実際アメリカで働くってどうなの?英語力ゼロから渡米しインターンシップをしてみた
アメリカのモンタナ州でJ-1ビザを取得してインターンシップを経験された前田典子さん(女性)の体験談のご紹介です。大学4年生の夏の2ヵ月間モンタナ州のホテルで就業経験されました。英語力ゼロでチャレンジしたインターンシップはどういったものだったのでしょうか。
留学やインターシップに行きたいけれど、英語できないからいけないなんて思っている人いませんか?アメリカでの留学やインターシップに興味ある人必見です。
英語喋れないのにどうやって暮らしていたの?アメリカで何をしていたの?英語力ゼロがアメリカに働きに出て、感じたあれやこれを紹介していきます。
アメリカで働く経験をしながら英語を学びたい
小さな時からアメリカが好きで、英語を流暢に話す人に憧れがありました。
とにかく英語を喋れるようになりたい、それなら現地で学ぶのが一番早い!!と思ったのがきっかけです。
ですが、アメリカ留学となると多額のお金がかかってしまいます。そこで自分自身でやりくりできそうな方法を考えてでた答えが、アメリカで働くことでした。
しかし、アメリカはワーホリの制度がないため、違う種類のビザを取得しなければなりません。
そこで私が見つけたのが、J-1ビザスポンサーの会社です。J-1ビザなら、現地で働くことが可能になります。どうしても学生のうちで、アメリカに行きたかった私は、その会社の、「大学生の夏休み期間中、アメリカにある国立公園でアルバイトをしませんか?」の宣伝に釘付けになりました。
働きながら英語を学ぶこともできて、お金の心配もいらない!!と確信がついたことから、大学4年生の夏、渡米して働くことを決意しました。
英語でコミュニケーションがうまくとれない苦悩の日々
実際にアメリカの就業体験で一番苦労したことは、英語が喋れないことで他者とのコミュニケーションが全く取れなかったことです。言いたいことが言葉にできないこと、相手の気持ちが汲み取れないことがとても悔しかった思い出があります。あまりの悔しさと虚しさで、シャワーで泣いた日々も何度もありました。
私は、ただただアメリカにいきたい!!という気持ちだけできたため、リスニングもスピーキングも全くできずに現地でお仕事をしていました。
現地での仕事は、ハウスキーピングという、ホテルの掃除が中心です。一見して英語をしゃべる必要がないと思われがちですが、チームプレーでの作業により、意思疎通が必要です。また、宿泊者も従業員もフレンドリーの方が多い地域での就業だったため、お客様とたわいもない会話をすることも現地では求められました。
英語ができない私は上司の指示や仕事の行い方の理解に苦しみ、お客様との関わりも挨拶だけと、日々自分の英語のできなさを痛感していました。
そんな毎日でしたが、常に笑顔でいること、真摯に真面目に仕事に打ち込むことでどうにか英語のできなさをカバーしようと働いていました。
「I can help you」と他者を助ける心がけはいつでも持ち、自分の仕事を早く終わらせては、同僚たちに声かけすることを意識して働く日々でした。
英語が喋れない分、自分にできることは何かを考え、その場の状況を汲みとって行動することに毎日必死でした。
その甲斐もあってか、約1ヶ月たった頃には、担当の場所を受け持つことができたり、あなたはいつも私を助けてくれるから私も助けると同僚たちがいろんな場面で支えてくれたりしたのです。
また、「英語ができないのは理解している。私が助けるから、わからないことがあったら言ってください」という言葉を翻訳機を通して伝えてくれる人もいました。
英語が全くしゃべれず苦労したことばかりでしたが、そこから学ぶことが沢山あり、多くの人に支えてもらったことはとても貴重な思い出です。
働くことの概念を変えてくれたアメリカのインターンシップ
アメリカでインターンシップして良かったと思えたことは、皆が仕事を楽しくしている環境で働けたことです。
とにかくどこにいても話に花が咲いていることが多く、自分の働くことに対する概念を変えてくれました。
日本では、お互いに話すことや笑うことはあまりよしとされていませんが、私が働いた先では全く気にする様子がなく、毎日賑わっている職場でした。
いい意味で気が抜け柔らかい雰囲気があり、お互いに自然と笑顔が生まれる環境がありました。
日本では、「おもてなし」の文化があるため、何においてもお客様が第一優先です。しかし、アメリカでは、ものすごく対等な関係に感じられ、失礼のないようにと張り詰めた空気感もあまりなかったのが印象的でした。
働きながら、従業員ともお客さんとも気軽にコミュニケーションが取れることは、日本で感じたことがない雰囲気で、とても心地が良かったです。
他国で働いたからこそ感じる日本の「おもてなし」の素晴らしさ。アメリカの自らが楽しんで仕事を行う素晴らしさ。
文化を象徴する働き方を体験できたことはとても良い経験でした。
互いの文化を理解しそれぞれの良さに気づけたこと、そして、就職する前に、仕事に真面目に取り組む日本の文化と、仕事を楽しむアメリカの文化を体験できたことはかなり貴重なことだと感じています。
固定観念がなくなり色々な事を受け入れられるように
アメリカでのインターンシップを通して多文化に触れあったことで、自分の視野がとても広がりました。
やはり、周りが海に囲まれ世界一安全な国ともいわれる日本で暮らしていると、どうしても外部からの情報を取り込む必要がなくなります。そのため、固定観念や考え方が偏ってしまう日常が私の中では当たり前でした。
しかし実際に異文化交流をすることで、固定観念がなくなり色々な事を受け入れられるようになりました。
他者との交流に壁ができていた私が、こういう文化もあるのか、こういう考え方もあるのかと変化できたのは、アメリカで働かなければ思わなかったことです。経験してよかったととても感じています。
また、実際のアメリカでの生活では、すれ違う人々に、調子はどう?や今日もいい日にしてね!あなたも!と初対面の方とでも関係なくやりとりをしているのが当たり前でした。
誰とでもフレンドリーに関わり、お客様と従業員の間もフラットに会話ができるところはアメリカならではで、とても新鮮でした。
どんどん挑戦してやりたい事へ一歩を踏み出しましょう
いきたい、やりたい、と少しでも思っているなら挑戦あるのみです。不安なことが沢山あったり、いきたいけどなかなか踏み出せなかったりなど、沢山の理由で迷っている人も多くいると思います。
しかし、若ければ若いほど挑戦するハードルは低く、吸収できるスピードも違えば、アメリカで得た経験に磨きをかける時間も多くなります。
英語がしゃべれなかった苦い思い出、世界中に友達ができたこと、素晴らしい出会いに恵まれたこと、渡米して後悔したことは私にはありません。それは、現地に行って成功したことも失敗したことも、今後の貴重な財産になるからです。
これはアメリカに限らず全てのことに共通していえますが、挑戦した分失敗はつきものです。挑戦した人には、挑戦した人にしかできない経験や出会い、出来事がトライした壁の向こう側に散らばっています。
「自由」な国アメリカで味わえる景色は最高ですよ!挑戦は財産に変わります。
一生に一度の人生。アメリカで最高な思い出を作ってください!