オーストラリアに語学留学するメリットとデメリット
オーストラリアは、南半球のオセアニアに位置しており、日本の真下にある自然豊かで広大な土地を有している国です。
オーストラリアでは、6つの州、1つの準州、1つの特別区から成り立っており、首都はキャンベラで人口が約2022年12月時点で2,626万人になります。
オーストラリアは、外国人が多く多様な文化を体験でき、都会や娯楽、海や緑など自然が近く、留学生にとって非常に過ごしやすい国です。このことからオーストラリアは人気のある留学先です。
オーストラリアの都市で特に人気のある留学先は、シドニー、メルボルン、ブリスベン、パースなどがあります。その他にも、オーストラリア留学では、ケアンズやアデレードもおすすめの留学先です。
それでは、オーストラリアで英語を学習する語学留学の特徴には一体どのようなものがあるでしょうか。メリットとデメリットに分けてそれぞれ説明していきます。
オーストラリア語学留学の特徴
オーストラリアの語学留学の最大の特徴は、質の高い教育を受けることができることです。それはオーストラリア政府によって厳しく審査されている制度があるということからも頷けます。
政府による認可制度
オーストラリアの語学学校では「CRICOS」とよばれる政府の認可制度があります。これは、留学生を受け入れる語学学校で、学生に質の高い教育やサービスが提供できるかどうかの国の認定制度です。
このCRICOSに認可されていないと、学生ビザによる学生を受け入れることができません。
そのため、オーストラリアの語学学校では、質の高いコース内容や経営状態が高い水準を保っています。
また、オーストラリアでは、ESOS法という制度もあります。これは、現地でオーストラリア人と同じような教育を保証して、彼らと留学生の教育の不利益をなくすような制度です。
このような法律があるため、オーストラリアではレベルの高い教育を受けることができます。
学生ビザの厳しい規定
オーストラリアでは、学生ビザの規定が厳しいことも語学留学の特徴です。
オーストラリアでは、3ヵ月以上の留学の場合、学生ビザが必要となります。
学生ビザを申請するには以下の規定が設けられています。
- オーストラリアでの法律を遵守すること
- 政府の認可制度である「CRICOS」を認定されている語学学校に通うこと
- フルタイムで就学すること
- 留学中のコースは8割以上出席すること
- OSHCという保険に加入すること
- 学業成績は平均以上を保つこと
- 同じコースの履修は1回のみ
これらの規定を守らないと学生ビザが取り消される可能性があります。
このため、学生ビザの規定が厳しいため、留学中は必死に勉強せざるを得ない状況で、学業に専念できる環境にあります。
学生ビザで働ける
オーストラリア留学では、学生ビザで就労可能なことも特徴の1つです。
オーストラリアに留学した場合、学生ビザの保持者は1週間で20時間まで働くことができます。他の英語圏であるアメリカやイギリスでは、一部例外はありますが、学生ビザで基本的に働くことはできません。
一方で、オーストラリアの学生ビザの場合、現地で働くことができます。
授業料や生活費が高くて留学することが難しそうだと考えていても、現地でアルバイトすることでお金を稼いだり、アルバイト先で、授業で習った英語を使用することで実践的な英語を学ぶことができます。
その他にも語学学校での勉強以外に、就労経験や人間関係の構築など新しい経験を積むことができることもオーストラリアの語学留学の特徴です。
オーストラリア語学留学にかかる費用
それでは、オーストラリアに留学する場合どのくらいの費用がかかるのでしょうか。少し例を挙げながら見ていきたいと思います。
為替レートは、2023年11月時点での情報を参照し、1オーストラリアドル=97円で計算しています。
シドニーの語学学校の場合
オーストラリアに留学した場合、1ヵ月約35万円から1年間で約410万円の費用がかかります。
実際には、食費や交通費、航空チケットなどの費用を含めると上記の金額以上に留学費用がかかります。
ここでは、日本人に人気のあるシドニーの語学学校を紹介します。ナビタスイングリッシュ(シドニーハイドパーク校)は、オーストラリアで伝統と実績のある私立の語学学校です。自然が豊富にあるハイドパークの近くにあります。
1週間当たり20時間の一般の英語コースを受講し、ホームステイを個室で毎朝晩の1日2食付きで留学した場合の留学費用はざっと次の通りとなります。
期間 | 授業料 | 滞在費 | 合計 |
---|---|---|---|
1ヵ月 | 約20万円 | 約15万円 | 約35万円 |
3ヵ月 | 約60万円 | 約42万円 | 約82万円 |
6ヵ月 | 約120万円 | 約85万円 | 約205万円 |
1年間 | 約240万円 | 約170万円 | 約410万円 |
この例では授業料やホームステイ代のみでご紹介していますので、これらの費用の他に、航空チケットや交通費、保険料、ビザ申請料、雑費などを含めると上記以上の金額になります。
その他に、試験資格のコースや他の都市の場合、留学費用が少し異なることがあります。
オーストラリアに語学留学するメリット
では、オーストラリアに語学留学するメリットはどういった点が挙げられるでしょうか。ここでは3つのメリットをご紹介します。
1. 治安が良い
オーストラリアの語学留学のメリットの1つめは、治安が良く安全に留学できることです。
オーストラリアでは、他の英語圏と比較すると銃の規制がとても厳しいことで有名です。18歳未満が、現地に留学する場合は、政府や警察のチェックの通ったホームステイに滞在することになります。
そのため、オーストラリアでは安全に留学できる国の1つといえます。
2. 日本人も馴染みやすい
オーストラリア語学留学のメリットの2つ目は、多民族で留学生を受け入れやすいことです。
オーストラリアでは、ヨーロッパ、アジア、インド、中東などに先祖を持つ住民がたくさんおり、その住民たちがオーストラリアでは暮らして多民族国家として成り立っています。
その結果、オーストラリア人は、自分とは異なる文化や考えに対して、寛容に受け入れることができます。
そのことから、日本人留学生が現地で生活をしていても、馴染みやすい環境にあります。
3. 時差が少ない
オーストラリア語学留学のメリットの3つ目は、時差が少ないことです。
日本とオーストラリアの時差は、最大で2時間です。他の英語圏に留学すると時差がたくさんある場所がほとんどです。
時差がたくさんあると、体調管理が難しくなったり、日本にいる方との連絡が取りづらくなってしまうことがあります。
しかし、オーストラリアと日本では、時差があまりないため、昼と夜の逆転の生活を経験することなく生活を送ることができます。
日本からオーストラリアへ直行便で渡航する場合も日本を夜遅く出て、オーストラリアへは早朝に着くというスケジュールが多いので、日本の就寝時間に機内でそのまま寝て朝起きたらオーストラリアに到着といったパターンもできます。
そのため体調を心配することなく、オーストラリアに留学してすぐに現地の生活に慣れることができます。
オーストラリアに語学留学するデメリット
では逆に、オーストラリアに語学留学する場合の考えられるデメリットはどのようなものがあるでしょうか。
デメリットも3つ取りあげてみたいと思います。
1. 日本人生徒が多い
オーストラリアで語学留学するデメリットの1つとして挙げられるのが、日本人生徒が多いことです。
オーストラリアでは、時差も少なく、温暖な気候で安全に英語を勉強できる国の1つです。そのため、オーストラリアは日本人にとって人気のある留学先です。
日本人が多いことで、彼らと日本語で話してしまったり、一緒にいる時間が長くなり、英語や異文化を学ぶ機会が少なくなってしまう恐れがあります。
これを考えますと、日本人が多いことはデメリットの1つとなります。
2. オーストラリア英語の訛り
オーストラリアで語学留学するデメリットの2つ目は、オーストラリア英語の訛りがあることです。
オーストラリア英語では、特有の発音やイントネーション、長い言葉を省略することがあります。日本人のほとんどが学校でアメリカ英語を習い、オーストラリアの英語に馴染みがありません。
そのため、オーストラリアの英語を聞き取りづらかったり、苦手に感じることもあったり、馴染むまでに時間が掛かったりと、オーストラリア留学へのデメリットとして考えられるかと思います。
3. 節約が求められる
オーストラリアで語学留学するデメリットの3つ目は滞在先によって節水など節約が求められることです。
オーストラリアは砂漠があり、常日頃から水不足に悩まされています。日本と同じように水を使用することになれば、大家さんやホストファミリーなどとトラブルの原因になってしまう可能性があります。
そのため、オーストラリア留学のデメリットの1つとなる場合も考えられます。
まとめ
以上、オーストラリアの語学留学の特徴やメリット・デメリットを取り挙げてみました。
もちろんここで取りあげた以外の事でメリットに感じたりデメリットに感じたりする点もあるかとおもいますので、個々人の嗜好等に合わせてオーストラリアで英語を学ぶ長所や短所を考えて見て頂ければと思います。
その上で、オーストラリアが語学留学先として最適と判断されましたら、実際にどの町に留学するのか、そしてそこでどういった学校に行くべきかを検討されてみてはいかがでしょうか。