大学生が留学する6つの方法とは?費用やおすすめの国、渡航するタイミングも解説
「学生のうちに留学したいけど、いつ、どんな方法で行くのがベストなの?」
そんな疑問を抱えている方も多いでしょう。社会人とは異なって大学生はまとまった時間を確保でき、留学プランも自由に選べるのがメリットです。
また、留学は自分に新たな価値観をもたらし、将来の可能性を広げてくれます。
ここでは、大学生が留学する6つの方法や費用、おすすめの国、渡航するタイミングについて詳しく解説します。
大学生が留学する6つの方法
大学生が留学する方法は、大きく分けて6つあります。詳しく見ていきましょう。
短期体験留学
短期体験留学とは、春休みや夏休みを利用した短い期間の留学です。
短期で費用が安く気軽に海外留学を体験できるプログラムで、一般的には観光ビザで渡航し、英語を集中的に勉強したり異文化交流やアクティビティに参加したりします。
休学しなくて済むため、社会人になる時期が遅れたり就活で不利になったりしないのがメリットです。
一方で、期間が短く学習時間も限られることから、英語力の向上は期待できません。
時間が足りないため、海外の友人を作りたいと考えている方にも不向きです。
学部留学
学部留学とは、大学を休学して海外の大学で単位を取得する留学です。
渡航先では大学のカリキュラムに沿って、他の学生と一緒に授業を受けます。
学位を取得するため就職活動の際には非常に有利で、他の留学とは違い履歴書にも記載できるのがメリットです。
ただし、英語を使って専門分野を学ぶ留学となるため、渡航前にそれなりの英語力を身に着けておかなければなりません。
また、海外の学費は高額なところが多く、国によっては100万円単位の留学費用が必要です。
語学留学
語学留学とは、海外の語学学校に通って言語を学ぶ留学です。
留学目的のメインは語学力の向上で、3ヶ月から1年以上とプログラムは比較的自由に設定できます。
メリットはもちろん語学のスキルアップで、半年から1年ほどで日常生活レベルまで、1〜2年ほど勉強するとビジネスレベルまで会話をこなせるようになれます。
外資系企業への就職といった英語力必須の仕事を目指せるなど、将来の選択肢が広がるでしょう。
一方で、半年以上の休学が必要となり、チャレンジへのハードルは高いのが難点です。
また、語学留学は履歴書には記載できない上に、一昔前とは異なり、ただ留学しただけでは就職活動でも有利にはならない点に注意が必要です。
海外インターンシップ
海外インターンシップとは、海外の企業で研修生として働く制度です。
語学学習をしながら、同時に実践的なビジネスの経験を積めます。
海外で顧客対応やマーケティングといったオフィスワークの経験が得られるため、将来の就職先の幅が広がるでしょう。
仕事の中で生きた英語に触れられるため、語学力の向上も期待できます。
語学留学とは異なり履歴書にも記載可能で、国内でも就職にはとても有利です。
ただし、インターン先にアピールできるスキルがない方は働き口を見つけるのが難しいでしょう。
現地の言葉を使った実践的な仕事に携わるため、留学前にはそれなりの語学力が必要となるなど、参加には高いハードルがあります。
海外ボランティア
海外ボランティアとは、海外でボランティア活動に従事する留学です。
NGO(非政府の国際協力組織)やNPO(非営利団体)の人たちと一緒に、チャイルドケアや環境保護、支援活動など、現地の課題を解決する活動に携わります。
インターンシップとは異なり語学力は必ずしも問われない上に、初めからやりがいのある仕事を体験させてもらえる可能性が高いのがメリットです。
現地の人と直接触れ合うため、コミュニケーションスキルが問われるものの語学力の向上は期待できます。
一方で、語学力が低いボランティアは、現地スタッフの足手まといになってしまう恐れも。
また、先進国でのボランティアプログラムは、費用が高額な点もネックです。
費用が安い発展途上国では語学力も問われにくい反面、治安が悪く危険なシーンに遭遇する可能性があります。
ワーキングホリデー
ワーキングホリデーとは、日本と協定を結んでいる29ヵ国で働きながら勉強できる制度です。
社会人経験のある方に人気の制度で、18〜30歳の日本国民であれば誰でも利用できます。
渡航先で就労できるため、留学費用の一部を賄えるのがメリットです。
ただ、ワーキングホリデーは基本的に休暇という位置づけのため、就職活動では「海外で遊んできただけ」と取られてしまうことも。
現地語が話せないと、言葉を交わさなくても済むような簡単な仕事しか任されないため、語学力もスキルも向上しない点にも注意が必要です。
大学生の留学にベストなタイミングは?
次に、大学生の留学にベストなタイミングを考えていきましょう。
おすすめは2年次
大学生の留学にベストなタイミングは、ずばり2年次です。
アルバイトである程度の留学資金も貯められますし、大学生活にも慣れてきている時期です。
短期留学という選択肢もありますが、ここは思い切って1年間の長期留学を計画してもいいでしょう。
学部留学や、海外インターンシップなどにチャレンジしやすい時期でもあります。
ただし、多くの大学では3年次から入るゼミの申し込み時期と留学が重複するため、人気のゼミに入れなくなってしまう可能性も。
また海外インターンシップの場合、2年次ではスキル不足で就労が厳しい場合があります。
さらに、帰国後は就活や卒論などスケジュールがタイトになりますので、しっかりとプランを立てながら留学準備を進めましょう。
3年次なら就活を見据えながら
3年次に留学するなら、自分の将来を見据えながら検討しましょう。
この時期になると「どんな社会人になりたいか」「どんな仕事がしたいか」といった方向性が、何となく見えてきているはずです。
費用や語学力、そして精神的にも2年次よりさらに余裕が生まれ、留学についても冷静に考えられることを活かして、より大きな成果が得られる留学を検討しましょう。
2年次までに身につけたスキルを活かして海外インターンにチャレンジすれば、語学以外の経験も積めるため、就活も有利に運べます。
ただし、就職活動の時期と重複するため、影響が出ないよう配慮しながら計画を立てなければなりません。
休学すると就活に大きく出遅れてしまいますので、留学自体を慎重に考えましょう。
また企業側も、グローバル人材が欲しいという姿勢ではあるものの、留学の経験をそのまま評価するわけではありません。
留学で得た経験を就活でアピールできるよう、渡航中は誘惑に負けず勉学に励みましょう。
1年次なら長期休暇を利用
1年次に留学に挑戦したい場合は、長期休暇を利用した短期留学がおすすめです。
入学したばかりの時期でまだ大学に慣れておらず、長期の留学に出ると残りの大学生活が不安定になって苦労してしまいます。
まずは夏季休暇や冬季休暇を利用して、語学留学や海外ボランティアなどを体験してみましょう。
短期であれば休学は不要で、費用も安く抑えられます。
また、1年次は大学の授業に専念して多くの単位を取得するとともに、大学生活にも慣れておくと、2年次以降の長期留学もチャレンジが容易です。
短期留学で自分のやりたいことや夢を見つけ、長期の留学に備えましょう。
4年次なら卒論後〜卒業まで
4年次であれば、卒論を提出してから卒業式までの期間が留学におすすめです。
3年間で必要な単位を全て取得していれば留年せずに済みますし、早い時期に就活も終えておけば安心して渡航できます。
準備期間も長く取れるため、留学に必要な費用やスキルなど余裕を持って準備可能です。
一方で、このタイミングの留学は、渡航先で新しい価値観に触れたり自分が本当にやりたかったことが見つかったりして、内定している進路で本当にいいのか迷ってしまうことがあります。
また、就活が終わっていない場合は出発時期がなかなか決定できず、留学の選択肢が減ってしまういう点もデメリットです。
とはいえ、社会人になると1週間の休暇取得ですら困難になってしまいます。
まとまった時間が取れる学生のうちに、大学生活の集大成として留学を経験しておきましょう。
大学生におすすめの留学先
ここからは、大学生におすすめの留学先として5カ国を紹介します。
アメリカ
世界一の経済大国であるアメリカでは、多様な留学が可能です。
大学や語学学校の数が多く、語学留学をはじめ学部留学、インターンシップ、ボランティアなど、日本人留学生人気ナンバー1の国だけあって選択肢は豊富にあります。
ただし、ワーキングホリデー制度はありませんので、就労しながらの学習はできません。
また、治安や物価は滞在する州によって大きく変わりますので、事前にチェックしておきましょう。
西海岸はサンフランシスコやロサンゼルス、サンディエゴ、東海岸はニューヨークやフィラデルフィア、ボストンといった都市が滞在先として人気です。
カナダ
英語学習を主眼に置いた留学を考えている方には、カナダがおすすめです。
カナダで話されている英語は訛りが少なく世界標準と言われている上に、教育水準が高く自分に合ったレベルで質の高い授業を受けられるからです。
移民を受け入れている多文化社会でワーキングホリデーの協定国でもあり、治安も世界トップクラスで安心して留学生活を楽しめます。
一方で冬は寒さが厳しく雨も多いので、寒さに弱い方には不向きです。
滞在先の都市としては、バンクーバーやトロント、ビクトリア、モントリオールなどがあります。
オーストラリア
南半球に位置するオーストラリアもまた、留学先としておすすめの国です。
国が徹底して品質保証を行っているため教育レベルは非常に高く、海外からの留学生を守る法律も整備されているため、安全に教育を受けられます。
学生ビザでも就労が認められており、時給も高いためアルバイトで費用をまかなえる点もメリット。ワーキングホリデーも、最大で3年間の滞在が認められています。
また、オーストラリアは女性におすすめしたい留学先です。
女性の地位が高く、オーガニックな食材やコスメがたくさんそろい、国民性はフレンドリーな上に英語圏の中では比較的治安がいいためで、実際に日本人留学生は女性の方が多めです。
滞在先として人気の都市は東海岸に集中しており、シドニーをはじめゴールドコースト、メルボルン、ケアンズ、そして西海岸のパースが候補として挙げられます。
ニュージーランド
ニュージーランドは、美しい自然にあふれる南半球の島国です。
都会的な誘惑が少なく治安も良好なことから、落ち着いて留学したい方におすすめ。
人口はそれほど多くない国ですが、海外から移民を受け入れており、先住民とも共存しているためマイノリティに寛容な国民性で、留学生にも優しくフレンドリーです。
各国からの留学生の受け入れにも積極的で、留学スタイルも豊富にそろっています。
ただし、物価や家賃が高いといったデメリットもありますので、事前にチェックしておきましょう。
滞在先の都市は、北島のオークランドやウェリントン、南島のクライストチャーチやネルソンが人気です。
イギリス
英語発祥の国であるイギリスは、クイーンズ・イングリッシュを学べる最高の環境です。
イギリスの英語教育は長い歴史がある上に、伝統文化と最新文化がそれを支えていることから、非常に質の高い授業を受けられます。
また、世界中からレベルの高い留学生が集まるため、さまざまな価値観に触れたり学習姿勢に刺激を受けたりできるでしょう。
治安についても銃規制が厳しく、街には防犯カメラが設置されており良好です。
ワーキングホリデー制度もありますが、定員が非常に少なく人気もあって、なかなかビザを取得できない状況が続いています。
滞在先の都市は首都のロンドンをはじめ、世界的な大学を擁するケンブリッジやオックスフォード、そしてブライトンやリバプールなどが候補となるでしょう。
国別・期間別の留学費用
留学を検討する時、最も気になるのが渡航にかかる費用でしょう。
こちらでは、前述した5カ国の留学にかかる費用について、それぞれの期間の目安を紹介します。
1ヵ月 | 3ヵ月 | 半年 | 1年 | |
---|---|---|---|---|
アメリカ | 90万円 | 150万円 | 275万円 | 520万円 |
カナダ | 80万円 | 120万円 | 210万円 | 400万円 |
オーストラリア | 85万円 | 130万円 | 230万円 | 430万円 |
ニュージーランド | 80万円 | 120万円 | 210万円 | 400万円 |
イギリス | 90万円 | 155万円 | 285万円 | 540万円 |
上記はいずれも、渡航費、滞在費、食費などに加えて、語学学校の授業料を含めたトータルでの金額です。
大学生の留学手配の依頼先
最後に、大学生が留学を手配してもらう依頼先についても触れておきましょう。
大学の留学制度を利用する
1つ目の依頼先は、自分が通う大学の留学制度を利用することです。
大学によって制度に違いはありますが、留学を推奨しているところは複数のプログラムが用意されており、事務局が準備や手続きなどもサポートしてくれます。
先輩に留学経験者がいれば紹介してもらえますので、アドバイスや悩みの相談にも乗ってもらえるでしょう。
自分の大学が海外の大学と協定を結んでいれば、交換留学などの制度も用意されていますので、希望に合うかどうか調べてみましょう。
一方で、大学の留学制度は、自由にプログラムを組めないという点がデメリットです。
民間の留学エージェントを利用する
大学生が留学を手配するもう1つの依頼先が、民間の留学エージェントを利用することです。
留学エージェントとは、留学に関する手続きを代行してくれる代理店のこと。
語学学校の手続きや滞在先の手配、ビザ申請などの事前準備はもちろん、留学中の各種相談にも応じてくれるなど、民間のサービスだけあってサポートが充実しています。
何よりも、大学の留学制度とは違って滞在先や期間などの選択肢が広く、自分の希望を叶えられるのが大きなメリットです。
サービスを受けるには費用が必要ですが、留学手配を完全無料で提供しているエージェントもありますので、費用に余裕がない方はそちらを利用してみるといいでしょう。
まとめ
今回は、大学生が留学する6つの方法や費用、おすすめの国、渡航するタイミングについて解説しました。
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