マルタでの学生ビザ申請
海外でビザとなれば、学生ビザやワーキングホリデーなどいくつか種類があり、ビザの申請書類やタイミングは国によって異なります。
マルタではまだワーキングホリデー制度は無いですが、学生ビザについてはマルタでは渡航後にビザの申請となっています。マルタ共和国では、90日以上の滞在について現地でビザの申請が必要になります。マルタ留学のビザの申請について状況を実際に現地でビザ申請を体験されたかたのお話を基にご紹介します。
ご注意※留学した日からさかのぼって過去180日の間にシェンゲン協定加盟国内に滞在していなければ、日本人はビザ無しで90日間マルタ及びシェンゲン協定加盟国内への滞在が可能です。もし180日以内にシェンゲン協定加盟国に滞在していた場合はこの次第ではありませんので、確認が必要です。
ビザ申請のタイミング
マルタ共和国の場合、先で述べた通り90日以上の滞在についてはビザの申請が必要です。申請は渡航後、学校に通い始めて約4週間を経過してから可能です。
申請の曜日と時間は予告無く変更になる場合があります。もし学校から指示が無ければ事前に申請可能曜日と時間帯を確認する必要があります。
ご注意※申請のタイミング及び曜日は変わる場合があります。基本的に4週間以内の申請はできません。そのため、滞在期間が4週間以上残っているうちに余裕をもってビザの申請を進めていくようにしてください。学校にも確認を取って進めていきましょう。
必要書類
申請に際して、下記の書類を提出する必要があります。
申請用紙
学校で配布されますので、学校に確認して入手しておきましょう。
スクールレター
学校が発行してくれます。Long Term Student Progress Report、Official letter of extensionを提出しました。
ビザ申請料
€66(2018年現在)変更になる可能性がありますので、随時チェックしておきましょう。
パスポートサイズの顔写真
2枚必要になります。
パスポート原本とパスポートの全ページのコピー
パスポートのコピーは、空欄のページも含めて全ページのコピーが必要になります。
海外旅行損害保険証(英文)
英文が必要となりますので、マルタへの留学前に事前に英文の保険証を用意しておきましょう。日本語のみの原本の場合は、学校に相談してみてください。英文に訳してくれる場合もあります。
本人名義の預金残高証明書(英文)
ユーロ建てかつ英文で表記された証明書が必要です。寮・ホームステイの場合、1日あたり€25×滞在日数(ホリデーを含む)の残高が必要です。自身でフラット/アパートを借りる場合、1日あたり€48×滞在日数(ホリデーを含む)の残高が必要です。
学生の場合、保護者名義の書類でも可能ですが、許可する内容の英文書類と保護者のパスポートコピーが必要です。なるべく最新の日付の書類が好ましいですが、銀行によっては発行に1週間ほどかかる場合もあるので注意してください。
往復のフライトチケット
1年間の滞在予定だと、通常1年先のチケットは購入できません。その為、予約する時に最も遅く予約できる日付の復路便フライトをとりあえず予約し、数か月後に帰国に合わせた日付のものが取れるようになってから変更をします。日本行き以外の便でも良いので、マルタを出国する便のチケットを取っておく必要があります。
滞在先証明書
学校の寮は提出不要になる場合もありますが、個人で借りているフラットや、ホームステイの場合は提出する必要があります。
ATM利用レシート
マルタに到着後、現地のATMで€10程を引き出したレシートの提出が必要です。(ただし、これは合っても無くても良い任意の提出とのことです)
ビザの申請場所
ビザの申請をするIdentity Maltaは首都バレッタのFlorianaにあります。正式には「Central Visa Unit Identity Malta」です。バレッタのバスターミナルにある噴水から歩いて約10分ほどです。
余談ですが、「Identity Malta」という名前だけで検索をすると、同じ名前で違う機関も存在します。(そこはNational War Museumの近くにありました)そちらでは学生ビザの申請は出来ませんのでご注意ください。
補足情報
【1】語学留学生向けに学生ビザの申請をしてくれるFELTOMという語学学校認定団体がありますが、別途有料となります(€10~35ほどかかります)。ビザに不備があった場合やビザの不許可があった時など、FELTOMがどこまで仲介してくれるのかどうかは定かではありませんが、ビザ申請自体はそこまで複雑ではないので自分で申請に行く人がほとんどです。
【2】必要書類は現地でもコピーは出来ますが有料です(学校ではしてくれませんでした)。日本でコピーした方が安く済みます。
【3】8月までの滞在なのに、ビザの日付を間違えられて3月までの滞在期限でビザが発給されてしまうケースがありました。他にも同じようにきちんとビザが取れなかった人、理由が分からずビザが取れなかった人もいました(ビザが取れなかった人は再審査をしていました)。ビザの不備があった場合は、最度申請しなければなりません。理不尽だしとても残念ですが、どれだけ抗議をしても無駄なので再申請をしてください。その場合、必要書類も再提出しなければならず、申請料も再度払わなければなりません。万が一に備えて提出書類の控えを取っておく必要があります。
【4】ビザの日付を間違えられた事からも分かるように、マルタの機関は結構いい加減です。パスポート用の写真が無くても、ATMのレシートが無くても、残高が少々足りなくてもビザは取れると思います。ですが、きちんと必要書類は提出するようにしてください。
【5】ビザの申請や受取りが授業と重なる場合は、先生にその旨を伝えれば基本的に欠席にはなりません(学校によって異なる場合があります)。
最後に
ビザの日付を間違えられた時、「国の機関すら信用出来ないなんて何て国だ…」と、憤りを感じました。学校も非協力的で落ち込みました。でも、友人には「ヨーロッパ留学あるある」だと言われ、フィリピンから出稼ぎに来ている人にも「でもお金を払えばビザ取れるんでしょ?」と言われ、気が楽になりました。お金で解決できるなら払うしか選択肢は無いし、それは大した問題では無いと思えました。
海外で生活をするとこういう理不尽な事も経験しますが、この経験が寛容な人間にしてくれました。それと同時に、日本は素晴らしい国だと感じる事も出来ました。とはいえ、間違いは無い方が良いです。これからビザを申請する方が問題なく取得できる事を祈っています。