イギリスでBRPカードの取得方法と注意点

BRPカードってどんなカード？

BRPカードは、正式に言うとBiometric Residence Permit（生体認証付在留許可証）となります。通称BRPまたは、バイオメトリクス在留許可証と呼ばれており、ヨーロッパ各国で導入が進められている、カード型のビザです。ビザ申請後にパスポートに貼付される30日間のVignette[ビグネット]（入国・滞在許可証）とは異なります。

BRPカードは両面で、表面にBRPカードの番号、顔写真、氏名、ビザの期限、ビザの種類、直筆サインの転写などが記載されています。

裏面には生年月日、出身地、国籍、性別、顔写真の写しが記載され、写真や指紋のデータが登録されているICチップもついています。

BRPカードは、自分が何のビザで滞在しているのかを、イギリス国内で正式に素早く証明してくれる、唯一の証明書です。スーパーやパブでアルコール類を購入する時などの、年齢確認にも使用できます。イギリス入国後10日以内に取得するよう定められていますが、できるだけ速やかに取得しましょう。

BRPを取りに行くステップ

BRPカードは、前述のようにイギリスへの初回入国後、10日以内に郵便局へ行って受け取ります。なお初回の入国は、ビザ申請時に登録した入国予定日から30日以内に必ず行う必要があるため、渡航スケジュールは計画的に決めましょう。

イギリスに入国できる期間は、Vignetteに記載されています。必ず入国可能日から入国期限日までの間にイギリスに入国するようにしてください。

BRPカードの受取先となる郵便局は、基本的にビザ申請時に登録した滞在住所を基準として、最寄りの郵便局を自動で割り当てられます。希望がある場合は、他の郵便局を指定することも可能です。

万が一、すでに決まった受取先の郵便局を変更する場合は、郵便局間での転送が必要となり、受取に時間を要することがあります。なるべく変更せず、速やかに受け取れるように滞在住所の登録は、慎重に行いましょう。もしくは確実に行く場所近辺の、郵便局を指定しておいても良いかもしれません。

※Tier4学生ビザで大学に通われる場合、大学でBRPカードが受け取れるようにアレンジしてくれるケースもあります。詳しくは通われる大学にご確認ください。

なお申請した入国予定日に郵便局へ行っても、BRPカードが用意されているとは限りません。入国予定日から10日以内に郵便局へ到着し、受け取れるようになっています。入国後、短期間での大移動を考えている場合は注意が必要です。

郵便局には何を持って行けばいい？

BRPカードの受取には、下記を持参する必要があります。忘れないように郵便局へ持参してください。

• 申請者本人のパスポート
• パスポートに貼付されている30日間のビグネット（入国・滞在許可証）
• パスポート返却時に同封されていた通知レター
• 滞在先住所
• 電話番号

滞在先住所は必ず聞かれます。すぐわかるようにしておきましょう。

郵便局へ事前に予約は必要なの？

郵便局への予約は必要ありません。受取先郵便局へ直接行き、郵便窓口で「BRPカードの受け取りに来た」ことを伝えましょう。

郵便局に行ってからの手続きは？

郵便窓口の担当者へ、BRPカードの受取に来たことを伝えます。

パスポートの確認を求められ提示すると、担当者が郵便局に届いているBRPカードの中から、該当する封筒を探してきてくれます。封書の名前を確認して、滞在先住所を伝え、氏名のサインをすると受取完了です。

受け取ったらその場ですぐに開封し、BRPカードの記載事項に間違いがないか必ず確認しましょう。問題なければ、晴れてイギリスに認められた期間合法的に滞在できるようになります。

BRPカード受領後

BRPカードは、決められたビザで認められた期間中イギリスで生活するために必要な身分証明書です。イギリス国内ではパスポートよりも身分証明書としての効力がありますので、紛失しないように大切に保管しておきましょう。

また、よくあるうっかりミスとして、イギリスから出国して日本に帰国する場合や、ヨーロッパの方へ旅行に出る場合、BRPカードを持参せずにイギリスを出国してしまうケースも散見されます。イギリスに再入国する時にこのBRPカードは必須です。BRPカードが無いと最悪再入国できない場合もありますので、イギリス出国時には必ずパスポートと一緒にBRPカードも忘れずに持参するようにしてください。