オックスフォード大学院留学~英国2つ目の大学院

オックスフォード大学院留学~英国2つ目の大学院

イギリスの留学体験談お二人目の第5弾(最終回)をお届けします。ロンドンに語学留学をされた後に社会人経験を経てヨーク大学の大学院へMA(修士号)留学され、その後オックスフォード大学の大学院でも留学生活を送られた華小路エリカさんの体験談です。華小路エリカさんは、現在フランスに在住されておられます。フランスで留学される前にオックスフォードに大学院留学をされていました。オックスフォード大学の留学生活はどんな感じなのか興味ある方もおられるかと思います。

オックスフォード大学院生活のご紹介にあたり

日本の大学を卒業後、大学助手を経て某省勤務後、英国のヨーク大学院で修士課程に留学。その後、英国で2つ目の大学院はオックスフォード大学を選択しました。ヨーク大では勉強に追われたので今度は学生生活を充実させようと思ったのですが、その矢先、、、、。憧れのオックスフォード大学院の留学生活をご紹介してまいります。

オックスフォード大学を選んだ理由

ヨーク大学では1年間に4つの小論文と1つの大論文を提出し、小論文は全て合格したものの、最後の大論文の結果は9月まで待たねばならず、次の大学院進学にあたっては、「修士取得予定」という肩書で探さなければなりませんでした。

2つ目の大学院を探した理由は、1年間の留学生活が短いと感じたこと、勉学以外の学生生活ももっと楽しみたいという希望があったからです。候補として幾つか上がり、王室のウィリアム王子夫妻が通ったセント・アンドリューズ大学も、王子とは関係なくかなり気に入りました。

結局オックスフォード大学を選んだのは、夏にヨークまで私を訪ねてくれた東大のS助教授が、ご自身が留学したオックスフォード大学を薦めてくれ、推薦状も書いてくれたこと、また、東京の大学時代の恩師も同大に留学した経緯から、同じく推薦状を書いてくれ、2通の推薦状の効果で同大への進学が決定した次第です。

オックスフォード大学のカレッジとコース選び

オックスフォード大学もカレッジ/学寮制で、留学に際してはどのカレッジにするか最初に選ぶ必要があります。個人的にはずっと女子校に慣れていたので、同大で唯一の女子専用カレッジ(当時)で、サッチャー女史などを輩出した名門サマーヴィルカレッジに行きたかったのですが、難関で門戸は狭かったです。結局、S助教授も通い国際関係の充実しているセント・アントンニーズカレッジを選びました。

ここでの進学コースは博士課程を希望したのですが、ヨーク大学院での修士号取得は9月を待たねばならず、まだ修士を取得していないという理由で、博士課程準備コースという位置づけで留学を許可されました。また、同カレッジには「女性学」といった学部は存在せず、私が選択した学部は「社会学」で、その中の「Humain Studies/人間社会学」学科を選びました。

その理由は、ヨーク大学で女性学を研究するうち、男性側の問題も浮き彫りになり、今度は平等に「男性学」も研究しなくては、という半ば使命感のような動機があったのかもしれません。

エリート主義の頂点、オックスフォード大学

オックスフォード大学では学生とも交流頻度を増やし、楽しい留学生活を期待したのですが、外国人の留学生は大人で知的で優しい人が目立つものの、現地英国人学生は鼻につくほどエリート臭を放っていました。エリート主義に関する沢山の面白エピソードがあるのですが、その中で私が不快に感じた逸話をご紹介します。

英国人エリートにとって「おフランス」は憧れの国のようで、英国人にとって「フランス語を話せる」というのは、「日本人が英語を話せる」的なプライドを満足させてくれるツールのようです。ある日、4~5人の英国人院生と談話していた時、突然フランス語での会話に切り替わりました。当時フランス語など理解できない私は、突然ポツネンと蚊帳の外に放り出された孤立感を味わいました。

彼らにとっては「フランス語が話せる自分を私の前で自慢気に披露したい」といった自讃行為だったのでしょうが、この時の悔しさが次の「フランス留学」の決め手となりました。「いつかフランス語をマスターして、オックスフォードにリベンジしに戻ってくる!」と誓ったものでした。後年、それは実現されました。

突然の帰国

オックスフォード大学に留学後しばらくして、歯痛が起こり歯医者に行く必要が生じました。しかし英国の歯医者は評判が悪く、ある日本人留学生は英国で治療した歯が腐って結局抜歯するはめになったといったエピソードも聞き、これは日本で治療するしかないと、日本に歯の治療のため帰国することになったのです。

それがきっかけとなり、オックスフォード大学での博士課程進学を一時的に断念することになりました。

元々、博士課程D.Philは3年以上の在籍が必要なため、その財源確保や調整にも一度日本に帰国の必要を感じていたため、これがいい機会となりました。大学側では、いつでも席を開けてくれているとのことなので、準備が整ったら同大の博士課程に進学する予定でしたが、結局日本で仕事のオファーがあり、その後も英国ではなくフランスに留学することとなり、オックスフォード大学に学生として戻ることはありませんでした。

まとめ

以上、第1回から5回に分けて、ロンドンの語学学校、ヨーク大学院、オックスフォード大学院と3つの留学生活をご紹介してまいりました。

それぞれに独自の楽しみ方や学問の充実がありますが、いずれも大きな宝となったのは、国際的な人脈を広げる、異国の中で日本を再発見する、自分の視野を広げる、といった地球的視野からの貴重な経験でした。

地球を外から見た飛行士が、その後の人生観が180度変わると言っているように、日本を日本人である自分を異国から見つめることは、これまでの自分の価値観や考え方に新しい風を吹き込むことでしょう。一度外を知った人間は、それまでの自分とは違う者になっていることを、是非実感し体験されてみて下さい。

オックスフォード大学での留学がどういったものなのか垣間見れたかと思います。オックスフォード大学やケンブリッジ大学へ進学しようと思うとなかなかの狭き門ではありますが、語学留学とは異なる世界が待っていると思います。チャレンジできる方は是非オックスフォード大学への留学にもチャレンジしてみてください。

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