ロンドンのワーキングホリデーYMSで様々な経験をし視野が広がった
ロンドンでワーキングホリデー(YMS)を体験された市川紗奈さん(女性)の体験談のご紹介です。20代後半の時に、二年間イギリスのロンドンにてワーキングホリデーをご経験。ワーキングホリデーに行くまでは社会人として東京で働いており、忙しくも充実した毎日を送られていました。
イギリスでワーキングホリデーしようと決意
小さい頃から海外への憧れがあり、学生の頃も旅行学科を専攻し、社会人になってからも時間があれば友人や家族と一緒に色々な国へ旅行に行っていました。その中でも、イギリスに初めて行った時の衝撃は忘れる事ができませんでした。
旅行でイギリスへ行った時、私が一番魅了されたものはロンドンの街並みの美しさでした。古くから存在している建物に加え近代的な建物も併設している街並み、その光景は私にとって新鮮かつこの街に住んでみたいと思わせる瞬間でした。
旅行から帰ってきても、もっと時間があれば様々な経験ができるのに、もっともっと現地のことを知りたい、と後ろ髪を引かれる気持ちの毎日でしたが、イギリスにもワーキングホリデー制度があるという事を知り、迷うことなくワーキングホリデーにてイギリスのロンドンで二年間生活をしてみようと決心をしました。
ロンドンで経験したことない仕事にチャレンジ
実際にワーキングホリデーにてイギリスで生活をしたのは、2011年4月から2013年4月の二年間になります。
ロンドンで生活をするにあたり、まず必要だと思ったのは現地の銀行口座でした。日本から持って行った現金の保管や仕事を始めた場合に給与の振り込み先として必要だと思ったからです。
銀行口座はパスポートとビザがあれば簡単に作れるものだと思っていたのですが、そのほかにも自分の住所を証明できる物が必要と言われ、銀行の方にアドバイスを頂きながら、つたない英語で様々なところと電話でやりとりをしました。
しかし、なんとか聞き取れても返答する事ができなかったりと、銀行口座を開設するのに、とても苦労し時間を費やしたのを覚えています。
無事に銀行口座が開設できたのも束の間、次は現地で生活するために仕事を探し始めました。
日本では旅行関係の仕事をしていたのですが、このワーキングホリデーでは今までに経験したことのない職種にチャレンジしてみようと仕事探し始めました。
ロンドンに来たからには、ロンドンでしか働けない仕事またはロンドンにしかないお店で仕事をしてみたく、ウェブサイトなどを使って仕事探しをしていたのですが、なかなか見つからず。見つかって履歴書を送っても返信が来ないことがほとんどでした。
そんな中、知人からアドバイスとして、働いてみたいと思うお店などに行き直接履歴書を渡してみるのも一つの手段だよ、と教えてもらいました。
履歴書を片手に働いてみたいと思ういくつものお店をまわりました。自分の足で仕事を掴みに行くとはまさにこの事だなぁ、と思いながら何日も街中を歩き周りました。
ある日、いくつか履歴書を渡したうちの一箇所から連絡がありました。連絡をもらったのはイギリスの老舗の手帳屋さんからでした。その後すぐに面接をすることになり、そして働き始めることが決まりました。
店舗は私を含め全員が女性スタッフでした。またスタッフたちもヨーロッパの様々な国からロンドンにきて、生活をしているスタッフが多数いました。
そのお店で仕事をするにあたり一番苦労したのは、お客さまからの電話対応でした。なかでも住所の聞き取りには本当に苦労しました。優しいスタッフたちに助けられながら、毎日必死に電話対応をしていたのも今では良い思い出です。
視野が広がった2年間のワーホリ体験
イギリスで二年間生活をしてみて、たくさんのことを得ることができました。
仕事の探し方一つにしても、日本とは全く異なった方法で見つけることができたりと、型にはまらずに物事を考えられるようになったこともその一つです。また柔軟に物事を受け止められようにもなりました。
日本で生活をしている時は、どうしても肩に力が入ってしまい物事を見る視野が狭くなってしまっていたのですが、ロンドンにて様々な経験をし、多くの素敵な友人に出会うことにより、今までよりも視野が広がり、肩の力を上手く抜きながら生活ができるようになりました。
その他にも、今まであまり関わりがなく経験する事がなかったことにも挑戦することができました。
例えば、多くのロンドンのミュージアムは無料で開放されているので、足を運んでみたり、夏場の公園ではサイクリングを楽しんでいる人がたくさんいるので体験をしてみたりと、日本にいる時には関心があまりなかったことでも、ロンドンに来て経験をしてみることによって、今まで経験したことがなかった分野の楽しみ方を新たに知ることができました。
また、ワーキングホリデーを二年間経験し、新しいことを学ぶのに年齢は関係ない、いつまでも何歳になっても様々なことに挑戦し続けていこうと前向きな気持ちになることができました。
自分の考えを言葉にしよう
海外で英語を話そうとすると、どうしても発音や文法が気になってしまい、肝心の伝えたいことが伝わらずに終わってしまうという事があるかもしれません。しかしイギリスはヨーロッパ圏ということもあり、多くの国の人がロンドンで生活をしていて、様々な個性が集まった街だと思います。
その街で私が出会った人たちは、文法や発音がどうとかよりも、いかに自分の伝えたいことを相手に伝えるか、自分の考えを言葉にするかに重点をおいていると感じました。
そこに気付いてから、私も文法や発音に捉われず伸び伸びと会話をすること、自分の考えを伝えることを念頭に置き英語を話すことによって、英語力がとても伸びたように思います。
最初は話すタイミングが掴めなかったり、伝わらないとモヤモヤすることがあるかもしれませんが、諦めずに自分の伝えたいことを話し続けてみてください。諦めずに伝え続けていれば、自分の好きな国、関心がある国、興味がある国で意思疎通ができることがどれだけ楽しく充実するかを実感できる日が必ずくると思います。
ワーキングホリデーを経験するにあたって、様々な不安や疑問、悩みが出てくると思います。また色々な選択肢を迫られる場面もくるかもしれません。そんな時は自分が楽しいか楽しくないか、ワクワクするかしないかで、選択肢を決めてみるのも一つの方法かと思います。
限られた時間の中で様々な事があると思いますが、悩みや不安などを忘れてしまうくらい素敵で楽しくかけがえのない毎日が待っていると思います。