ドイツ語学習の楽しさ
ドイツの留学体験談第5弾(あんなさんの最終回)をお届けします。あんなさんが、ドイツ語の学習を進めていく中で「ドイツ語の学習がどんなに楽しいか」、そのポイントをいくつかご紹介してもらっています。
英語の文法と似ている
ドイツ語を勉強していて楽しく感じるときは習得の早さです。
ドイツ語は複雑で難しい言語と言われる通り、格変化や形容詞変化の数の多さには絶望しかけました。しかし、ドイツ語は英語を初めて勉強したときよりも格段に早く文法を理解することが出来ました。
英語は初めての外国語だったので、疑問詞や助動詞など日本語で文法の用語を理解するにも大変だったのを覚えています。
第2言語となるドイツ語は疑問文の場合は疑問詞が先に、主語よりも先に動詞が来るなど、こういった文法は英語と一緒のためすんなり理解ができました。そのため英語を初めて勉強したときの倍のスピードで、ドイツ語の文法を吸収でき、実際に話すことができました。
これは英語以外の言語でドイツ語がヨーロッパの言語だからこそ、体験できた楽しさだと思います。
音が面白い
ドイツ語の独特な発音が面白いです。行くgehenの過去形gegangenを聞いたときは、予想していなかった音の組み合わせだったのでびっくりし面白かったのを覚えています。
英語のオクトパスがオクトプスなど完全に一緒ではありませんが、英語と発音が似ていることが多いです。どこまでが似ていてどこが違うのかを知るのもドイツ語の楽しさだと思います。
ドイツ語は綺麗に聞こえないと言われるときもありますが、ドイツ語は音が面白く、学んでいて飽きない言語だと思います。また英語よりもドイツ語の方がローマ字読みに近いこともあるので、発音しやいと思いました。
ネイティブが話すドイツ語のスピードは英語よりもゆっくりなため、聞き取りやすいと思いました。日本人にとっては英語よりもドイツ語の方が発音は易しいかもしれません。
しかし、ドイツ語はたまにとても長い単語あります。例えば、制限速度を意味する、geschwindigkeitsbegrenzungです。授業をしていた時にこの単語が教科書に当たり前のように出てきたため、びっくりしました。長くてちょっと特別な単語ではなく、普段から使う単語だったからです。
オランダ語が分かる
よくヨーロッパの人は言語が堪能だと言われます。私は留学前、そうなんだくらいにしか思っていませんでした。
モロッコに旅行したときに、たまたまオランダ人3人組と砂漠ツアーで一緒になりました。オランダ人たちはオランダ語で話していたのですが、その会話がほぼ分かることに驚きました。
オランダに行ったときには街や駅で見かけるオランダ語も、ドイツ語とスペルが似ているため推測が出来ました。日本人で第2言語として勉強し始めた私でもオランダ語が分かるなら、ドイツ語ネイティブはもっと分かるに違いないと思いました。
ヨーロッパの人たちは言語が得意だと言われるのは、とても似ているからなのだと分かりました。もともとマルチリンガルになりたくてドイツに留学したので、私にとってはオランダ語も少し分かるのは感動でした。
自信が付く
やはりドイツ語文法が難しく大変な思いをしました。中でも語順はややこしく、この接続詞だから動詞が先に、現在完了形で接続詞を使っているからこの場合は動詞が文末になど、1文を話そうとするだけで、様々な文法を考えないといけないのが大変でした。
ノートに語順についてまとめ、ドイツ人とメッセージをやり取りするときでもいちいち文法や語順を確認し、反復するようにしました。
そのおかげか留学が終わる頃には他の言語をもし勉強したとしても、ドイツ語ができるのだから大丈夫だろう、ドイツ語よりも難しい言語なんてそうそうないと自信が出来ました。ドイツ語で出来たのだから英語でもできる、ドイツでドイツ語を使って生き延びたのだから、日本では何事も問題がないと思えるようにもなりました。
英語力の向上
ドイツにいた1年間は英語をほとんど使わず勉強もしていなかったので、英語は忘れ、ドイツ語の方がずっと得意な状態になりました。
しかし、大学の授業の関係で英語を使う機会は多かったです。最初の頃は接続詞だけがドイツ語になったり、英語を話しながらドイツ語の文法に当てはめてしまうこともありました。
しかし、なぜだかドイツ語を勉強することで英語のスピーキング力とリスニング力が上がりました。1度頭の中で英語とドイツ語を別々にすることで、より文法が整頓され、英語力の向上に繋がったと思います。
いかがでしたでしょうか。ドイツ語を学ぶことで(ドイツ語に限らず他の外国語も含めて)、英語とは一味違った感じ方や体験ができると思います。そして、その体験が逆に英語力向上につながるといった好循環もあります。英語以外の外国語にもチャレンジしてみることは価値あることだと思います。
参考ページドイツ語を学ぶメリットとは?