長期留学とは?滞在先でできることやメリット・デメリット、おすすめの国、費用について徹底解説
「長期留学に行くと、どんなことができるの?」
「長期留学のメリットやデメリットを知りたい……」
そんな悩みや疑問をお持ちではありませんか。
長期留学とは海外に3ヶ月以上滞在する留学のことで、長い期間を現地で過ごすことによって、語学やスキルの向上、異文化交流、人脈の構築など、さまざまな体験が可能なプログラムです。
この記事では、長期留学で体験できることやメリット・デメリット、おすすめの渡航先、費用について詳しく解説します。
長期留学とは?
長期留学は、3ヶ月以上の期間を海外で過ごしながら、語学学習やインターンシップ、ボランティアなどに取り組むプログラムです。
一般的に、多くの国で学生ビザを必要としない3ヶ月以内の留学を「短期留学」といい、それ以上の期間を海外で生活する留学は「長期留学」と呼びます。
長期なので費用はかかりますが、ワンランク上の語学力を身につけられたり、現地で専門的な仕事に取り組めたりするなど、多くのメリットがある留学です。
長期留学はかかった費用以上の経験が得られますので、目的を持ってチャレンジしましょう。
長期留学でできること
長期留学では、語学の学習はもちろん、さまざまなことに挑戦できます。
語学留学
語学力の向上を目的とした語学留学は、海外留学で最も基本的なプログラムです。
長期留学では、語学学校での学習や現地生活の中での会話によって、最初は全く話せない人でも実践的な語学が身につきます。
また、さまざまな国の留学生がクラスメイトとして集まるため、世界中に友人ができるでしょう。
留学後も語学力を活かして企業に就職し、グローバルで活躍できる希少な人材になれます。
ワーキングホリデー
ワーキングホリデーとは、日本と協定を結んだ海外の国や地域で休暇を楽しみながら、一定の就労体験もできる特別な制度です。
「青少年の異文化交流」を目的としており、18〜30歳までという年齢制限があるのが特徴で、通常は1年間、最長で3年間、相手国に滞在できます。
現地で働き、給料を滞在費に充てられるため、留学予算が少ない方におすすめです。
渡航先の国ごとに一生に一度しか利用できませんが、2023年9月現在、対象国は29カ国まで拡大しており、選択肢は多様化しています。
海外インターンシップ
海外インターンシップとは、海外の企業で研修生として働く制度のことです。
インターン先としては、貿易商社や旅行会社、航空会社、ホテル、レストラン、チャイルドケアなどで、企業側の需要によって職種は多種多様にあります。
報酬がない無給タイプが一般的で、有給タイプは即戦力として高いスキルが求められ、どちらもある程度の語学力が必要です。
海外インターンシップを終えた後は、その経験をアピールして就職したり、そのまま海外で就職したりといった選択が可能です。
海外ボランティア
海外ボランティアとは、渡航先の国で社会活動に参加することです。
ボランティア先としては老人福祉施設や日本語学校、幼稚園、環境保護団体などがあり、お年寄りの身の回りのサポートや日本語教師のアシスタント、チャイルドケア、アニマルケアなどの仕事に従事します。
基本的に報酬はなく、福祉関係が多いため思いやりや協調性が必要です。
また、現地ではネイティブな人と接する機会が多く、一定の語学力やスキルが問われます。
資格取得
資格取得を目的とした、長期留学も可能です。
長期留学では、MBA(経営学修士)やケンブリッジ検定、J-SHINE(小学校英語指導者資格)、ヨガアライアンス(インストラクター)、バリスタなど、幅広い資格を狙えます。
国際的に評価のある資格を取得できれば、帰国後の就職に役立つでしょう。
ただし、プログラムに参加すれば必ず資格が手に入るというわけではありませんので、注意しましょう。
高校・大学留学
高校留学と大学留学は、海外の高校や大学で学ぶことを目的とした留学です。
どちらも通っている学校を休学するケースと、海外の学校に直接入学するケースがあり、単位認定される留学であれば留年することなく同級生とともに卒業できます。
大学留学では、高卒以上の学歴と一定の英語力が必要です。
現地の大学を卒業すると学位を得られ、博士号が取得可能な大学院留学もあります。
長期留学のメリット5選
次に、長期留学について5つのメリットを紹介しましょう。
語学力を大きく伸ばせる
1つ目のメリットは、語学力を大きく伸ばせることです。
現地の言葉を使いこなし、日常生活をスムーズに過ごせるようになるまでには9ヶ月から1年ほどかかると言われていますが、長期留学はその期間をカバーできます。
また、語学留学で使う学生ビザは、観光ビザやワーキングホリデービザとは異なり、語学学校等の出席率が低下すると剥奪されてしまうことも。
あえて厳しい条件に身を置くからこそ、本来の目的である語学の学習に専念できるでしょう。
留学先で行動の幅が広がる
2つ目は、現地での行動の範囲が広がることです。
短期留学とは異なり現地での滞在期間が長いため、生活に慣れると時間的な余裕が生まれます。
すると、憧れの場所やイベントに訪れてみたり、その国ならではの文化や伝統に触れてみたり、周辺諸国に旅行に行ってみたりするなど、留学目的以外の行動も取れるようになるでしょう。
よい機会なので、色んなことにチャレンジしてみましょう。
異文化への理解が深まる
メリットの3つ目は、異文化への理解を深められることです。
留学してさまざまな人と出会っていくと、異文化への理解が深まり、多種多様な人々に対する尊重や協調性の精神が生まれます。
また、コミュニケーション力や柔軟性、問題解決能力などのソフトスキルも身につき、今後の人生や仕事に活かせるでしょう。
また、異文化の中での長期滞在は、自分の国や文化を外から見る貴重な機会となって、日本に対する新しい理解を得られるかもしれません。
就職や転職でアピールできる
4つ目は、帰国後の就職や転職時に留学経験をアピールできることです。
留学は自ら新しい環境に飛び込んで適応させ、計画に従って行動するというセルフマネジメント力が養われます。
また、異国の地で起きたアクシデントに柔軟に対応できる能力や、現地の人たちとの交流によって培われたコミュニケーション能力なども、自分の強みとして企業にアピールできるでしょう。
もちろん、長期留学によって習得した語学力も、多くの企業にとって価値のあるスキルです。
海外に人脈を作れる
5つ目は、海外に人脈を作れることです。
語学学校や就労先には、世界各国から自分と同じような留学生が集まっており、交流していく中で知り合いが増えていくことでしょう。
それらが人脈となって、後の仕事につながります。
例えば、自分が起業したり就職してプロジェクトを進めたりする際に、海外の人脈があると、サポートやアドバイス、あるいは問題を解決できるソリューションの提供があるかもしれません。
長期留学のデメリットとは
さまざまなメリットがある長期留学ですが、一方でいくつかのデメリットもあります。
大きな費用がかかる
一番大きなデメリットは、短期留学と比べるとトータルの費用が高くなることです。
現地での生活が長くなるため、生活費や授業料といった負担が大きくなります。
そこで、留学の目的に沿って大事な要素を明確にし、それ以外の費用は抑えましょう。
ホームステイを重視していないのであれば、滞在先をルームシェアにしたり食事を可能な限り自炊にしたりすると、滞在費を節約できます。
また、語学学校の授業もマンツーマンからグループレッスンに変えるなど、検討してみましょう。
休学・休職する必要がある
2つ目のデメリットは、学校を休学したり会社を休職したりする必要があることです。
学生であれば単位取得が遅れてしまい、クラスメイトと一緒に卒業式を迎えられません。
社会人もキャリアにブランクが生じるため、昇進が遅れてしまうなどの支障が出るでしょう。
自分を高めるための留学が、かえって自分を不利にしてしまうことのないよう、帰国後のプランについてもしっかりと考慮しておきましょう。
目的意識がないとただの空白期間に
3つ目は、目的意識なく留学すると、ただの空白期間になってしまうことです。
なんとなく留学すると、長く生活する中で現地に慣れ、マンネリを感じるようになります。
また、遊びへの誘惑に負けてしまうと、留学がただの海外旅行に変わってしまいかねません。
中途半端なかたちで帰国すれば、海外で遊んできただけと捉えられます。
留学する人が珍しくなくなった現在においては、海外に行っただけでは何も評価されませんので、しっかりと目的意識を持って留学に挑み、その経験を後の人生につなげましょう。
長期留学におすすめの国
ここからは、長期留学先としておすすめの9カ国をピックアップして紹介します。
カナダ
住みやすい国としてランキングの上位に挙がるカナダは、留学初心者におすすめの国です。
カナダは教育レベルが高く、たくさんの語学学校や大学がある上に、多様性が尊重される社会で異文化交流も盛んに行われています。
ワーキングホリデーや学生ビザの就労制度緩和など、留学生に対する理解も高いのが特徴です。
治安もよく、長期の海外生活が初めてとなる人には心強いでしょう。
アメリカ
留学先として日本人に一番よく選ばれているのが、アメリカです。
国自体が「人種のるつぼ」と呼ばれており、世界各国から多種多様な人々が集まってくるため、国際感覚を養えます。
世界最大の経済大国で、あらゆる分野において世界トップレベルにあるアメリカで学べば、非常に高い知識やスキルを得られるでしょう。
帰国してからの就職活動においても、アメリカでの長期留学の経験は高く評価されます。
オーストラリア
移民大国であるオーストラリアは、世界各国から多くの留学生が集まる国です。
1つの国で多様な異文化と出会えることから、国際的な視野を広げられます。
豊かな自然環境もオーストラリアの魅力で、さまざまなアクティビティを体験できるでしょう。
ワーキングホリデー制度があり、学生ビザでのアルバイトも許可されている点も、長期留学におすすめする理由です。
ニュージーランド
ニュージーランドは「地球の箱庭」と呼ばれており、美しく豊かな自然が魅力の国です。
教育水準も高く留学生の受け入れ制度も整っているため、長期留学に適しています。
現地の人々は接しやすくコミュニケーションも容易で、英語力が自然に上がるでしょう。
また、ワーキングホリデー制度や学生ビザでパートやアルバイトも可能なため、留学中の資金を補えます。
衛生環境や治安もよく、留学初心者でも長期間を安心して過ごせるでしょう。
イギリス
英語の故郷であるイギリスは、オーソドックスな英語を学びたい人におすすめの国です。
オックスフォードやケンブリッジなど世界的に有名な大学が多く、高い教育水準を誇るため、世界中から留学生が集まります。
地理的にヨーロッパへのアクセスもよく、休日はLCCを利用して他の国々への旅行も可能です。
国内でも博物館や歴史的な名所など、長期の滞在でさまざまな文化を学べるでしょう。
アイルランド
アイルランドは、イギリスより費用を抑えて留学できることから、近年注目されている国です。
英語教育の質が高く、比較的日本人が少ないことから、語学学習に集中できます。
EU(ヨーロッパ連合)に属しており、EU圏内への出入りが容易な点も大きなメリット。
平均年齢が約35歳とEUで最も若く、国民性はフレンドリーで犯罪率も低いことから、長期留学の穴場としておすすめです。
なお、ここ数年は、その特徴的なカリキュラムなどからアイルランドの高校へ留学するケースも増えてきています。
マルタ
マルタは地中海に浮かぶ、面積が東京23区の約半分ほどの島国です。
ヨーロッパでは数少ない英語が公用語の国で、語学学校も多く、質の高い語学学習ができます。
審査なしで国境を超えられるシェンゲン協定に参加しており、ヨーロッパ内での移動も容易です。
気候は温暖で過ごしやすく、多くの世界遺産や観光地もあって多文化的な視点や国際的な感覚も養えるため、長期留学で腰を据えてじっくりと訪れてみましょう。
フランス
フランスは、英語に次ぐ国際言語であるフランス語を本格的に学べる国です。
語学だけではなく、アートやデザイン、料理、ファッションなど、多種多様なコースを持った世界トップレベルの教育機関がそろっています。
留学生を積極的に受け入れており、外国人に対しても住宅手当や奨学金制度が充実。
地理的にEU諸国へのアクセスも容易な上、美味しい料理やワインも楽しめる点も、フランス長期留学の魅力を高めています。
ドイツ
ドイツは、エンジニアリングや自動車産業、製薬などの分野で世界をリードする国です。
STEM教育(科学、テクノロジー、エンジニアリング、数学)を目的とした留学に加え、ドイツ語のほか英語も通じるため、語学留学にも適しています。
古い建物や文化を大切にしており、メルヘンの世界を彷彿とさせる色とりどりの家が並ぶ町並みもドイツの魅力です。
治安がよく、物価や学費も比較的安いため、長期間の滞在でも費用負担が軽減できます。
また、ドイツの大学は留学生でも学費が免除されていますので、ドイツの大学へ長期で留学するメリットも大きいです。
長期留学にかかる費用
こちらで紹介したおすすめの9ヵ国について、半年・1年間でかかる留学費用の目安を紹介しましょう。
いずれも渡航費をはじめ、滞在費や食費、授業料などを含めたトータルでの費用です。
半年の費用 | 1年間の費用 | |
---|---|---|
カナダ | 210万円 | 400万円 |
アメリカ合衆国 | 275万円 | 520万円 |
オーストラリア | 230万円 | 430万円 |
ニュージーランド | 210万円 | 400万円 |
イギリス | 285万円 | 540万円 |
アイルランド | 245万円 | 460万円 |
マルタ | 185万円 | 340万円 |
フランス | 215万円 | 400万円 |
ドイツ | 185万円 | 340万円 |
長期留学では、全体の留学費用のうち滞在費が大きなウエイトを占めます。
そこで、ルームシェアや語学学校の寮などを利用しつつ、食事もできるだけ自炊にするなどして費用を節約しましょう。
まとめ
今回は、長期留学で体験できることやメリット・デメリット、おすすめの渡航先、費用について解説しました。
長期留学は費用と時間がかかるものですが、さまざまな体験によって、自分の能力をさらに一段と高められるプログラムです。
この記事を参考に長期留学を体験して、人生をより豊かなものにしましょう!
「留学スクエア」では、ワーキングホリデーの国選びをはじめ、語学学校の紹介と手配、ビザ申請、航空券や滞在先の手配など、無料でカウンセリングを行っています。
「短期留学の行き先で迷っている…」
「語学学校はどこがいいの?」
「ビザの申請など、サポートして欲しい!」
といった、ワーキングホリデーに関するご相談は、手数料完全無料の留学エージェント「留学スクエア」まで、どうぞお気軽にお問い合わせください。