世界一周旅行中に夫婦で経験したボーンマスでの語学留学

世界一周旅行中に夫婦で経験したボーンマスでの語学留学

ボーンマスで語学留学を体験された中川優子さん(女性)の体験談のご紹介です。約10年前にご夫婦でバックパッカーとして世界一周の旅行中にイギリスのボーンマスにて1ヵ月間語学留学をご経験。現地の家庭に1か月間夫婦でホームステイされておられました。

中川優子さん(女性)

  • 中川優子さん(女性)
  • バックパッカーとしてご夫婦で旅行中にイギリス・ボーンマスに1ヵ月の語学留学。ホームステイも経験し現在もステイ先との良い関係が続いておられます。

10年前、私は夫婦で世界一周の旅に出ていました。中国から西回りで始まったバックパッカーの旅。当時は20代後半で、私も夫も社会人でしたが、旅行ではなく現地の人たちの目線で世界を見てみたいという想いで、仕事も退職して旅に出ることに決めたのです。

その旅の途中で、イギリスのボーンマスに1ヶ月語学留学をしました。実は、日本を出発する時点では語学留学するなんて計画は全くありませんでした。

世界一周中に、なぜイギリスに語学留学?

世界一周中だったのに、どうして語学留学をしたのかというと、単純に「世界の人たちともっと踏み込んで会話がしたい」という理由でした。

旅に出る前は、言葉が通じなくても何とかなる!と思い十分な英語学習をすることもなく旅立ちました。人間のコミュニケーションは言語情報が1割、非言語情報が9割と言われているので、笑顔やジェスチャーで何とかなる!という気持ちでした。

それは、実際に旅をしていても間違いのない事実で、「〇〇駅はどこですか」「私たち〇〇で困っている!」など、共通言語がなくても、何とかやっていけました。ただ、それは必要最低限のコミュニケーションであり、旅が日常であった私たちにとって、人との関わりが一定レベル以上に広がらないことは、毎日の充実度に直接影響することを実感したのです。

このような理由で、旅の途中からオンラインで語学学校の紹介エージェントとコンタクトを取り、海外を旅しながら語学留学の準備を進めていきました。

トラファルガースクエア

なぜ、イギリスのなかでもボーンマスに留学を決めたのか

世界を旅していると、同じように世界中を旅してきた日本人と出会います。旅人の会話は「インドの〇〇は良かったよ」や、「チリの〇〇という街のレストランはここが美味しかった!」など、リアルで有益な情報交換になります。

そんな会話の中で「イギリスのことを悪く言う人は誰もいない。是非行くべき」と勧められたのです。当初はイギリスに滞在する予定はありませんでしたが、その言葉にイギリスで語学留学をすることを決定。

さらに、留学経験が豊富な旅人にも出会い「本気で語学を勉強したいなら、日本人が1人もいないようなマイナーな街を選んだ方が良いよ」というアドバイスから、ロンドンから離れた場所にしようと決めました。

10月のイギリスはもう寒い時期だと聞くので出来るだけ南で海が近いといいな、という気持ちでボーンマスに決めたのです。

いよいよ始まった夫婦での学校生活

気軽な気持ちで決めた留学先のボーンマスは、理想的な留学先で選んで正解でした。

実際に、イギリス国内でも有数のリゾート地で、ホームステイ先の周辺の治安も良く、少しバスに乗れば美しいビーチに出ることができました。

語学学校の場所は街の中心地に近く、授業の後にクラスメイトのトルコやスペイン、コロンビア等多国籍の女子たちでショッピングやカフェにくり出していました。

旅に出る前は社会人で、そして留学直前は旅人をしていた私にとって、何かを学ぶこと、そして夫以外の友達と話ができることはとても新鮮で、充実した日々でした。

超えなければならなかったのは自分自身の壁

とても恵まれた環境で学ぶことができていたのですが、わずか1ヶ月という短期の留学期間でできることは限られています。その短い期間で、自分のできる限りのことはしようと決めていました。

金銭的な理由で授業は午前中のみ。午後は市の図書館でオーディオブックを借りて勉強し、夫婦間の会話もできる限り英語にしました。だけど、本当に必要なのはもっとクラスの輪に入って行くことでした。

同じクラスのデンマークやサウジアラビア、トルコなどから学びに来ていた子たちは、みんなどんどん発言しているなか、私は理解していなくても雰囲気で返事してしまうクセや、発言せずに聞き手になるばかり。日本のように手厚くフォローしてもらうことはありません。

発言のない生徒は存在していないかのように進む授業。失敗を恐れるあまり、学びのチャンスを少しずつ失っていました。

間違えるのが怖い、という気持ちの裏にあるプライド。それは自分自身で乗り越えなければならない壁で、その事に気付いたのはもう留学生活の後半でした。

授業中に発言するようになると、先生からは「あなたはココが苦手だから気をつけなさい」など、的確なアドバイスももらえるようになったのです。気づいたときからでも良いので行動して良かった、と思えた経験でした。

イギリスの家族

語学学校以外での学びが大きかったのが、やはりホストファミリーと過ごした日々です。

私たち夫婦を受け入れてくれたホストファミリーは、生後3ヶ月のベビーを育てていたご夫婦でした。夕食のみ一緒に食事をするのですが、そこでホストマザー手作りの食事を食べながら、今日は何を勉強したの?から始まる会話が日課。週末には、カーブーツセール(フリーマーケット)や自然公園、ウィンドウショッピングなどなど、ボーンマスらしいイベントに連れ出してくれました。

フラットを借りるという選択もありましたが、ホームステイでなければ、イギリスの家族が朝食に食べるポリッジやゴールデンシロップなんて知ることもできなかっただろうと思います。

イギリス留学から10年以上経ちますが、今でも年に1度はハガキを送りあう大切な家族です。

これからイギリス留学を目指す方へ

世界各地の人々と、もっと深くコミュニケーションを取りたい気持ちで決めた短期留学でしたが、英語力をつけるという目的以上に、自分からアプローチしていくメンタルを鍛えられたことが大きな収穫でした。

私が授業で特別好きだったのが、教科書に出てくる習慣やことわざについて、クラスメイトたちそれぞれ自分の国はこうだよ!と、伝え合う瞬間。日本、韓国、サウジアラビア、リビア、コロンビア、イタリア…国境を越える感覚ってこういうことか、と感動しました。

このように、当時を思い返しながら書いていると、夫婦で通学した朝もやのかかるボーンマスの街並みや、イギリスの冬の始まりだった冷たい空気をありありと思い出され、誰にも奪われることのない人生の宝物です。

留学を考えておられる方には、すばらしい体験が待っていること、それだけを期待して出発してもらいたいと思います。

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