社会人留学とは?スタイルや目的、メリット・デメリット、再就職先、渡航先、費用について徹底解説
「就職したけど、学生時代からの留学の夢を諦められない……」「社会人の留学は転職リスクが心配。再就職先とかあるのかな?」
そんな悩みをかかえていませんか。
確かに学生の留学とは異なり、社会人になってからの留学にはさまざまなリスクがあります。しかし、留学によるキャリアアップは、人生をより豊かにしてくれるのもまた事実です。
ここでは、社会人留学のスタイルや目的、メリット・デメリット、再就職先、渡航先、かかる費用などを徹底解説します。
社会人留学とは
社会人留学とは、一度社会に出た就業経験者が海外の学校で学ぶことを指します。
学生時代の留学が異文化交流や語学力向上に重点を置くのに対して、社会人留学では多くの場合、キャリアアップや現地就職など目的がより具体的になるのが特徴です。
ほとんどのケースで退職や休職が必要となり、これまで築いたキャリアを一時的に手放すリスクを伴いますが、社会人経験がもたらす深い視野と真剣な取り組みによって、留学後は新しいチャンスを掴めるでしょう。
社会人留学は、新たな人生の道を切り開く大きな一歩となります。
社会人が留学する4つの目的
社会人が留学する目的は、主にキャリアアップやリフレッシュなどが挙げられます。
また、英語力を身につけると人生が豊かになりますし、海外移住も視野に入るでしょう。
キャリアアップ
社会人が留学を選択する大きな理由の1つが、キャリアアップです。
特に異業種への転職や上位職への昇進を目指す際に、海外で得た専門知識や経験は大きなアドバンテージとなります。
社会人の経験を持つことで、留学中の学びがより実践的かつ具体的なものになり、効果的なキャリアプランニングができるでしょう。
特にグローバルな環境での仕事を志す方は、海外留学を通じて質の高い経験を積み、合わせて英語力も強化して、新たなステージに備えましょう。
リフレッシュ
社会人が留学を選ぶ理由の1つとして、リフレッシュも挙げられます。
海外での全く新しい生活体験を通じて、これまでに溜まったストレスを解消することが目的です。
キャリアを積むほど増えていくストレスから一時的に離れ、異文化の中でリラックスすることは、精神的な再生にもつながります。
社会人留学は「逃げ」だと捉える人もいますが、ワーキングホリデーは年齢制限がありますし、結婚で家庭をもつと留学の機会を逃すことも。
一度きりの人生を充実させるため、リフレッシュが理由の留学チャレンジもアリでしょう。
英語を人生に活かす
社会人の留学によって得た英語力は、今後の人生に活かせます。
最新の技術や価値観の多くは英語で共有されており、英語力があればこれらの情報にいち早くアクセスでき、理解も深められます。
一方で、社会人になると英語学習の時間を確保するのは難しく、日常生活では日本語を使うため、英語力を向上させるのは容易ではありません。
そこで海外留学を選択して集中的に英語を学べば、その後のキャリアにおいても英語を活かすチャンスが増えるでしょう。
英語力を身につけると、社会人としてのキャリアをより豊かにできます。
海外移住
社会人の留学は、海外での就労や移住への足がかりとなります。
日本でのキャリア経験を活かせば、専門職として移民プログラムに応募することが可能です。
特にオーストラリアやニュージーランド、カナダなどの国々は、仕事とプライベートのバランスが取れる上に幸福度も高く、多くの人が移住に成功しています。
ただし移住には多くの要件があり、その準備には長い時間が必要です。
移住を視野に入れている場合は、早めに留学の準備を始め、夢の実現に向けて計画的に進めましょう。
社会人留学のスタイル
社会人の留学スタイルには、短期留学をはじめ、語学留学や専門スキルアップ留学、インターンシップ、そして大学留学があります。
また、年齢や国に制限がありますが、ワーキングホリデーも手段の1つです。
短期留学
短期留学は、1週間〜3ヶ月程度の期間を海外で過ごすスタイルの留学です。
休職や退職はせず、主に長期休暇を利用して参加するため、社会人にとってリスクが少ないのが大きなメリット。
期間は短いですが、特定のスキルを集中的に学ぶことができますし、仕事のストレスから離れてリフレッシュすることも可能です。
また、将来的に長期留学を考えている人は、短期留学で得た貴重な経験によって、その後の留学計画をスムーズに進められるでしょう。
語学留学
語学留学とは、海外の語学学校で英語力を伸ばすための留学スタイルです。
特にキャリアアップを目指すものの、具体的な方針が定まっていない方に最適でしょう。
人気のあるコースには、ビジネス英語を学べるクラスやTOEIC試験対策などがあります。
これらを受講すれば、TOEICスコアの向上など、具体的な成果を得ることが可能です。
形のある成果を残すことができれば、将来の転職時に有利なアピール材料となります。
専門スキルアップ留学
専門スキルアップ留学は、特定の分野で高度な技術や知識を習得するための留学スタイルです。
マーケティングやホスピタリティ、アート、ファッション、英語教授法など、日本より進んだ分野を本場で学ぶことで、深い専門知識が身につきます。
多くのコースでは専門資格の取得が可能で、就職や転職において大きくアピールできます。
ただし、スキルアップ留学には一定の英語力が必要です。
留学前に語学学校で英語レベルを向上させておくなど、計画的な準備が求められます。
インターンシップ
インターンシップ型の社会人留学は、海外の企業で実務経験を積むことが目的です。
選択できる職場は多岐にわたり、主にホテルやIT企業、航空会社、貿易商社、旅行会社などが含まれます。
有給・無給の2種類があり、現地企業だけでなく外資系や日系企業での勤務も可能です。
インターンシップでは実践的なスキルや国際的な感覚が身につきますが、顧客はネイティブであることが多く高い英語力が求められます。
そのため、ビジネスメールや電話応対などで用いるビジネス英語は、事前に語学学校でしっかりと学んでおく必要があるでしょう。
ワーキングホリデー
ワーキングホリデーとは、海外で就労しながら1〜2年間を現地で過ごせる制度です。
語学学習や職業体験、旅行などを組み合わせて、自由に海外生活を満喫できます。
日本は現在29カ国とワーキングホリデー協定を結んでおり、ほとんどの国で30歳以下が対象です。
また、国によっては申請者数に制限があり、すぐにビザが下りるとは限りませんので、検討は早めに始める必要があります。
ワーキングホリデーは多様な国際経験を積みたい社会人にとって、たいへん魅力的な制度です。
大学留学・大学院留学
海外の大学や大学院で学ぶ大学留学・大学院留学は、専門知識を深めてキャリアを充実させられる留学スタイルです。
これらの留学によって、日本では得られない実践的なスキルや高度な知識が身につきます。
また、留学中に築いた国際的な友人関係は、将来のビジネス展開において重要なネットワークとなるでしょう。
グローバルな視野を持つ社会人にとって、大学留学・大学院留学は非常に価値のある経験となります。
社会人留学のメリット・デメリット
社会人留学には、今までの就労経験を留学に活かせるというメリットがありますが、一方で自分のキャリアにブランクが生じてしまうのがデメリットです。
メリット
社会人留学のメリットは、今までの就労経験を留学に活かせることです。
今ある知識やスキルを活用しながら、専門スキルアップ留学やインターンシップ、大学留学を通じて、ビジネスの最前線で活躍する人たちとともに学ぶことができます。
社会人経験を持つことで、海外の職場文化やビジネス観といった新しい視点も得られ、実践的なビジネス英語の習得も可能です。
また、日本での生活を客観的に振り返る貴重な機会となりますので、自己成長にもつながるでしょう。
デメリット
社会人留学のデメリットは、自分のキャリアにブランクが生じることです。
日本人の多くは大学卒業後、社会人となってそのまま定年まで働くのが一般的であり、留学によあるキャリアの中断はネガティブに捉えられることがあります。
そのため、留学から戻って再就職を目指す際には、留学中に得た経験やスキルをどのように活かすのかという視点が非常に重要です。
留学を成功させるには、学生時代以上の目的意識を持って取り組むことが求められます。
留学後の再就職先
ここからは、留学後の主な再就職先として、6パターンの職種を紹介します。
国内・海外営業
留学経験は、国内外の営業職において大きな強みとなります。
国内企業においては、留学で培ったコミュニケーション能力や多文化理解が役立ちます。
海外企業では、さらに英語力を活かして海外の取引先とのやり取りが増えるため、留学で得た英語スキルが役に立つでしょう。
帰国後の再就職では、これらの留学経験をアピールすることが大切です。
そのためにも、留学中は積極的にさまざまな人々とのコミュニケーションを図り、英語力の向上に努めることが求められます。
外資系企業
留学後に外資系企業に再就職することは、得た知識や経験を活かせるベストな選択です。
これらの企業は世界規模でビジネスを展開しており、グローバルな視野を持つ人材を求めています。
多くの企業が成果主義を採用しているため、結果次第では高い収入を得るチャンスも。
社内での公用語は英語であることが多く、スムーズなコミュニケーションのためにはTOEIC800点以上の英語力が必要です。
外資系企業への再就職は、想定以上のキャリアアップを果たせる可能性があります。
旅行会社・ホテル
旅行会社やホテル業界では、グローバルな視点を持つ人材が求められます。
インバウンド需要の拡大によって、英語を含むコミュニケーションスキルが重視されているのです。
観光業界全般において英語での接客をこなせる人材は現在でも不足しており、特にホテルでは需要が高まる一方に。
旅行会社でも、海外ツアーの企画や現地との調整、海外添乗員としての業務などで高い英語力が必要とされています。
留学経験があると、これらの職種での就職やキャリアアップにおいて有利に働きます。
貿易事務・英文事務
貿易事務や英文事務では日常的に英語の文書作成が求められますので、留学で磨いた英語力を十分に発揮できる職種です。
貿易事務では輸入・輸出に関する書類作成や英語によるメール、電話応対が主な業務です。
留学経験があると、これらの仕事を効率的にこなすことができます。
さらに、国際的な文書を扱うことで、各国の法律や貿易のマーケティング、専門的なスキルも自然と身につきます。
留学から戻った後、これらの職種は留学で得た英語力と経験を最大限に活かせる場です。
バイヤー
バイヤーは、留学で培った国際感覚やビジネス英語力を活かせる、とても魅力的な職種です。
バイヤーとは、店舗に並ぶ商品を海外から買い付ける仕事。
ブランド品や食品、家電、雑貨など幅広い商品に関する買い付けを担当するため、海外企業との交渉能力が求められます。
これには、異文化理解や語学力のほか、製品に関する深い知識や市場動向の理解が不可欠です。
留学後はこれまでのキャリアを振り返り、今ある知識がどのようにバイヤーとして役立つかを考えながら、自分のスキルの棚卸しを行いましょう。
大学の事務
留学経験は、大学事務という職種でも大いに役立ちます。
最近では多くの大学が海外からの留学生を募っており、英語が堪能な人材は貴重な存在です。
留学経験者であれば留学生の不安を解消し、円滑な学生生活をサポートできます。
また、海外留学を希望する学生の相談にも乗れるため、自分の経験をフルに活かせます。
就職活動においては、留学で磨いた語学力やコミュニケーション能力を全面に出し、再就職のチャンスを掴みましょう。
社会人留学におすすめの国
社会人留学におすすめの国としては、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどが挙げられます。英語の母国であるイギリスも、有力候補の1つです。
アメリカ
社会人留学先として、アメリカは非常に人気があります。
英語力向上だけでなく、ビジネスやマーケティングなど、世界最先端の知識を学べるからです。
学校や留学プログラムの選択肢が非常に多彩で、自分に合ったものを選べます。
アメリカは「人種のるつぼ」とも言われており、さまざまな背景を持つ人々と交流できるのも大きなメリットです。
アメリカで得た国際的な経験は、グローバルなビジネスシーンにおいて大いに役立つでしょう。
カナダ
カナダは、日本人留学生に人気の高い国です。
治安の良さと異文化への寛容さが特徴で、過ごしやすい環境が整備されています。
社会人向けのプログラムも豊富に用意されており、語学留学からインターンシップ情報まで、多様な選択が可能です。
ワーキングホリデーでも人気のある国で、教育レベルも世界的に高く評価されています。
ケベック州では、英語とフランス語の両方を学べるのもメリット。
英語圏の中でも永住権取得のハードルが比較的低い点も、カナダを留学先としておすすめする理由の1つです。
オーストラリア
オーストラリアへの留学は、専門的なスキルの習得を目指す社会人に最適です。
質の高い専門学校が多く、ヨガインストラクターや英語指導者などの資格が取得できます。
治安も非常によく、多民族国家であるため留学生にも寛容で過ごしやすいのが特徴です。
ワーキングホリデー先としてもカナダと並んで人気のある国で、最長で3年間の滞在が認められています。
温暖な気候と豊かな自然、国民性の大らかさは、日本のストレスフルな生活からのリフレッシュにつながるでしょう。
ニュージーランド
ニュージーランドは、落ち着いた環境に留学したい社会人におすすめの国です。
都市の規模は小さく、雄大な自然に囲まれて穏やかな生活を送れます。
多民族国家であり、異文化交流の機会が豊富な上に治安も良好です。
国民性はフレンドリーで物価も比較的安いため、日常生活を快適に過ごせます。
ワーキングホリデーの協定国ですが、学生ビザでもアルバイトできる点も魅力的です。
教育水準も高く、質の高いイギリス英語を学べます。
イギリス
イギリス留学は、澄んだ発音のクイーンズイングリッシュを学べる国です。
日本人学生が比較的少ないため、英語漬けの環境に身を置くことができます。
世界的な大学として有名なオックスフォード大学に代表されるように、教育の質が非常に高く、サッカー、美容、アート、デザイン、音楽、バレエなど、特定の分野に特化した留学プログラムも充実しています。
これらは、留学後のキャリアに大いに役立つでしょう。
ワーキングホリデーも可能ですが、枠には制限があるため、早めに計画を立てましょう。
社会人留学にかかる国別の費用
社会人留学におすすめの5カ国における大まかな費用を、渡航期間ごとに一覧にしました。
下記はいずれも、渡航費、滞在費、食費などに加えて、語学学校の授業料を含めたトータルでの金額です。
1ヵ月 | 3ヵ月 | 半年 | 1年 | |
---|---|---|---|---|
アメリカ | 90万円 | 150万円 | 275万円 | 520万円 |
カナダ | 80万円 | 120万円 | 210万円 | 400万円 |
オーストラリア | 85万円 | 130万円 | 230万円 | 430万円 |
ニュージーランド | 80万円 | 120万円 | 210万円 | 400万円 |
イギリス | 90万円 | 155万円 | 285万円 | 540万円 |
まとめ
ここでは、社会人留学のスタイルや目的、メリット・デメリット、再就職先、渡航先、かかる費用について徹底解説しました。
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