ドイツの長期留学
ヨーロッパの中でも、勤勉な国民性で知られるドイツ。ドイツはきれいな街並みや豊かな自然、そして独特な文化も多く、魅力あふれる国です。BBCが行う「国別好感度ランキング」でも毎年上位にランクインしています。
半年以上にも及ぶ長期でドイツ語を学びたい方、ドイツに住んでみたい方も多いのではないでしょうか。ここでは、ドイツの長期留学についてご紹介します。
ドイツ長期留学の特徴
ドイツは日本から飛行機で約13時間程東にある、ヨーロッパの国です。ドイツはほかのヨーロッパ諸国の中では比較的治安が良く住みやすいといわれており、留学先としても人気があります。そんなドイツの長期留学の特徴を、大きく4つの項目に分けてまとめました。
ドイツ語を使用する国
ドイツはドイツ語圏の国です。ドイツ話者の人口は約1億3,000万人と言われています。ドイツ語を使用する国の一覧は以下のとおりです。
- ドイツ
- オーストリア
- リヒテンシュタイン
- ルクセンブルク
- スイス
- ベルギーなど
ほかにも、公用語にはなっていなくても一部地域でドイツ語を使用する国もあります。意外と少ないドイツ語話者の人口ですが、様々な国でドイツ語が使用されていることもあり、ウェブページでドイツ語を使用しているサイトの多さは、英語に次ぐ第2位ともいわれています。
世界のほかの言語と比較すると、ドイツ語を使用できるシーンや今後の需要は多いのではないでしょうか。
ドイツ長期留学の種類
ドイツに長期留学する方法は主に、以下の4つになります。
- 語学学校
- 大学などへの正規留学
- 学校間の交換留学
- インターンシップ
語学学校は、ドイツ語を学ぶことを目的とした留学に適している留学方法です。一方、正規留学や交換留学では、ドイツ語を使用してさまざまな科目を学ぶことになります。
ドイツ語をこれから学び始める方や、ドイツ語が初級レベルの場合には語学学校への留学が安心でしょう。
インターンシップは、現地の会社で働かせてもらう留学方法です。こちらも、ある程度のドイツ語レベルが求められる場合が多いので、ドイツ語に自信がない場合には、まずはワーキングホリデーで入国すると良いでしょう。
現地で語学学校やアルバイトを体験しながら語学力を高めることができます。
長期留学に必要なビザ
長期でドイツに滞在する場合には、以下のようなビザを使用することになります。
ビザ種類 | 内容 |
---|---|
学生ビザ | 語学学校や現地の大学などで3ヵ月以上勉強する際に必要なビザ |
就労・研修・研究滞在ビザ | 3ヵ月以上ドイツで働いたり、研修・研究をする際に必要なビザ |
ワーキングホリデービザ | 18~30歳まで申請可能で1年間滞在でき、就学や就労も可能なビザ |
留学時には、目的に合うビザを取得する必要があります。ビザを取得する前に、まずはドイツで何をするのかを明確にしておきましょう。
ビザはすぐに発行できるものではないので、留学に行くことが決まった際には、余裕をもって申請の手続きを進める必要があります。
ドイツ留学の魅力
ドイツ留学の主な魅力は、留学費用が比較的少なく済むことです。ドイツはアメリカやイギリスなどに比べると物価が安いため、生活費を抑えられます。
またドイツの国公立大学は授業料無料です。ほかにも、ドイツ留学には以下のようなメリットがあります。
- ヨーロッパ旅行しやすい
- EU主要言語のドイツ語を学べる
- 学校によってはハイレベルな教育を受けられる、など
ドイツ長期留学にかかる費用
ドイツ留学にかかる費用の目安は、1年間の滞在で150~300万円程度です。ドイツへの長期留学にはまとまったお金が必要になるので、事前に確認しておきましょう。
ドイツへの長期留学にかかる費用の目安について以下で簡単に見て行ければと思います。
学費
ドイツ留学にかかる学費は、1ヵ月5~15万円程度です。国公立大学は授業料無料が基本なので、支払う学費が安く済むでしょう。特定の州は国公立でも授業料が発生しますが、年間40万円程度と安い価格設定となっています。奨学金制度もあるので、学費が気になる方は利用してみましょう。
家賃
ドイツに滞在する場合、1ヵ月あたり3~10万円程度の家賃がかかります。ドイツではルームシェアは珍しいことではありません。学生だけでなく、社会人でもルームシェアで生活している人はたくさんいます。
ルームシェアをする場合、家具や家電は備え付けになっていることがほとんどです。新しく用意する手間がなく、お金も浮かせることができます。
生活費
食費や交通費など、ドイツでの生活にかかる費用は3~7万円程度です。外食は比較的高めで、ランチは5~15ユーロ、ディナーは10~30ユーロ程かかります。節約したいときには自炊を多めにしましょう。
渡航費
ドイツまでの渡航費は、7~25万円程度です。長期休暇の時期や年末年始は価格が高騰しやすくなります。航空券の価格が低めである、10~2月(年末年始を除く)に渡航することで、費用をおさえられるでしょう。また、直行便ではなく乗り継ぎ便を使用するのも、渡航費が安くする方法のひとつです。
海外旅行保険
いざという時のためにも、海外旅行保険には加入しておきましょう。費用は1年間のプランで20万円程度です。海外旅行保険は、出国前に日本で加入することになります。
ただし、ドイツでは現地の保険にも必ず加入する必要があるので注意が必要です。日本からの海外旅行保険に入る際には、保障内容が重複しないよう現地の健康保険制度をよく確認し、入るプランを吟味しましょう。
ワーキングホリデーで加入する保険では歯科治療がカバーされており、かつ女性の場合は妊娠時にも適応が補償されている保険に加入している必要があります。この点を事前に留意して保険を選ぶようにしておきましょう。
ドイツに長期で留学するまでの手順
ドイツで長期留学をする際には、事前に少しずつ準備をしておく必要があります。留学準備の手順は簡単に挙げると以下の通りです。
留学までの手順
- 留学の目的や行きたい留学先の都市を決める
- 学校を選び申し込みする
- 海外旅行傷害保険への加入
- パスポートやビザの申請
- 役所での公的手続き
- 航空券の入手
- 持ち物の準備
留学準備には時間がかかります。特に現地の学校に入学する場合には1年半~1年前には準備をはじめましょう。
また、準備を進めるとともに、ドイツ語の勉強も進めておくことが大切です。ドイツ語の知識を事前に入れておくことで、現地に到着した際に生活基盤を作りやすくなります。
早めの準備で充実したドイツ留学を
ドイツは比較的治安がよく、EUの主要言語であるドイツ語を学べるため、留学に人気の国となっています。国公立大学の学費が無料で物価も安いため、費用をおさえて留学したい方にも向いている留学地です。
留学準備には手続きがたくさんあり時間がかかるので、ドイツ留学を検討中の方は、早めに準備をはじめましょう。