勉強の甲斐もあって、最初の学期で1番上のクラスを取ることができました。授業を受けてみて感じたのは、英語を英語で教えてもらうというのは思った以上に難しかった、ということです。

例えば、“未来進行形”、“過去完了形”、“前置詞”、“関係代名詞”などといった文法用語も英語で出てくるため、文法自体は理解していても説明の中で出てくる単語に馴染みがなく、結果的に説明が難しく感じる、ということです。そのため、個人的な意見ですが、特に文法は母国語で学習する方が効率よく学習できるのではと感じました。

単語が不安な人は単語から、文法が不安な人は文法から、文法にある程度自信がある人はコミュニケーションに必要な少しカジュアルなボキャブラリー、といったように、今の自分がどこまでできるのか、留学までに何を勉強していくのか、留学先で何を集中して学びたいのか、とプランを立てられるとより良い留学になると思います。

チューターで出会った生徒との英語練習法

ウエストクート二ーへの留学で出会ったカナダのリス

私は留学2年目に、TESOLという英語教授法の学部に入りました。この学部は、英語を母国語としない人たちに英語をどのように教えるか、を学べる内容になっていて、コースを修了するとカナダ国内外で英語の先生として働くのにとても有利になる資格がもらえます。そのため海外で英語の先生として働きたいと考えているカナダ人の学生が多く、また私のように母国に帰って英語の先生になりたいと考えている留学生もいました。

私はこのコースを取っている時、先生の勧めで授業についていくのが少し大変な生徒を助けるチューターをすることになりました。私が担当したのは年配のブラジル人と、グアテマラから来た大学生でした。

ブラジル人の生徒は年配ということもあり、発音の練習を主にしていました。彼の英語はとても強いポルトガルの訛りがあり聞き取るのにとても苦労するので、私は彼と紙に書いて話をすることもありました。

留学生ならば誰にでも訛りはありますが、“真似する事”がどれだけ上手くできるかが発音上達のポイントだとひしひしと感じました。私は彼の音声を録音して聞かせたり、携帯電話の音声認識機能に向かって英語を話してもらったり(正しく発音しないと聞き取ってもらえません!)しましたが、どちらも発音を練習するのには効果的だったのでみなさんにもお勧めできます。

グアテマラの生徒は、今まで英語を勉強したことがなく、英語力0の状態でした。何を説明しても、書いても、質問をしても、彼は何も理解できず私も彼も大変でした。担当の先生に聞くと、まじめに授業に参加してはいるが、テストの点数が足りずにこのままでは合格できない、とのこと。

基礎を母国語で学ぶことで効率的に基礎固めができると考え、私は途中からスペイン語の話せる人にチューターをお願いしました。彼は5か月間滞在しましたが、最後の日にようやく彼の自己紹介を彼の口から英語で聞くことができました。

今回のまとめ

留学前の基礎固めはとても大事です。せっかく留学に来て英語学習に完璧な環境が整っていても、自分の基礎が十分ではないとその環境を生かすことができません。「留学に行くから、向こうで習得すればいい」と思う人もいるかもしれませんが、基礎を固めてこそ充実した留学になります。私が出会った彼らの例は少し極端かもしれませんが、基礎のある人もできることは日本で勉強していき、今よりレベルアップした状態で海外生活をスタートすることが、留学成功のカギの1つだと思います。

実際に留学すると、不慣れな現地での生活や授業のペースなど、なかなか初めからついていけないケースも多々出てきます。そのためにも事前に英語なら英語の基礎固めをしっかりしておいて、留学に臨むという姿勢は非常に大切です。留学まで時間がある場合は、しっかりと基礎固めの学習をしておくと良いと思います。

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