フランスのコロナ入国規制による陰性証明の扱い
フランスでは2022年3月14日からワクチンパスポートを廃止したりマスク着用義務を緩和したりと大きく新型コロナウイルスに関する規制を変えてきています。
フランスに入国する場合でもワクチン接種済みか未接種かにより入国規制も変わっていますので改めてチェックしてみたいと思います。
ワクチン接種の扱い
フランスでは海外から入国する場合の出発地の国をGreenとOrangeで色分けして識別しています。
Greenは安全な国としてみなされていて、日本はGreenの対象国になっています。
他にGreen国は、アメリカやイギリス、そして他のEU諸国などもGreen扱いになっており、最も緩いコロナ規制が敷かれています。
Green指定国から入国しワクチン接種完了している場合は、フランスでは4月2日現在で入国時の陰性証明は不要で、入国後の自己隔離も不要となっています。
ワクチン接種完了している場合は、フランス入国はコロナ以前に戻った形となっており自由に入国できます(※もちろんビザなどの要件は満たしておかなければなりません)
ワクチン接種完了の定義
この中で問題となるのが、ワクチン接種完了の定義です。
通常であればファイザーやモデルナなどのワクチンを2回接種した場合は、ワクチン接種完了となりますが、フランスの場合接種完了の定義が少しわかりにくくなっています。
フランス大使館の説明によれば、以下のような但し書きがされています。
2022年2月1日以降、フランス入国を望む18歳以上の成人がワクチン接種完了者として認められるには、2回目の接種日から9か月以内にファイザーもしくはモデルナの3回目の接種を終えている必要があります。
引用元:在日フランス大使館
これを見る限りでは、2回目の接種が完了した後に期間を問わず9ヵ月経つまでに3回目の接種を打っておかないとワクチン接種完了とはみなされないともとれます。
3回接種していれば問題ないですが、日本では3回目の接種を完了している割合も低く、まだまだ2回接種の方が多いのが実情かとも思います。
そして、EUの保健局によればワクチン接種証明の有効期限として2回目の接種を打ってから270日以上経てば無効とされています。
このフランスの説明はミスリードしてしまう事も考えられ、実際は2回接種だけでもワクチン接種完了としてみなされないのではとも思われてしまいます。
2回接種でもワクチン接種完了者になる得る
そこでこの状況をより分かりやすく説明してくれているのは、イギリスのフランス大使館です。イギリスのフランス大使館では以下のように説明しています。
イギリスも日本と同じGreen国に3月31日から指定されています。
Since 1 February 2022, travellers aged 18 and over who had their full vaccine course over 9 months ago and have not since received a COVID-19 vaccine booster must follow the rules for unvaccinated passengers to enter France.
引用元:在英フランス大使館
この英文では、「2022年2月1日以降、9ヵ月以上前にワクチン2回接種し3回目のブースター接種をそれ以来受けていない18歳以上の旅行者は、フランス入国に際してワクチン未接種者のルールに従わなければなりません。」と書かれてあります。
この文言を読む限りでは、2回接種している場合で2回目の接種から9ヵ月以上経ていなければワクチン接種完了としてみなされるという事になると思われます。
個人的にエールフランスの問合せにも確認してみましたが、2回接種で9ヵ月経っていなければ陰性証明不要で渡航できるという回答も頂きました。
このことから、2回接種している場合でも最終接種日から9ヵ月以上経っていなければワクチン接種完了者として扱われフランス入国時の陰性証明は不要と言う事ができるのではないかと考えられます。
※これらは当社独自の解釈となりますので、最終的にはフランス大使館や航空会社、または旅行会社等にも確認をとるようにしてください。
ワクチン未接種の場合
ワクチン未接種の場合(2回目の接種を終えてから9ヵ月以上経過している場合も含む)、Green国から入国する場合は隔離や入国後の検査は必要ありませんが、フランス渡航出発の72時間前(PCR)または48時間前(抗原検査)の陰性証明は求められます。